結果発表
2021/06/02 10:00

AAC2021ポスターコンペ 《学生限定》

応募作品数:272点
受賞作品数:7点
主催:株式会社アーバネットコーポレーション

最優秀賞

get bigger
大橋佐和子(呉工業高等専門学校 建築学科)
get biggerブラッシュアップ ~印刷されたポスター
受賞コメント
この度は素敵な賞をいただきありがとうございます。
このようなポスターを描くことは初めてでしたが、とても楽しく取り組むことができました。分からないこともありましたが、アドバイスをいただいたり、丁寧に説明していただいたりする中で、新しく学ぶことができました。
ホットケーキの生地が混ざった時やふくらんだ時の立体感をイラストで表現しました。日常のさまざまなところにある立体感からひらめきを得て、自由で素晴らしい作品が生まれるといいなと思います。
審査コメント
審査全体を通して、「どんな人がつくったんだろう?」と考えてしまうような作品に惹かれました。
最優秀賞・大橋さんの作品は、シンプルなアイデアですが、味わいのある軽やかなイラストレーションが大らかにデザインされていて、何度も見返してしまう魅力を持った作品だと思います。色づかいも独特で完成されていて、イラストに関してはブラッシュアップの際もほぼ手を加える必要を感じませんでした。
誰でも多くの情報が簡単に手に入るようになった分、人と似たものをつくってしまいがちですが、やはり個人の意思や趣味嗜好が反映されたものが強いと、あらためて思い知らされました。(古平正義)

名も無き芸術は「美とは何であるか」を誰よりもよく知っている。だから何よりも美しい。デザインコンペの審査を通じて、そんなことを感じました。学生の作った作品は、かなり粗削りです。しかし、だからこそ伝わる強いメッセージや感動があると思います。全体的に現代の空気感がヒシヒシ感じられて、とても興味深い審査でした。(ナカムラクニオ)

入選

GIFT ─ 美しさを創る ─
北村圭祐(北海学園大学 経営学部 経営学科)
GIFT ─ 美しさを創る ─
審査コメント
さまざまな魔法を操る魔術師のような女性像がこちらを見つめていて、妙に視線が気になりました。意図的かどうか分かりませんが、全体的にどこか懐かしさ、怪しさを漂わせる表現によって心に残る作品となっています。のびのびと描かれた個性的なイラストレーションなのでコンペよりアーティストとして活動していくと、さらに才能が伸びるように感じました。(ナカムラクニオ)
Blooming
CHO YUNJOO(東京デザイナー学院 グラフィックデザイン学科)
Blooming
審査コメント
ちょっと不思議でありながら、空間を感じさせるデザイン的なイラストレーション。色や余白の使い方も独特で素晴らしいと思いました。イラスト全体に対して「AAC」の部分が浮いているので、文字のかたちを工夫したり、下の部分と一体感があるとさらに良いポスターになると思います。(古平正義)
表現者
丹羽祐里加(あいち造形デザイン専門学校 デザイン学科 グラフィック・広告コース)
表現者
審査コメント
青い顔に突き刺さるハサミ。なんとも不思議な色使いで、コラージュのバランスも絶妙。1960年代に流行したポップアートのような印象も感じるデザインです。また1980年代にグラフィックデザイナーのサイトウマコトさんが作っていたポスターのようなシンプルで力強い作品を思い出しました。もう少し構図と色で全体のインパクトを強めると、さらに良くなるような気がします。(ナカムラクニオ)
街を歩く
小林颯汰(新潟大学大学院 自然科学研究科 環境科学専攻)
街を歩く
審査コメント
細い線に線を重ね緻密に描かれた街のような人体。スピード感ある描き込みと省略とのバランスが面白い作品です。現代の空気感や心の揺れ動きを繊細なタッチで描いた表現が素晴らしいと感じました。都会的で、建築的な「音」を感じさせる描写力は、これからの時代を切り拓く可能性を感じさせてくれます。他の作品もぜひ見てみたいと思いました。(ナカムラクニオ)
身の回りの風景
関根康成、小林隼人(法政大学 デザイン工学部 建築学科)
身の回りの風景
審査コメント
他の作品とは全く違うアイデアで、白で統一した風景と手のイメージは、見る人に何かつくってみようと思わせるような空気感があり、とても良いと思いました。ただ、メインのモチーフがクリップというのが、立体ではなく平面寄りに感じてしまい…。写真のトーンももう少し明るい方が、ポスターとして前に出てくる印象になったかと思います。(古平正義)
Architecture awaits Art
畔上陽一(埼玉県立伊奈学園総合高等学校 普通科 人文系)
Architecture awaits Art
審査コメント
細かな文字組まで美しく、完成度はずば抜けていました。ビジュアルもかなり大人っぽい印象だったのが、蓋を空けてみると高校生ということでびっくり…。おそらくすごく色んなデザインを見て研究しているのではないでしょうか。そのせいか、やや既視感があり、静かな印象にも感じてしまいました。こういったコンペでは前に出てくる勢いや強さがあると良いかと思います。(古平正義)
関連記事