日本空間デザイン協会 DSA(旧:DDA) 空間デザイン賞 2012

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応募総数:877作品
受賞:32作品
主催:一般社団法人日本空間デザイン協会

空間デザイン大賞・日本経済新聞社賞

霧はれて光きたる春

霧はれて光きたる春

応募者:大阪府立大学21世紀科学研究機構
ハナムラ チカヒロ

大阪赤十字病院の入院病棟吹き抜け空間で行ったインスタレーション。立ち上がる霧と吹き荒れる雪による冬景色と空から無数のシャボン玉が漂う現象を生み出し、光と音で演出した。
入院患者や医師、看護師や職員など院内の全ての人々が共に空を見上げる風景を生み出す。病院は治療に向けた機能的な役割分担が優先され、入院患者の心が置き去りにされがち。その中で奇跡的な風景を共有することで役割や立場や年齢の違いを越えた交流が生まれ、一瞬でも闘病生活の不安から開放されることを目指した。

空間デザイン優秀賞

mt ex 広島

mt ex 広島

応募者:イヤマデザイン 居山浩二

マスキングテープに色・柄の魅力を加え、文具・雑貨としての人気を集めているmt。その魅力を様々なカタチで伝えていく企画展を広島で開催しました。広大な港のデッキ全面にテープを貼り、瀬戸内海に面した環境が際立つ会場に仕立て、ラッピングなどの従来の用途を越えた空間へのアプローチを提示しました。ユーザーとクライアントが一緒になって築き上げてきた世界観をより広く、深く、大切に育てていきたいと考えています。

資生堂 中国事業30周年記念イベント会場

資生堂 中国事業30周年記念イベント会場

応募者:資生堂 山田明宏

資生堂中国事業30周年を記念した、モデルやヘアメーキャップアーティストを目指す人材育成プロジェクトイベント最終選考会場ホワイエ。これから未来に向かって伸びゆく人材を、一本の大きな樹木をモチーフとして表現した。コーポレートカラーでもある赤で会場全体を統一しピュアでありながらも力強い未来を、また素材として赤の紗幕を用いることで透明感のあるグラデーションを演出し、未来への希望や期待感を醸成できる場とした。

GeGeGe 鬼太郎の妖怪楽園

GeGeGe 鬼太郎の妖怪楽園

応募者:アルボス 齋藤基樹

漫画家・水木しげる初の海外イベントとして台北で開催され、3ヶ月で約30万人を集めた。
テーマは「妖怪と友だちになれる空間」。様々な妖怪と出会い、妖怪に触れ、妖怪を好きになってもらうために、多様な工夫を凝らした。
会場では、趣旨の異なる6つのゾーンを巡るうち、あちこちで意表をついた仕掛けや、不思議な展示に出会う。
老若男女問わず来場者の感覚を高揚させ、知的好奇心を満たす、驚きと発見に満ちた空間を目指した。

エコプロダクツ2011 ”FAIRWOOD PARTNERS&NOMURAブース”

エコプロダクツ2011 ”FAIRWOOD PARTNERS&NOMURAブース”

応募者:乃村工藝社 吉永光秀

木の流れから、未来をつくる
伐採地の森林やその周囲に暮らす人々に配慮した木材の選び方や使い方、リユースなどが、世界と日本の森を元気にすることにつながることをメッセージ。パネルなどによる情報訴求ではなく、空中に浮かべた2000本におよぶ木々、一本一本にプロフィールとして、どこから来てどこに行くのかだけを記したシンプルなデザインにすることで、木の価値と可能性を直感的に理解させるものにすることができた。

EVERLEDS 革新体感キャンペーンV-BOX

EVERLEDS 革新体感キャンペーンV-BOX

応募者:ムラヤマ 清水智子

パナソニックのLED照明器具「エバーレッズ」の光の質を、より多くの人に伝えるために、お客様に“見に来てもらう”のではなく“こちらから出向いて伝える”というコンセプトで企画した移動式内覧会。映像と連係したプレゼンテーションステージや比較展示、ラインナップ展示などを通して、様々な角度から「光の質」を体感できるキャンペーントラック「V-BOX」10台を制作。東西2ルートに分かれて全国を巡回した。

