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結果発表
2017/11/17 10:00
LUMINE meets ART AWARD 2017
絵画・アート
映像・アニメ・動画
建築・インテリア・エクステリア
応募作品数:501点
受賞作品数:5点
主催:株式会社ルミネ
ウィンドウ部門
グランプリ
記憶は絶望でもあるが希望でもある
杉澤佑輔
作品コンセプト
記憶を蓄積することにより自我が形成されるのか?
記憶を蓄積することにより自我は忘却されるのか?
今現在おもちゃや日用品などを用いてロボットやスペースシップを制作している自分と、6歳の自分とが出会い全く変わっていない自分に絶望感が生まれたと同時に、忘却の彼方に変わらず存在していた自分自身に希望が生まれました。人間は記憶の道を辿り記憶の遠い風景の中に、自分自身という存在を見つけることができる。
道を辿り自分自身と出会うことにより心が蘇ることができる。思い出に縛られることなく自分自身を解放できる。無意識に閉じ込めてしまった自分自身を奪回しありのままの自分を肯定するためにこの作品を制作いたしました。
審査コメント
6才の時に描いた自分の絵を、30年近くたった大人の自分が立体化していく。タイトルの「記憶は絶望でもあるが希望でもある」は多くの人に共有できるメッセージ。それは自分の過去を戸惑いながらも肯定し、今を自由にしてくれ、未来を見せてくれる。そんな驚きと楽しさが伝わってくる素晴らしい制作過程であり、作品だと思います。(小山登美夫)
インスタレーション部門
準グランプリ
1/fのゆらぎ
山内 奏
作品コンセプト
潜水艦のようなカタチをしたこの作品は中に3つの水琴窟が入っています。水琴窟とは神社の地中などに埋められていて、砂利を伝って落ちてきた柄杓の水を反響させて「1/fゆらぎ効果」とよばれる癒しの音を響かせる壷のことです。作品の上部に備わる樽に雨水を溜め込み、内部のパイプのそれぞれの蛇口の締め具合で水滴の落ちるスピードを調整し、自身の気分に合う最適なテンポのリラクゼーション音を体感することができます。扉を閉めた作品の内部は薄暗く静かで、水音の反響するおちつく空間になっています。
審査コメント
鍛金という伝統的な工芸技法で作られた作品が体感型のインスタレーションにまで展開しているところが魅力です。一人で中に入り、水琴窟による癒しの音を聞くという体験がルミネ館内でどのように受け取られるか非常に楽しみな作品です。(戸塚憲太郎)
ウォール部門
ルミネ賞
パーリングじゃ殺せない。2017
藤井マリー
作品コンセプト
2011年よりスタートした、完成を設けず、永遠に描き足し続けるペン画作品です。展示会場の空間に合わせ、時に書き足し、時にトリミングしながら、作成と展示を続けています。日常のささいな不安、疑問、期待、喜びなどの思考と感情を落とし込んだキャラクターたちを描いています。パブリックとプライベートが絡み合う日常の積み重ねの中、うねりつづける思考の中、時には時間や大きなものに流されながらも、ひたむきに日常を生き抜く勢いを作品にしました。多くの情報や人が行き交う新宿でこの作品と出会い、個人の所在を再確認するきっかけとなれば幸いです。
審査コメント
フォーカスをどこに置くかで、見えるものは変わってくる。この世界の真理を体現する作品。緻密で丹念なペン画をじっくり見てみると、「多様な物語」が描かれていることを知る。そして描き足し続けることで、世界は広がり続ける。その終わりのない世界には、人々の欲望や苦悩がポップでコミカルなタッチで描かれている。見る者のフォーカス次第で世界が変わり、「世界には完成がない」ことが、この作品の最大の魅力である。(尾形真理子)
インスタレーション部門
入賞
about a kettle(Dharmacolobath)
佐々木 苗
作品コンセプト
やかんプロジェクトの一環。
任意の物体としての存在、やかんならば台所にあれば至極当然、古びて鈍い光をともせば骨董屋で値が付く。しめ縄を廻らせば神が宿り、目鼻を描けば心が映る。心はカゲロウ、理不尽な変態を続け、短くとも先は見えない。
目の前にある10Lアルマイトのやかんは私に様々な姿を見せる。並々と入った麦茶、完璧な体躯、薄っぺらい実体、底で火が燃える。生活と美はいたるところに宿り、何も珍しいものではない。皆日々手に取り、身に纏い、消費し、慈しんでいる。
審査コメント
一度見たら決して忘れられない、強烈なインパクトのある作品です。使われているのは漆、柿渋、金箔などの伝統的な素材や技法ですが、ダルマの顔をもつ無骨な作品のフォルムは、ユーモラスであるとともに、おどろおどろしく、「縄文的」な情念すら感じられ、そのミスマッチ感が作品の最大の魅力になっています。都会的感覚のルミネのスペースで、この作品がいったいどんな出会いをもたらしてくれるのかとても期待されます。(堀 元彰)
映像部門
入賞
OUTBREAK!
YO-YO-
作品コンセプト
おしゃれを知らない、おしゃれになりたい男の子・女の子へ
隕石の衝撃でおしゃれボーイ&ガールに大変身! そこから広がるおしゃれ感染人間増殖中!
ルミネでお買い物をすることで普段の自分がより、華やかに、楽しくなるということをテーマに制作しました。
審査コメント
入賞おめでとうございます。なつかしくも今でもたまに見られる光景です。大人になる瞬間をPOPなイラストで表現したルミネにとてもマッチした作品です。均一でつまらない学生服から怪獣のような過剰なファッションに変化するちょっと「アイロニック」なところが楽しいポイントだと思っています。(小池博史)
公式ホームページ
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