結果発表
2016/09/06 10:00

LOFT & FAB AWARD 2015

応募作品数:171点
受賞作品数:5点
主催:株式会社ロフト

最優秀賞

Lampshade Zipper
UTB
Lampshade Zipper
作品コンセプト
"電球に服を着せるようにかぶせるランプシェード。
柔軟な構造体で構成されたサーフェイスと、ジップ機能をもつランプシェードです。
全て3Dプリントで一体成型されたまま、一度に出力されます。"
審査コメント
「電球に服を着せるようなランプシェード」、というタイトルが目を引いた。樹脂を3Dプリンターで一体成型されて出来上がっている。ほどよく硬くて柔らかいポリアミドに、抜かれたパターンにジッパーが付いているのが特徴で面白い。光から生まれる影を想像するとジッパーは不要な感じもするが、モノとしての存在感がある。機能性というよりは豊かな発想とチャレンジ精神が評価され最優秀賞に決まった。(廣村正彰)

UVプリンター部門賞

Origasa
Plism
Origasa
作品コンセプト
この傘はプリントされた折り目とマークによって、まるで折り紙を折るかのように折り畳むことができます。憂鬱な雨の日に傘を折り畳む煩わしさを楽しく晴れやかな気分に変えてくれる傘です。
審査コメント
応募者が少なく、予想外の穴場となったUVプリンタ部門だが、部門賞は折りたたみ傘に折り目をプリントした「Origasa」が獲得した。折りたたみ傘はコンパクトに畳もうとすればするほど、畳み方が複雑になるが、折り目をプリントすることで、逆に複雑な畳み方のものの方が楽しくなる(かもしれない)逆転の発想。(久保田晃弘)

レーザーカッター部門賞

紙筆(しひつ)
勝村勇樹
紙筆(しひつ)
作品コンセプト
「紙筆」は段ボールでできた絵の具筆です。そのまま使えば広い面を塗ることができ、切り離すことで細かく塗ることもできます。使い捨てなので、洗う必要もありません。段ボールの柔軟性を活用した新しい筆です。
審査コメント
段ボールという身近な材料を用い、シンプルなアイデアでクリエイションのためのツールを開発したことを評価しました。立体構造の段ボールへの繊細な加工の難しさから、レーザーカットを採用した必然性は元より、使い捨てのため気軽に手に取れること、このツールで描かれた絵への期待感も、本作を後押しする要因になりました。(禿 真哉)

3Dプリンター部門賞 -Powered by rinkak-

タップ・アシスト
石橋達男
タップ・アシスト
作品コンセプト
指の麻痺等の機能障害でパソコン等のキータッピングが難しい場合の補助具です。装着時の違和感が少なく、かつ指への脱着が容易なようにデザインしました。リング模様はフィボナッチ数からヒントを得たものです。
審査コメント
今までのものづくりは大量生産が前提であり、金型リスクや在庫リスクから、こうした機能の障害のある方向けの商品といったニッチな商品はそもそも商品化がされにくい。それに対して、3Dプリンターを活用することで、こうしたニッチでかつ、人それぞれに合わせてカスタマイズできる商品が開発できることにも、非常に意義のある商品であると感じた。(稲田雅彦)

オーディエンス賞

東京電機大学 建築学科
WooBer
東京電機大学 建築学科
作品コンセプト
1枚の木の板から製作した温かみのあるブックカバー。文庫本にぴたりと沿い、木材の持つ適度な硬さとしなやかさがある。3種類のスリットパターンから、その日の気分、本のイメージに合わせて着せ替える。
審査コメント
手にとった瞬間にしっくりと手に馴染む感覚は、木の素材感と加工技術の高さによるものなのだと感じます。実際の商品化にはやや強度等を再検証する必要があるものの、レーザーカッター技術を効果的に活用した世界でたったひとつのデザインは魅力的で、経年変化も楽しめそうなブックカバーになっている。(掛井賢治)

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