結果発表
2020/05/01 10:00

香十 香皿デザインコンテスト 2019

応募作品数:69点
受賞作品数:10点
主催:創業440年御香所香十(株式会社香十天薫堂)、株式会社日本香堂ホールディングス

最優秀賞

Cliff
姫野 剛
Cliff
作品コメント
シンプルながらも、切り立った断崖のようなシャープで不安定な形状で、使用時も非常用もスタイリッシュに空間を演出する佇まいを持たせた。また、三角錐状の半透明ガラスは厚みの違い・見る角度によって色合いの変化が生まれる。お香から上がる煙のような移ろい漂う趣を持たせた。
受賞コメント
香を嗜むという趣のあるひと時を演出するために、可能な限り機能を感じさせないデザインを目指しました。ガラスの厚みの差による色合いの変化と、シンプルながらもアクセントになる形状という二つの特徴を持たせました。色合いの変化という繊細な特徴を活かすため、形状のシンプルさのバランスを吟味しました。
また、製作の過程においてもガラス材の選定や製法など、悩みながらも勉強になることが多く楽しむことができました。
この度は、このようなすばらしい賞をいただき、誠に嬉しく思います。
ありがとうございます。

優秀賞

Silence pool
43(グループ)
Silence pool
作品コメント
お香は香りを楽しみ、日々の時間を忘れて、心に余白をつくり、そこに静かな空間を創出します。
落ちてゆく灰の姿に、静けさが消費されていく様を想います。
“Silence pool”は、その静けさの残滓が風景をつくる器です。
縁側に座って刻々と移ろうお庭の風景に時を忘れてしまうように、静けさの残滓がつくる風景は、私たちを静の深遠へと引き込んでいきます。
受賞コメント
この度は栄えある賞をいただきまして誠にありがとうございます。
実作にあたり、構造と質感(素材)の間に葛藤がありましたが、その緊張感の中での制作は快感でございました。
このような経験をさせていただきありがとうございました。
私たちはそこにある空気を露わにし、そこに風景の生まれるきっかけをつくりたいと考えております。
お香が持つ静謐でpureな空気、お香を焚くことでその時々に想う風景に出会うきっかけの器として、上手く表現できていたら幸いでございます。

中原賞

~New Crossing~
奥山 彩
~New Crossing~
作品コメント
現在の建物内装は洋風が多いです。スッキリ、スタイリッシュなデザインにしようと心がけました。クロスヘアライン仕上げにすることで、少し和柄も感じさせ、お香に合うと思いました。
受賞コメント
この度は、このような素敵な賞をいただきまして、ありがとうございます。私は建築の内装をしておりまして内装や家具を造作施工する者になります。私のデザインが売り物として人前に出したことはなく、いつかチャンスがあるならば挑戦をしてみたいと思っていた矢先、御社のコンペティションに出会いました。
私自身、線香をあげる時もあり、今の自分の部屋に合わせた、落ち着いた風味のデザインを考えてみました。二次審査は実際に製作するとのことで、難しい陶器類は避け、はじめから仕上げ材になっているものを探しているうちに、ステンレスレスのクロスヘアラインに辿り着きました。小口など、まだまだ収まりや大きさを考えるべき箇所はあるものの、シンプルなデザインが今の私のお部屋にピッタリでしたので、自分ではとても満足しております。このような賞をいただき、とても誇りに思うと同時に本当に嬉しく、自信にも繋がります。本当にありがとうございました。

