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2018/08/10 11:00
LEXUS DESIGN AWARD 2018
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建築・インテリア・エクステリア
応募作品数:1319点
受賞作品数:12点
主催:Lexus International
グランプリ
Testing Hypotheticals
DESIGNER:Extrapolation Factory(クリストファー・ウォブケン、エリオット・P・モンゴメリー)
MENTOR:フォルマファンタズマ
Testing Hypotheticals
作品コメント(一部抜粋)
建築家のマイク・レイノルズは2007年ニューメキシコでSustainable Development Testing Sites Act(環境を壊さず持続可能な開発の試験場法)を手掛けた。“公道システム外で安全に自動車をテストするのに特別な走路が使われるように、この法案は、現実の人々と一緒に、日々の生活環境における住居や暮らしのメソッドをテストする。”私たちは近隣の地元民と協力して、コミュニティが新しい暮らしと働き方の試験台として使える空間を構想する、未来のワークショップの設立を提案する。
私たちは参加者と協力して、近隣に関する重要な側面や問題を特定し、試験場内の開発を通じて、それらの問題をどのように探求し、変化させるかについてのアイデアを開発する。どのような物理的構造、システム、メカニズム、社会的状況、経済などが、現在存在しているものよりも良い選択肢を提供することができるか。代替の暮らし・働き方を実験するために設けられるか。
私たちはワークショップの過程で、参加者がアイデアを生かすプロトタイプの制作を手助けし、没入型の試験場を形成する。
ピープルズチョイス作品
Honest Egg
DESIGNER:aesthetid(ポール・ヨン・リット・フイ、ジャイハール・ジャイラニ・ビン・イスマイル)
MENTOR:ジェシカ・ウォルシュ
Honest Egg
作品コメント
Honest Eggは、グラフィックや簡単な単語で、卵の賞味期限切れを分かりやすく示す。卵を食べても安全かどうか分からない、あいまいな日付の問題を解決する。ユーザーは、卵の殻に付けられた期限切れを知らせるグラフィックや単語を示すインク顔料が表示されるか確認するだけで、その卵が安全かどうか確認できる。
Honest Eggは、事前に測定された賞味期限に応じて卵の殻に付着した顔料インクの色を変化させ、卵にひびが入ったのを検知したり、CO2の濃度や気温が急激に変化すると、その表示は有効期限を短くする。卵をゴミとして廃棄する前に食べて大丈夫か確認する際、Honest Eggの表示は消費者に信頼性と確実性を与える。さらにその卵は、卵を梱包するのにふさわしい、圧縮した干し草が組み込まれたリサイクル可能なパルプモールドでパッケージされている。上には穴が開いていて開封しなくても、期限切れの悪い卵を確認できる。
プロトタイプ制作作品
CO-RKs
DESIGNER:DIGITALAB(ブリメット・フェルナンデス・ダ・シルヴァ、アナ・トリンダーヂ・フォンセカ)
MENTOR:リンゼイ・アデルマン
CO-RKs
作品コメント(一部抜粋)
CO-RKsは単なる形状や製品ではなく、ローテクでサステイナブルな材料(コルク糸)と計算スクリプト(ジェネレイティブデザイン)を結合して一連の形状(製品)と空間(雰囲気)を作り出す生成システムであり、多彩な機能と様々なスケールに応用できる。
コルク糸はユニークで革新的な製品で、非繊維質、100%天然で、モニカ・ゴンサルヴェスによって開発された。素材のコルクは自然の色で、見た目は黄麻と似ている。この糸はアパレル業界で使うために作られた。現在では1mm以上の太さで作れ、一方で摩擦や消耗に対しても強い耐久性を誇る。丈夫で触り心地のいい素材。引っ張る力に対しても強く、洗濯も可能。コルクそのものの特性を維持している。その美しさや技術的特性に加え、コルク糸は資源利用が持続可能で環境にも優しい。
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Recycled Fiber Planter
DESIGNER:横井絵里子
MENTOR:藤本壮介
Recycled Fiber Planter
作品コメント(一部抜粋)
日本では、年間約150万トンの衣服が廃棄されるのにも関わらず、そのうちリサイクルされるのは15%程度しかない。その反面、衣料品市場の大半は、ファストファッションが占めている。これは、生産スピードを速めている原因の一つでもあり、深刻なゴミ問題を招く原因にもなっている。
