結果発表
2016/08/31 10:00

MEC Award 2015

応募作品数:64点
入選作品:5作品(佳作9作品)
主催:埼玉県

MEC Award

コンドルは飛んでゆく
山内祥太
コンドルは飛んでゆくmec-2015
作品紹介コメント
確かにあのとき、私は奈良にいました。鹿について行くと民家があったので入りました。鯖を塩焼きにして食べましたが、あまりおいしくありませんでした。塩気が足りませんでした。私が、おしっこをしている最中に、コンドルが飛んできて鹿を連れ去ってしまいました。不覚でした。そんな時です。彼はやってきたのです。この時を待っていたかのように。そのふわふわとした柔らかいボディの緑色のブツは、私を乗せて…….あれ? すいません。そこからはあまり覚えていません。
受賞者コメント
実は100時間(副賞の施設利用権)使えたらとなにができるかずっと考えていたので素直に嬉しいです。
副賞を使って映画を撮ってみたいので、今はそれに使えたらいいなと考えています。
審査員コメント
今回で3回目を迎えるMEC Awardsは、募集作品全体として表現のバラエティーもあり、質の高い映像作品が数多くありました。
受賞者の山内祥太さんの作品は、一見、ラフで成立しないような物語を、多彩な映像・視覚要素で上手に紡ぎとられているところに多くの可能性を感じ評価をしました。
展示では、映像の中だけではなく、現実空間へ展開して作品を成立させているところも素晴らしいと感じました。(森 弘治)

入選

おでかけ
川上彩穂
おでかけmec-2015
作品紹介コメント
彼は毎日の生活をあたりまえのように過ごす。食事をして服を着て今日も出かける。
Don't flatten. part 5
井藤雄一
Don't flatten. part 5mec-2015
作品紹介コメント
データモッシングと呼ばれる動画再生エラーを意図的に誤用する表現手法で制作した。エラーを用いる意味は、現代社会のエラー(間違い)にアプローチすることだと考えている。普段、只のエラーで片付けられてしまうものをポジティブに利用し、社会に存在している誤りの本質について潜考する機会を提供したい。
LIKE FATHER LIKE ARTIST
齋藤はぢめ
LIKE FATHER LIKE ARTISTmec-2015
作品紹介コメント
他者に言葉を投げかけ励ます行為は自身の未だ固まらぬ姿や思想を固め、露呈する行為に思える。未だ父親になったことの無い彼らは「父親」という絶対的な存在を演じながらどういった言葉を娘に投げかけるのだろうか。
Racket camera
三嶋一路
Racket cameramec-2015
作品紹介コメント
この作品はスマートフォンを卓球のラケット型のデバイスにすることで、映像を知覚する上での実験を行うプロジェクトです。映像は静止画を連続させることで動いて見えています。卓球のラリー中に選手は球の軌道や回転を瞬時に判断せねばならず、非常に早いテンポで意識を刻んでいます。選手が集中した際に体験する、球がゆっくり動いているかの様に見える現象は、映像のフレームレートが下がり、コマ落ちしている状況に似ています。
関連記事