結果発表
2017/12/21 13:00

第4回 Honda 交通安全 ポスター・動画コンテスト【ポスター部門】

受賞作品数:6点
主催:本田技研工業株式会社 安全運転普及本部

大賞

山名
作品コメント
うちには4才の娘がいるのですが、まさに今はじめての自転車にチャレンジしているところです。これからはじめて自転車に乗る子どもたちがルールを守って、楽しく乗ってもらえたらという思いを込めて、制作しました。
審査コメント
お母さまの温かな気持ちが見る人の胸に沁み込むような作品です。ペダルのないストライダーに乗って公園で練習しているところでしょうか。とても楽しそうです。このポスターのように交通安全のルールを楽しい雰囲気で伝えられると、お子さまがしっかりと身に付けることでしょう。
ポスターに描かれた1~3の言葉は、まさにHondaも自転車交通安全教室で伝えている内容です。このポイントに加えて、自転車に乗る前にヘルメットをかぶることも伝えてあげると、もっと楽しく安全に乗っていただけると思います。素晴らしいメッセージが込められた作品でした。

優秀賞

村上
作品コメント
交通安全について考えた時に、交通ルールを示す標識はあっても、交通安全を守るための注意や心づかいに関する標識はないことに気がつきました。こんな標識を私たち一人一人の心の中に持つことができれば、交通事故のない未来が描けるのでは…と思い「子どもたちの自由な発想から生まれた標識」という見せ方で今回このポスターをつくりました。
審査コメント
素晴らしい着眼点だと思います。確かに、交通安全を守るための標識はありません。しかもその標識は、特定の場所に設置するのではなく、「心の中に持つ」ことを言及されています。ご提案の「こころの標識」は、どこにでも敷設可能な標識です。これこそメッセージが持つ素晴らしい力です。
子どもたちの自由な発想から生まれたという見せ方もいいですね。きれいな色彩とシンプルできちんとしたレイアウトもポスターとしての完成度を高めています。
滝下
作品コメント
横断歩道では手をあげて渡ろう!!
審査コメント
クレヨンで力強く描かれたポスターです。手をしっかりと挙げて渡ろうとしている女の子。白いシマシマの横断歩道。歩行者用信号機は、青が正しく下に描かれています。道路のクルマは同じ向きに走っているように見えますが、ちゃんとそれぞれの車道を通ることがわかります。
そして、標語はひらがなで書いてあるので、このポスターを見た滝下さんと同年代の子どもたちは、信号が青でも手を挙げて渡ることを理解するとともに、この図柄から正しい道路状況を視覚的に捉えることができ、ポスターのメッセージをリアルなものとして受け取ることにつながります。背景がなくシンプルなので、メッセージと横断歩道に注目させる効果を生んでいます。大胆な作品で、審査員一同感心しました。
末吉(宮崎県立佐土原高等学校)
作品コメント
交通安全に対する活動のしかたはたくさんあると思い、4部作として制作しました。どのポスターにもいえることは、「子どもはマネする」ということです。ルールを守る様子も破る様子も見られているんだということを意識してもらえるとうれしいです。また、全体的にシンプルかつストレートに伝わるように工夫して制作をしました。
審査コメント
運転者、歩行者の心理的な弱さに鋭く切り込む作品だと言えます。信号が赤なら渡ってはいけない。当たり前のルールも、混んでいたり、急いでいたり、渡ろうとする道路にまったくクルマが走っていなかったり、逆にまったく歩行者のいない小さな見通しのいい信号で停車した時など。「ま、いいか」とルールを破ってしまいやすい状況だと言えます。しかし、この作品は「そこにルールがあるのなら、守ることに意味がある」と訴えています。いまの子どもたちの“みらい”を、交通事故に遭わないようにするために、守るべき重要なメッセージだと感じました。
4枚とも同じレイアウトで、歩行者とクルマを主役にした認識しやすい構図にしたことも、メッセージを受け取りやすいポスターにすることに役立っていると思います。

Honda賞

本田
作品コメント
子どもたちを事故に巻き込まないようにするためにできる、1番身近なことは大人が“子どもたちの手を握る”ということだと思います。子どもは大人が予想できない動きをします。運転手がいくら周りに気をつけていても、急な飛び出しに反応できないことだってあります。まずは近くにいる大人が、子どもたちの手を握り子どもたちの命綱であってほしいと思い、このポスターを制作しました。
審査コメント
「命綱」という言葉が印象的です。事故が起こってしまったら、双方非を責めることはできても事故が起きたという事実は覆りません。大切なのは事故を起こさないこと。「交通事故ゼロ社会」の実現です。そのためには、運転者だけでなく、歩行者も自転車に乗っている方も気をつけなければいけません。そして、お子さまを連れて歩く親御さんは、ご自身の手のひらがお子さまの「命綱」であることをあらためて認識していただきたいなと思います。
絵柄としては、所々に塗装のカケがある横断歩道、木々の影のかたち、前方に見える建物と緑、電柱、歩行者用信号機。とてもリアルに描かれています。しっかりと結んだ手と手を中心に据えた構図もポスターとして目を引きます。
中塚
作品コメント
交通事故が少しでも減ればいいと思い作りました。
審査コメント
応募コメントは短いものですが、簡潔に作者の気持ちを表しています。年間の交通事故死亡者が減少したとはいえ、まだ約4000人もの方が毎年命を落とされています。交通事故が少しでも減ったらいいな、という思いを、中塚さんは高く抱きかかえられたお子さまとお母さんのシルエットで表現しています。
そして、「交通安全」の文字で幅広く交通社会の人々に安全を訴え、メインのフレーズは「かけがえのない誰かのために」となっています。守る対象を「誰か」にしたところが新鮮です。普通なら、「お子さまのために」や「我が子のために」となります。しかし、「誰か」とすることで、呼びかける対象が大きく広がります。すべての人の安全を願うメッセージに共感しました。
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