編集部セレクト
2018/09/13 10:00

いつでも挑戦!シニアクリエイターにおすすめのコンテスト

飛騨の家具アワード表彰式の様子。壇上には学生や若手クリエイターとともに、ベテランクリエイターの姿が。飛騨の家具アワード表彰式の様子。壇上には学生や若手クリエイターとともに、ベテランクリエイターの姿が。
9月17日は敬老の日。登竜門の読者には、学生や若手クリエイターのほか、挑戦し続ける現役のアクティブシニアも多いのではないでしょうか。

そこで今回は、輝き続けるみなさまに、敬意を込めた特集をお届け。コンテスト受賞に輝いたベテランクリエイターの言葉と、シニア世代にこそおすすめしたいコンテスト3つをご紹介します!

71歳の受賞に輝いたシニアデザイナー

2018年9月5日。「登竜門」編集部は、岐阜県高山市で開催された「飛騨の家具®アワード 家具デザインコンテスト」授賞式に足を運んできました。

壇上で学生や若手のデザイナーとともに並んだのが、今回特設された「特別奨励賞」を受賞した、家具デザイナーの金木喜之さん。71歳の現在もフリーランスとして働きながら、たくさんのコンテストに応募されています。活躍し続ける原動力や秘訣とは?編集部は金木さんにお話を伺いました。

金木 喜之(かねき よしゆき) 1969年に武蔵野美術大学を卒業後、三越やアクタスなど数社で家具の設計をし、1989年に独立。独立後はオリジナル商品の設計や、ヨーロッパ中心に海外企業のエージェントを行う。現在は自身のペースでさまざまなコンペに応募中。

- 特別奨励賞の受賞おめでとうございます!今のお気持ちは?

金木:そりゃ嬉しいです。いろいろなコンペに応募していますが、受賞は久しぶりなので。2011年に脇田美術館主催の「木のデザインコンペ」で受賞して以来です。

- 今回の受賞作は3本足のチェア。特徴的な形ですね。

金木:今、3本足のスタッキングチェアのデザインに凝っているんです。3本足は構造が難しく、他人があまり設計したがらない。そこを自分のテーマと決めて取り組み、応募しています。

V-01 Stacking chair

2018 飛騨の家具®アワード 家具デザインコンテスト特別奨励賞「V-01 Stacking chair」。最終選考後に年齢が明かされ、審査員一同驚いたとのこと

- 71歳の今もデザイン業を続ける原動力、また、コンペに応募し続けるモチベーションの源はどこにあるのでしょうか。

金木:自らデザインすることが面白いからです。今は良いツールが多く、身体的な衰えはカバーできますし。たとえば細かいものは見にくくなり、精密な図面を手描きすることはできませんが、CADを使えば問題ない。

また、コンペに応募する理由も、“楽しみ”が一番大きいと思います。仕事を受注する場合、メーカーがすでに製品イメージを固めていることも多いのですが、コンペは自分でテーマを決めて取り組めるので、楽しいです。また、若い頃に勤めた企業では恵まれたことに、トライアンドエラーが許されました。コンペ応募では、その頃の自由な制作環境に立ち戻ってトライしています。

- 今後はどんなコンペに応募していきたいですか?

金木:年齢制限のない、応募させていただけるコンペには、なんでも応募しようと思っています。ただ、募集要項から想像できる「求められる作品」と、自分が取り組むテーマとがうまくマッチするかはわかりません。マッチングがうまくいったときに、受賞するのだと思います。受賞できれば良い、できなくても良い、という気持ちで続けようと思っています。


自分のテーマとペースで、チャレンジを楽しみ続ける……挑戦を続ける秘訣が見えてきたような気がします。

シニア世代にこそおすすめしたいコンテスト3選

さて、ここからは、年齢と経験をかさねたシニア世代にオススメの公募を、3つご紹介します!

HOPPY HAPPY AWARD(文芸・コピー・論文)

HOPPYHAPPYAWARD キャッチ画像

「昭和の味」として庶民に親しまれ、現在まで愛され続ける飲料「ホッピー」をテーマにしたショートストーリーを募集しています。秋の夜長、ホッピー片手にあなたならではの物語を綴ってみてはいかがでしょうか。

締切:2018年12月31日(水)
参加資格:不問
賞:優秀賞(1点) 賞金20万円、ショートフィルム化
https://compe.japandesign.ne.jp/hoppy-happy-award-2018/

松本市美術館 70歳以上の公募による美術展「第8回 老いるほど若くなる」(絵画・アート)

松本市美術館 70歳以上の公募による美術展「第8回 老いるほど若くなる」ロゴ画像

70歳以上限定の公募展。“年齢を重ねたからこそ描ける世界”を紹介する展覧会を目指していて、全国から応募がある人気美術展です。テーマ不問なので、純粋に「描きたい」という情熱で挑戦できます。

締切:2018年12月15日(土)
参加資格:2019年1月31日現在の年齢が70歳以上の方(1949年1月31日生まれまで)
賞:天衣賞(グランプリ)(1点) 賞金50万円
https://compe.japandesign.ne.jp/matsumoto-70oiwaka-2018/

2018 公募:ふるさとの風景展 in 喜多方(絵画・アート)

ふるさとの風景展 in 喜多方 展示風景画像

「ふるさとの風景」を表現した作品を募集しています。あなたが想う“ふるさと”はどのような風景でしょうか。お子さんやお孫さん、あるいは大切な誰かに見せたい「心のふるさとの景色」を、描いてみませんか。

締切:2018年11月27日 (火)
参加資格:16歳以上
賞:大賞(1点) 賞金50万円
https://compe.japandesign.ne.jp/kitakata-art-2018/

楽しんで挑戦し続ける人の姿は、周りにもHAPPYと勇気をあたえるもの。涼しくなってきたこの季節、あなたも経験を生かして、次の挑戦を始めてみてはいかがでしょうか。

(構成・取材・文:「登竜門」編集部)

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