結果発表
2015/12/25 9:00

LUMINE meets ART AWARD 2015

応募作品数:670点
受賞作品数:7点
主催:株式会社ルミネ

グランプリ

de Lempicka
飯沼英樹
de Lempicka
作品コンセプト
[ インスタレーション部門 ]

この作品は20世紀初頭フランスで活躍した女性画家タマラ・ド・レンピッカからインスピレーションを得ています。
男性中心の美術界で持ち前の美貌と人間性の魅力によって社交界に君臨した強い女性像は現代日本社会を生きる力強い女性たちの姿に重なります。着る服で自分をポジティブに表現する女性たちの自己肯定的な強さに興味があります。
素材はケヤキの一木材から彫りだし、古典的なドレスの影に現代の服をミックスしています。動きのある形を表現するためにいくつかのパーツによって分解、組立ができます。ルミネ新宿というファッションに敏感な若者が行き交う場所でしかできないインパクトのある展示を試みたいと考えています。

準グランプリ

恋マシーン
タムラサトル
恋マシーン
作品コンセプト
[ ウィンドウ部門 ]

《恋 マシーン》は、1500×1500の鉄のフレームに、恋という形に機械パーツと極太のチェーンが組立てられ、恋という形に動きます。機械は何か仕事をするためにありますが、この《恋 マシーン》は、何も仕事をしません。ただ、恋という形に動くだけのナンセンスな機械です。
“恋”という言葉をそのまま文字で表し、動く立体作品にすることで、恋という曖昧な概念を、物理的に強調しています。それは“恋”への皮肉にもおかしみにもとれます。会期中は、バレンタインデー2月14日もあり、恋人たちの記念日に向けて街が浮き足立つ中、機械油の香りつきの恋マシーンを前に、「何故 恋が機械なのか?何故 恋が動くのか?」大きな疑問がグルグル回り続けることになります。

ルミネ賞

月は見守る
菅原毅己
月は見守る
作品コンセプト
[ エレベーター部門 ]

エレベーターに乗り込む前後、目の前に現れる絵によって物語のようなものを感じられたら楽しいのでは?と思い制作しました。
見上げる月景色から雲間に女性の寝姿が見え隠れする、俯瞰の月視線に。

入賞

A WOMAN IN A FASHION BUILDING
奥田昌輝
作品コンセプト
[ 映像部門 ]

ファッションビルにやってきた女の欲望と妄想と現実。あれもこれも欲しい、あそこへ行きたい、お腹空いた、ふと人混みを眺めてしまう。そんなありふれた女のファッションビルでのありきたりな欲望と妄想。
華柱
町田夏生
華柱
作品コンセプト
[ エレベーター部門 ]

華は生命力の象徴です。そんな華に飲み込まれて見て欲しいと思いデザインしました。
Ebb – Ripple
風間天心
Ebb – Ripple
作品コンセプト
[ ウィンドウ部門 ]

僧侶として様々な家へお参りへ行く中で、床の間に「水引」という文化をよく見かけます。この素材は仏教でも神道でも使われますが、そのどちらでもない日本人独自の「こころ」が反映されていると感じます。他国の文化をアレンジすることが得意な日本人は、中国の文化を新たな形の「梱包装飾」として発展させました。そして、私はこれを素材にまで還元し、「西洋絵画」として再アレンジしています。日本は現在、物理的な波、社会的な波、様々な波の脅威に晒されていますが、どんな波に飲まれたとしても、形を変えて残されるのが真の「文化」です。私はこの「水引」という文化をグローバルな姿でアレンジし、次の時代へ残そうとしています。

特別展示(映像部門次点)

山田杏里
作品コンセプト
[ 映像部門 ]

性別も、年齢も、性格も付与されていない「棒人間」を使い、動きのみで「女」を表現した映像作品です。動く棒人間が女に見えた瞬間、「女とは何か」という問いが、新鮮にこの映像を見た人々の脳裏にわき上がってるのではないでしょうか。

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