古くから、古着や廃棄された繊維素材を再利用した、反毛という素材がある。これは、古着を割いてワタ状に戻した素材。現在は、車の内装材としてフェルト加工されることが、最も多い。しかし、繊維製品を再利用するのに、繊維製品に作り変えるだけでは、この素材を活用仕切れていないと感じられた。この提案は、ファイバーソイルという、ポリエステル繊維の古着をリサイクルして、土の代用品となる素材から着想を得た。リサイクル率が低い素材の活用間口を広げるためには、他分野と組み合わさることに可能性を感じ、このプロジェクトに取り組み始めた。
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パネル展示作品
CO-Living
Khoa Vu and Wilson Harkhono(コア・ヴュ、ウィルソン・ハーコーノ)
作品コメント(一部抜粋)
社会でどのようにCO-を推進するか? どのようにインタラクションとコラボレーションを促すか? 私たちは小さなことから、つまり人生の基本、生き方から考え始めるべきだと思う。このプロジェクトは人々がより互いに影響し合い、協力し合うように促す新しい住宅システムの提案である。そしてこのプロジェクトは2017年の春、ハーバード大学デザイン大学院でデザインスタジオの一環として行われた。
一つの家が互いに共有できるものの境界線を広げることで、共同の生活スペースの大部分として、空間を融合するようになる。この取り決めによって人々は社会的に活動し、互いに交流を図りやすくなる。お互いの家の区分がなくなってきている生活環境を考察することで、人の流れと共同作業を促進する。
この基本的なアイデアは後ほど、さまざまなスケールで、つまり集落や都市規模で実行する。
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COmer
Sistema Simple Studio(カレブ・カルデナス・サヴァラ、ルーカス・マルゴッタ・メネーセス、ディエゴ・ガハルド・カルデラ、カルロス・スフィア・ヴォッテーロ)
作品コメント(一部抜粋)
現在と過去、本質と伝統を結びつけるために、私たちは一つの動詞と二つの名詞に基づいて無形の体験をデザインした。“パン”と“土”を通して“共有する”ことで、自然に共存する地球と水、空気、火、人間の間に架け橋をつくる。
この全体のビジョンは、各容器が食事、共有、料理の起源に遡り、それを取り戻すという“COmer”の裏にあるコンセプトを表している。私たちは、チリ中央渓谷の郊外にある古代の伝統的な陶器を大事にする町ポマイレの粘土で、パン作りを行う三つの容器を制作した。一番小さい容器でパン生地を発酵させる間、一番大きい容器は花と水を混ぜて練るのに使う。次に中型の容器を組み込むことで、三つの容器でオーブンを作り、火の上でパンを調理する。
私たちの手のエネルギーを感じて、パンと土が、自然と社会で共存する。パンの共有体験をデザインした“COmer”は、過去への回帰と現在の価値を粘土容器で具現化したもの。
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Fabric Block
ミョン・ダク・チャン
作品コメント
プロトタイプは、懸垂線の構造性能を探求するためにファブリックフォーム(布製型枠)の新しい手法を採用し、薄いシェルを見つけ出した。Fabric Blockは重力と構造安定性に敏感で、このプロセスには土類で満たされたファブリックフォームワークが含まれ、成形済みのブロックを包む軟らかい組み立て部品になるように操作される。
鋳造工程では、3D膨張をコントロールするため、吊るした縫製済みの布のフォームを砂で満たす。軟らかいフォームは溶液によって硬化され、自立構造によって半不透明の超軽量シェルが残るだけである。硬いものや柔らかいもの、異なる素材を結合するために順応性のあるファブリックフォームを探求している。どうすればファブリックフォームワークは遂行できるのか? どうすれば工業製品は表現力豊かでありえるか? 現在も研究途中である。
GRABBY
I DEAL(ナデジュダ・アブドゥリナ、マリーナ・エゴロワ)
作品コメント
特殊な台所用のまな板は、両手を使うことができず、食材を切るのに不自由している人を対象にしている。まな板はケブラー繊維で覆われた軟らかい台と真空ポンプで構成されている。真空ポンプによりまな板上のものをつかめる。このまな板の上ならば片手で野菜を切ったり、ビンの蓋を開けることができる。まな板はシリコンベースで台所に置いてもすべらない。ありふれたものに対する革新的なアプローチが、ハンディキャップを抱えた人の料理工程を単純化する。