エコプロダクツ2011 ”サントリーブース”

エコプロダクツ2011 ”サントリーブース”

応募者:博展 法橋知紗子

100% Recycle Booth。
環境に配慮した2つの容器、ペコットボトルとリペットボトル。
2つのボトルを最大限に活用した100%リサイクルブースを実現し強いメッセージを訴求した。
2つのボトルの特徴は、対照的に並ぶ2つのCUBEオブジェで表現。
ペコットボトルはつぶしたボトルをアクリルに挟み込み、浮遊感で軽量化を表現した。リペットボトルは空のボトルの集積で何度もボトルに生まれ変わるイメージを表現した。

エコプロダクツ2011 ”ハイコーンジャパンブース”

エコプロダクツ2011 ”ハイコーンジャパンブース”

応募者:博展 中榮康二

ハイコーンは、最小資源で最大効果【MIN=MAX】を実現する製品である。日本市場への導入を目的にエコプロダクツ2011に出展。Drinktecでのデザインを踏襲し、一つの製品を象った下部展示(MIN)と、無数の製品レプリカによって構成された上部造作(MAX)により表現。シンプルな情報伝達により、直感的にわかりやすく伝えることを重視。会場内で圧倒的な存在感を放つ、シンプルで力強い空間を目指した。

パナソニック・ミラノサローネ2012”Photosynthesis-光合成”

パナソニック・ミラノサローネ2012”Photosynthesis-光合成”

応募者:平田晃久建築設計事務所 平田晃久

エネルギーを創り、蓄え、使う、という流れで循環し、互いに関係し合う開かれたネットワークを表現したいと考えました。
エネルギーをつくり出す「葉」である太陽光パネルを用いて、中庭に樹木のようなパビリオンをつくります。ここで生み出されたエネルギーが、周囲の回廊に送り出されることをイメージしました。散在する「花」のようなLED電球やバルーン照明が回廊を彩ります。発電されたエネルギーを貯める蓄電池は「果実」のような存在です。
歴史的な佇まいの中に、自然を再解釈した新しい風景が作りだされました。

かわさき宙と緑の科学館

かわさき宙と緑の科学館

応募者:乃村工藝社 吉永光秀

都会の中の豊かな生命。
多くの人々が工業地帯のイメージをもつ川崎に、これほど多くの動植物が存在すること。その営みは奇跡的であり、四季の美しい風景を彩っていることを伝え、地域の人々に自然への興味と保全を喚起させることを目的とした施設である。背景である自然環境を白く抽象化し、光のリフレクションを効果的につかった空間は自然のもつ美しさと生態を浮かび上がらせ、その生命力を感覚に訴えかけるものとなった。

花王エコラボミュージアム

花王エコラボミュージアム

応募者:凸版印刷 トッパンアイディアセンター

花王の環境への考えや取り組みと現在の地球環境を伝えるミュージアム。 「研究の森」というコンセプトで、複数のガラスシリンダーをランダムに空間に配置し、知の森を形成。
各シリンダーを「エコデザイン」「生産」「物流・販売」「使用」「廃棄」というテーマで構成し、CO2排出量削減に向けての取り組みを紹介。
空間デザインにあたり、ガラスに映りこむ照明効果による泡の世界観を加え、花王らしさを表現。

カップヌードルミュージアム ミュージアムショップ

カップヌードルミュージアム ミュージアムショップ

応募者:コクヨファニチャー 佐藤航

「クリエイティブシンキング=創造的思考」を体感できるカップヌードルミュージアム。ミュージアムショップは、来訪者が最後に立ち寄る場所として、「贈り物(プレゼントボックス)=CUBE」がコンセプトです。グッズの大きさを基に、展示台、インテリアがCUBEでできており、空間すべてが贈り物と感じられるようなデザインにしました。

primavera

primavera

応募者:資生堂 山本千絵子

昭和2年、当時の資生堂意匠部のデザイナーであった沢令花による「唐草の包装紙」は、資生堂の顔として、銀座という文化の発信地で一時代を築きました。このウインドウは、資生堂スタイルの原点とも言えるその唐草文様を、モダンな素材と色彩でカラフルな空間としてリメイクしています。創業140周年を祝う気持ちで、すべての生命の歓喜に満ちた息吹を感じる春の幸福感、躍動感を表現しました。

