結果発表
2025/05/09 10:00

第15回 SUWAアンカットダイヤモンドジュエリーコンテスト 2024

主催:諏訪貿易株式会社

応募作品数:211点
受賞作品数:4点(佳作を除く)

最優秀賞

雅影
Hsiung Ssu-ya
雅影
作品コメント
テーマ石 C

この指輪は、基本的な幾何学的な四角形をデザインの主体とし、シンプルでモダンな美しさを表現しています。デザインにはシンプルな線での分割が巧妙に用いられ、高低差のあるディテールが低調でありながらも豊かな層次感を与えています。カジュアルなセッティングにより、宝石が過度に覆われることなく、指綸全体がシンプルでエレガントに見えるだけでなく、メインの宝石の輝きを引き立たせます。精巧なデザインと細部の処理によって、この指輪は宝石の元々の美しさを保ちつつ、現代的なデザイン要素を取り入れ、品格とファッションの完璧な融合を実現しています。
審査コメント
幾何形体のアンカットダイヤの美しさをリング全体に生かしたデザインは、現代的でインパクトがあります。また、挟み込む留め方により石が浮いているように見え、アンカットダイヤが効果的に使われています。シャープなデザインは魅力的ですが、実際に着用するには鋭い感じがするので、面の稜線をほんの少しだけ取ると変わるでしょう。また、全面鏡面仕上げは強すぎると思いますが、全面サンドブラスト仕上げは、印象がぼやけてしまいます。ダイヤを挟んで留めてある面を鏡面仕上げにすると、映り込みがあって面白いのではないかと感じました。(菅原晴子)

優秀賞

メビウス
トウ ヨウ
メビウス
作品コメント
テーマ石 B

メビウスの輪は始まりも終わりもなく循環する性質があることから、「愛の無限と永遠」という意味が与えられています。このリングのデザインでは、飛んでいる蝶の要素を抽象化し、飛んでいる蝶の形を使用してデザインの曲線の変化を表現し、テーマB 石の自然な形状と色で感情と気持に満ちたリングに仕上げました。どの角度から見ても美しいです。私が表現したいのは、ダイヤモンドであれ、蝶であれ、愛であれ、美しさは自然であり、永遠であるということです。
審査コメント
不定形なアンカットダイヤを、素直にリングに取り入れているところに好感が持てます。このようなデザインは多くあると思いますが、アンカットダイヤを爪止めではなく、リング本体で留めているところがスッキリとしたデザインの基でしょう。着用性もあり、多くの方に受け入れられるデザインですが、コンテストとしては、もう少し冒険があっても良いかと感じます。また、全面荒らし仕上げではなく、角線の側面だけ光沢仕上げにすると変化があって良いのかと感じました。(菅原)
Energy
有馬志保
Energy
作品コメント
テーマ石 C

ダイヤモンドにはお守り、魔除けの効果があり、神秘的な輝きを見ているとパワーがもらえる気がします。そこで精力が集まる星とダイヤモンドを組み合わせてデザインしようと思いました。流れる星と存在感が大きい石がなじむような動きのある形にしました。身に付ける人が力が湧いてくるような、その人を守ってくれるようなイメージでデザインしました。
審査コメント
お守りというイメージでデザインされているように、華やかではないのですが、いつも身に着けていたいチャーミングなリングだと感じます。着用すると、手の甲にリングの腕部分は見えず、指の間にダイヤと金の星が見えるところが魅力的です。このようなフリーサイズのリングの場合、リング腕部分の強度に心配な面がありますが、構造面でも良く考えられている素敵なデザインです。(菅原)

プレス奨励賞

moment
加藤綾乃
moment
作品コメント
テーマ石 B

漂砂鉱床の大な起伏と積み重なる時間の流れの中にあってなお、その輝きは人の目を惹きつける。人類がダイヤモンドと歩んだ歴史の最初の1ページをイメージした。
審査コメント
この「moment」が満場一致でプレス奨励賞に確定しましたのは、デザイン、コンセプトがわかりやすかったことも一つの理由です。アンカットダイヤモンドとプラチナのシェイプが見事に調和し、洗練されたリングが想像できるデザイン画です。
ジュエリーのデザインはミリ単位、それ以下でイメージが変わりますが、計算された作品だと思いました。(渡辺郁子)
関連記事