BETONES UNDER WEAR CONTEST 2012 受賞者 三浦貴生インタビュー2 / 2
「誰かの日常の中に作品が溶け込めているなんて、とてもうれしい」
-作品作りにおいて、重要視していることは?
三浦:完成とする時の形を事前に決めていません。ある程度の構想を決めてから描きますが、描き進めているうちに世界観が広がったら、どんどん描き足してゆきます。だから、明確な終わりがないんです。僕にとって絵を描くということは、完成させることが目的じゃなく、描いていること自体が目的なのかも知れません。受験勉強の時、朝まで夢中で描き続けた時のように。
-作品がプロダクトに落とし込まれることについて、どう思われますか?
三浦:大歓迎ですね。なかには、作品に手が加えられることを好まない人もいるでしょうが、僕はアンダーウェアという形の中で作品がトリミングされることはむしろ楽しく、完成する度に「こんな構図があるんだ」と感心しています。それに、普通は美術館に行くのって年に数回程度ですよね。でもアンダーウェアは毎日穿くわけで(笑)。誰かの日常の中に僕の作品が溶け込めているなんて、とてもうれしいことですよ。
「つながりがあってこそ、作品は世に出てゆける」
-チャンスを掴むためには、何が必要だと思いますか?
三浦:やっぱり人との縁だと思います。『BETONES UNDER WEAR CONTEST 2012』では、その後のアーティスト人生を切り開く、大切な人との出会いがありました。そうしたつながりがあってこそ、作品は世に出てゆけるのだと思います。そして同時に、自らが世に送り出す仕組みについて、学ぶ必要があると思います。アーティストって、才能のある人だけに許された特権的な仕事と思われがちですが、僕はそうは思いません。サラリーマンにだって、素晴らしい作品を作れる人は沢山います。それをどうやって世の中に発信してゆくのか。SNSの活用もそのひとつです。ただし、ただ垂れ流すだけではだめで、時には大きな仕掛けも必要です。人とのつながりとシステムの活用。この両輪が、必要なことだと思います。
-作るだけじゃなく、売ることも含めてアートだと?
三浦:そうだと思います。僕がこうしてインタビューして頂けるようになったのも、決して才能があったからだとは思っていません。ともすれば、絵の才能よりも自分の作品を世に披露する術を知っていたおかげ、とも言えるかも知れません。
-アーティストというより、プロデューサー的感覚ですね。
三浦:好きなんです、様々な仕組みを考えるのが。むしろアーティストって呼ばれると何か違和感を感じるほどで(笑)。純粋なアーティストとして否定的に思われる方もいると思いますが、なかには僕みたいな者が居てもいいのかなって思っています。
-今後はどういった活動を?
三浦:作品作りはもちろんのこと、自分がコンテストを企画してみたいですね。例えば、受賞者が大人数いるコンテストとか。そしてその沢山の受賞者で、ひとつの作品を作ったら面白そうだなと思っています。世に出るきっかけがないままアーティストであることをあきらめる人って、結構多いと思うんです。あまりに大衆的になりすぎるのは好ましくはありませんが、でもチャンスは多いほうがやっぱりいい。『BETONES UNDER WEAR CONTEST』のように、僕自身も何か貢献出来ることがあれば、是非やってみたいですね。
BETONESは、型にはまらない自由度の高いデザインを数多く展開するアンダーウェアブランドです。そのデザイン性はさることながら、フィット性の高い履き心地により、トップアスリートや著名人、女性からの支持も高く、さまざまなファッション雑誌やメディアで注目を集めています。
みんながハッピーになるデザインを募集します
締切:2017年02月27日 (月)
テーマ:Happy Days with BETONES
募集内容:BETONESのアンダーウェアのデザイン
http://betones.jp/contest/contest2017.html