伊勢丹新宿店本館、メンズ館クリスマス ”ホワイトワンダークリスマス”

伊勢丹新宿店本館、メンズ館クリスマス ”ホワイトワンダークリスマス”

応募者:プランクス 佐藤寧子

生物多様性の保全と、生への感謝と喜びをメッセージとし、様々な動植物が幸せに暮らす架空の国、「ワンダーエデン」を舞台にしたクリスマスのストーリーを、クラウス・ハーパニエミ氏のイラストで描く第3話。本年は「ワンダーエデン」の創世記を、日本固有種の動植物をキャラクターに、日本画の概念や技法、また、ねぷたや美濃和紙の制作技法を取り入れ、和洋の感性がミックスした独特の白いクリスマスの世界を表現した。

松任谷由実 コンサートツアー2011 ”Road Show”

松任谷由実 コンサートツアー2011 ”Road Show”

応募者:シミズオクト 宮崎裕介

ツアータイトル「ROAD SHOW」の世界をダイナミック且つスピーディーなセットチェンジで展開。 レトロな映画館、スペイン広場、海岸、シアター内部….まさに「映画」の中に入り込んでしまったかのようなステージを美術演出した。メインセットの「シアタードロップ」の厚さはわずか60㎜程度。各シーンのセット軽量化を追求した結果、全国ツアーに不可欠な、仕込み、本番(転換)、撤去、運搬の合理化に成功した。

ARCHITECTURAL POD

ARCHITECTURAL POD

応募者:武蔵野大学 風袋宏幸

空間インスタレーション「建築的な莢」は、今日の電子工学的技術と空間を統合する試みである。空間を覆う、ポリスチレン容器1800個で構成される襞と、身体や環境との間で複合的なインタラクションが生じる。まず、身体の動きが生み出す空気の流れによって、蓋がわずかに揺れ動く。さらに、光と影の強いコントラストにフォトセンサーが反応し、影の範囲にある容器のLEDが点灯するとともに、蓋の開閉が生じる。

空間デザイン奨励賞

作品 応募者
YKK AP 埼玉窓工場 竹中工務店 宮下信顕
和光「囀」 和光 武蔵淳
フラクサス木曽川「メニークリスマツ!」 滋賀県立大学 辻中輝
”PLAY”SIGG ウィープラス 林登志也
TECHTILE#4 ノザイナー 太刀川英輔

空間デザイン企画・研究特別賞

作品 応募者
日本科学未来館 常設展示「2050年くらしのかたち」 日本科学未来館 奥矢恵

空間デザイン企画・研究特別賞(学生)

作品 応募者
オノマトペの空間化の研究 萩原朔太郎文学館への応用 首都大学東京 林紗奈美
バイオミミクリ空間の試行:BML01-07 武蔵野大学 伊藤泰彦

空間デザイン協会特別賞 復興支援賞

作品 応募者
和光「囀」 和光 武蔵淳
JAGDA 東北復興支援チャリティ やさしいハンカチ展 博展 井上尚志
東日本大震災復興支援チャリティ「ライティング・オブジェ311in横浜・福島」 イルミナティ
震災からよみがえった東北の文化財展 文化環境研究所 高橋信裕

空間デザイン協会特別賞 学生賞

作品 応募者
バルーンプロジェクト2011 くうきと遊ぶ くうきで奏でる 武蔵野美術大学 牧野良三
フラクサス木曽川「メニークリスマツ!」 滋賀県立大学 辻中輝
ARCHITECTURAL POD 武蔵野大学 風袋宏幸

空間デザイン協会特別賞 地域賞

作品 応募者
ドギーマン関西ロジスティクスセンター 日建設計
クリエイター創業支援スペース”クリエイターズショップ・ループ” 乃村工藝社 岡田哲弥