結果発表
2026/11/02 10:00

第1回 JPSノンフィクション写真賞

主催:公益社団法人日本写真家協会(JPS)

応募作品数:40点
受賞作品数:2点

JPSノンフィクション写真賞

北風が、記憶を揺らす(カラー30点)
李 啓睿
北風が、記憶を揺らす(カラー30点)
作品コメント
「九台」は、祖母の死をきっかけに私の記憶の中で止まっていた場所だった。17年ぶりに訪れると、懐かしさよりも、自分がそこに属していない違和感を覚えた。発展と停滞、高齢化する家族の姿が重なる風景には、地方社会の変化と流れた時間が刻まれていた。私は写真を通して記憶を取り戻すのではなく、失われたまま残るものや、距離を感じながらも存在する家族の姿に向き合おうとした。撮影中に吹く北風は、遠ざかっていた記憶を静かに蘇らせた。
受賞コメント
このたびは、第1回 JPSノンフィクション写真賞の本賞に選んでいただき、大変光栄に思います。本作は、17年ぶりに訪れた父の故郷・九台で、家族と土地の変化、そして自分の記憶との距離を見つめながら撮影したものです。撮影を受け入れてくれた家族に感謝するとともに、今回の受賞を励みに、目の前の風景や人々の中に積み重なる時間を丁寧に見つめ、これからも写真を通して向き合い続けたいと思います。

JPSノンフィクション写真賞奨励賞

ガチョウとニシン(カラー30点)
フジヤマヨシヒサ
ガチョウとニシン(カラー30点)
作品コメント
人工花や展示物など、現実を理解しやすい形に置き換えられたものを撮影している。私は、色褪せや歪み、補修の跡など、時間や人の手によって現れる「本物でも偽物でもない」部分に惹かれる。写真も人も、見えている情報だけではすべてを捉えきれない。だからこそ、何を残し、何を削るかを考え、見る人がその外側を想像できる余白をつくりたい。限られた情報から生まれる認識のずれや想像が、現実とは異なる豊かな世界を生み出すと考えている。
受賞コメント
このたびは第1回 JPSノンフィクション写真賞奨励賞をいただき、大変光栄に思います。私は、人工花や模型、展示物など、人が世界を分かりやすい形に置き換えたものに惹かれて撮影してきました。目の前にあるものを見ながら、その奥にあるものを想像することが、私にとって写真を撮る面白さの一つです。今回の受賞を励みに、これからも身近な世界を眺めながら、自分が面白いと思うものを写真に残していきたいと思います。
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