島田賞

しあわせをかさねて
鑛納未來
しあわせをかさねて
作品コメント
仕様説明「重なる色と形」について研究をしています。
母が嫁入りの際に祖母が母へ贈った着物の柄をモチーフにしています。嫁入りという小さな幸せは祖母にとっても私にとっても幸せなことです。そんな小さな幸せは日々の中に紛れ込んでいて、また新しい日常の小さな幸せを呼び込んでくれるでしょう。この作品は着物の亀甲紋をレイヤー構造に分解しています。三つでセットの組み作品です。一つひとつ楽しんでもいいし2枚重ねたり、3枚重ねたり使い方は様々です。
使うということはどういうことでしょうか。使う時というのは片付ける、あるいは準備するのも使うということではないでしょうか。「重なる色と形」はそんなすべての動作に楽しさを生み出せる可能性を持っていると私は思っています。
受賞コメント
この度は審査員賞「島田賞」をいただき、誠にありがとうございます。
普段は器を中心に作品を制作していますが、香皿は初挑戦でした。私の作品は食卓の中のお皿であったりグラスなどが多いのですが、器という概念はもっと広い分野であることを香皿を制作する中で再確認しました。器に対しての考え方を見つめ直す良いきっかけになりました。

橋爪賞

ゆらぎ
鹿田洋介
ゆらぎ
作品コメント
香がかおり揺らぎ流れる。ゆるやかな空気感のイメージを器にしました。
受賞コメント
この度は栄えある賞をいただきありがとうございます。
私のガラスを通した香の表現を評価いただけて大変嬉しく思います。
普段は、東京の離島“新島”で「新島ガラス」を用いて制作をしております。この賞を励みにより一層制作に精進したいと思います。
評価をいただいた審査員の方々、普段から制作を応援してくださる皆様にこの場を借りて御礼申し上げます。

香十賞

Water Lily
篠塚裕子
Water Lily
作品コメント
皿の上の好きなところに置く香立ては二重に重ねる形。
皿と組み合わせるとパーツとしては三つ。
受賞コメント
この度は大変ありがたい賞をいただきまして誠にありがとうございました。
この睡蓮の香皿を形にして送り出せたことを本当に嬉しく思っております。
涅槃、彼岸のイメージを持つ蓮と水面の情景は、日々通る日常の風景の一つで、これまでも繰り返しいろいろな表現を試してきました。
水面を模した盤の上に漂う花房に香る線香にはこの世とあの世を繋ぐイメージにも重なり、いろいろな形で楽しんでいただけるのではないかと思います。
線香の持つ可能性を少しだけでも広げることができれば嬉しいです。
ありがとうございました。

アイデア賞

和む
中嶋光哉
和む
作品コメント
無機質な銅を有機的なフォルムに作り上げ、周りの風景や香りの煙を映り込ませました。
受賞コメント
この度は香皿デザインコンテストでアイデア賞をいただき、大変驚いております。
どうもありがとうございました。香十様の公募を見た時に大変興味を持ちお香の香りとともに器がとても大事だと思い見た目にも癒される物を作りたくなり、今回の「和む」を作りました。また、公募があるようでしたらぜひ参加したいと思っております。
誠にありがとうございました。
蓮華文梵焼皿
林 恭平
蓮華文梵焼皿
作品コメント
密教の護摩炉の「敬愛炉」から着想を得て、蓮華文を抽象化したデザインの香皿です。護摩のように禍々しくなく、大切な人をおもいながら香をたくように時間を過ごす道具です。
受賞コメント
「アイデア賞」をいただき大変光栄です。誠にありがとうございます。
今後も良い作品を追求していくきっかけをくださり非常に励みになります。
この度は本当にありがとうございました。
香流
相川繁隆
香流
作品コメント
光り輝く水面に、香りの美しい煙の流れが映り込む様を表現しました。
受賞コメント
無機質のアルミニウムを有機的なフォルムに作り上げ、周りの風景や煙を映り込ませるアイデアが評価されたのだと思っています。
この受賞を機会にシリーズ化したテーブルウエアの展開を考えております。誠にありがとうございました。
いのり
渡邊泰子
いのり
作品コメント
硝子のパート ドヴェール技法で、お線香を手に添えるガラスのお地蔵様を香皿に設えました。
受賞コメント
過分な賞を賜り、恐縮しております。
ありがとうございました。
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