〜3次審査・一般公開
JCDデザイン賞委員会委員長を務める飯島直樹氏が、午前中に行われた予備審査の過程や入賞点数、三次審査の説明、審査員の紹介等を行い、審査会が開始されました。
選出方法は、各部門ごと、目安に基づいて議論を交えながら付箋による投票を行います。目安は、物販店舗部門3点、飲食店舗部門 3点、大規模店舗部門 2点、サービス・ アミューズメント部門 3点、文化・公共施設部門 2点です。まず、物販店舗部門から審査を開始します。物販店舗部門は3点の選出が目標です。
杉本「洋服と同じで、少し踏み出した方が価値がある気がする」、青木「CGは線だけで出来た世界なのでガラスの面が消えない。この作品はアイデアは判るが、実際の建物ではパネルに表現されたような線がでるのかな」などと審査員の間で意見が飛び交います。
青木氏の意見は、建築物を一枚の平面パネルに表現する事の難しさを語っています。建築物ともなると、それ自体が持つ雰囲気やイメージがはっきりしてくるため、本来持っている魅力を十分に伝えるのは困難です。最終的に物販店舗部門は4点が選出されました。
続いて飲食店舗部門の審査で、4点の選出が目標です。飲食店舗部門は、類似的な問題が多く、これは毎年話題に上る問題でもあります。ここでは 『kitchen+cafe Cu-be』、『ビーンズダイニング“ソヤ”』 などの作品が注目されました。続いて、4、5、6部門と審査を進めていきます。文化公共施設部門は奨励賞が決定した時点で点数が多かったため、選出は目標の2点にこだわらなくてもよいということでした。
全部門の審査が終わり、17点の作品が選出されました。ここで15分の休憩をはさみ、審査は後半へ突入します。
kitchen+cafe Cu-be
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ビーンズダイニング“ソヤ”
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最終審査後半
優秀賞に選出された17点をさらに絞るため、再度投票を行います。結果、8点の作品に投票が集まり、後半はこの8点が中心となります。票が入らなかった作品のパネルはテーブルからはずされ、いよいよ審査も大詰めです。
投票数をみると、3票の作品が3点、2票の作品が3点、1票の作品が2点でした。3票の作品が3点あるので、大賞は単純にこの中から選ばれると言う事になります。しかし比較的僅差ということで、再度投票を行うことになりました。
「このデザイン賞の歴史を振り返えると、大賞の該当作品がなかったことは一回だけありました。」 と飯島氏のコメントが入ります。