病院でこのプロジェクトに取り組んでいる間、障害を抱える子の親など多くの人々が興味を持ってくれた。まな板はどこの家庭にもある。そこで人々を障害で分けるのではなくつなぐ必要があると考えた。手は私たちの身の回りのものとの日々の交流のために最も重要なツールである。
Gravity Pen
ジョン・シモンズ
作品コメント
デジタル世界への依存度が高まり、大勢の人が二次元のスクリーンに集中する必要性に不満を感じている。バーチャルリアリティーは、より現実的で没入感のある体験を提供できるが、物質界の主要素である“重さ”が欠けている。
Gravity Penは直感的で実体感のある世界とデジタル世界での無限の可能性をつなぐ。内部のおもりが動きデバイスの重心が移動し、それによりオブジェクトを拾い上げたり、ドライバーを回したり、彫りものをしたりするための説得力のあるシミュレーションが作成される。
CADに使用される場合、環境的に有害なプロトタイピング材料への依存を減らし、現実に根差した製品を作るのに役立つ。デザイナーにはしばしば器用さが求められるため、ペンのように持つこともできる。ゲームをする時のような活発な動きに対応するために、広範囲にわたり作動し、ボタン、ジョイスティック、ハンドルの取りつけが可能。
PAPER SKIN
古川礼規
作品コメント
PAPER SKINは紙の側面を積極的に用いた新しいストラクチャーである。それは紙でありながら、生き物の肌のような表情と触り心地を創る。
紙1枚では意識されることはほとんどないが、紙には厚みがあり、そこには色がついている。紙を何枚も重ねることで厚みが増し、色の面としてはっきりと現れる。
薄く小さな紙片に糸を通すと少しの外力で紙が破れてしまうが、紙を何層にも束ねて用い、レーザー加工の精緻な切り出しによって糸を通すための丸穴の位置やサイズ、破れ防止の余白を設定した。紙片の天地幅を細く抑えられたことで滑らかな動きを実現できた。紙の側面が滑らかに動くことでPAPER SKINは色の波を発生させる。
編み上げている糸の締め具合により滑らかさの調整が可能、シート状でありながら、形状を固定することもでき、小さなアクセサリーからインテリアのプロダクトまで様々な応用の可能性を秘めている。
Primavera
ヤエル・リボー
作品コメント(一部抜粋)
“Primavera”はホロン工科学院研究所の卒業プロジェクト。
肘掛け椅子“Primavera”は、マテリアルレイヤリングとその組み合わせを調査する研究プロジェクトとしてスタートした。この研究では異なる特性を持つ材料を組み合わせて、新しい完全なマテリアル/オブジェクトとすることを調べた。私が関心を持っていたのは、相互作用する材料によって各材料が変化する際、どのように独自の特性を維持するか知り、それにより異なる方法で発生し、機能する新しいオブジェクトを作り出すことだった。新たなレイヤードの組み合わせが、オブジェクト構成要素の組み合わせを考案できる、新しいデザインメソッドを作成した。私はレイヤードの組み合わせが作り出した、軟らかさと硬さ、見事さと不完全さ、柔軟性と安定性のような各材料が生み出す様々な表現の美しさに魅了された。
肘掛け椅子はべニアと布のレイヤーを組み合わせた積層でできている。
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VNWALLS GARDEN
VNWALLS(プオック・ティアン・グェン、トゥアン・アン・ファン、フォー・ノック・チュオン)
作品コメント(一部抜粋)
VNWALLS GARDENはほとんどの苗、野菜、果物、ハーブ、その他の小さな植物を育てることができる屋内型水耕栽培機。
住宅用水に適切な有機基質を追加することで、水を節約でき成長のプロセスを自動的にコントロールする。入念に設計されたエアフィルターがホコリやニオイを除去し、光合成のプロセスを助長する。植物は適当なLED照明からエネルギーを取り込み、二酸化炭素と水がブドウ糖と酸素を作り出し、外の空気を浄化する。
ユーザーフレンドリーなデザインはリフトスライドドアを採用しているためスペースを取らない。さらに傾斜トレイで低ノイズの操作音、場所を取らず軽量のため、マンション、住宅、店舗、オフィス、レストラン、研究室など、あらゆるスペースに最適。四つの積み重なったトレイ、2.4平米の庭に相当する180のスポンジポッドを収納、内蔵の無停電電源装置は、主電源なしで最大24時間まで作動。
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LEXUS DESIGN AWARD 2023
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