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2018/03/11 10:00
東日本大震災 復興フォト&スケッチ展 2017
絵画・アート
写真・フォトコン
応募作品数:375点(フォト:354点/スケッチ:21点)
受賞作品数:23点
主催:独立行政法人都市再生機構(UR都市機構)
※ここでは、上位8点をご紹介します
復興の歩み大賞(フォト)
再会
三浦玲華
作品コメント
小学校の黒板をメッセージボード代わりに使っていました。また再会しようというようなコメントも多く幼少期からの繋がりを感じさせられました。
審査コメント
何気ない黒板に書かれた文字に目をとめてシャッターを押したであろう一枚。再会というタイトルの表すように、震災が止めた時間を動かしていたのは、入れ替わりこの場所にきてメッセージを書いた子ども達だ。斜光の効果も相まり、そこに積み重ねられた時間の余韻を想像させ、積み重ねられた時間の奥行きを感じた。(西田 司)
復興の歩み大賞(スケッチ)
共に歩む
久保安加莉
作品コメント
昔から馴染みのある旧観慶丸商店。震災当時 津波の被害も受け、しばらく一階部分にオレンジ色の板が貼られていたのが印象的だった。修復工事を経て、アートイベント等の文化発信の拠点として、積極的に活用されている姿を見ると、とても頼もしく思う。これからも石巻をこの場所から末長く見守っていてほしい。
審査コメント
出展作品の中で唯一の油彩画で、街に古くからある観慶丸商店の重厚な佇まいを、「震災後に修復工事をへて、石巻の文化の発信拠点として頼もしく思える」という作者のコメントがよく表れている作品だと思いました。僕はこの場所を知らなかったのですが、この作品を見て、実際に行ってみたくなりました。(キン・シオタニ)
復興の歩み賞(池邊このみ選)
市街地一望
相原 徳
作品コメント
日々のサイクリングコースの途中に井戸浦から仙台市街地を一望の風景です。震災時、周辺は、なにもかも無の状態でしたが、防潮林の植樹も終え、年月を重ね松林の成長を、正面の仙台大観音様が見守っています。この地から、市街地が一望できなくなる日が完全復興?と思うときでした。
審査コメント
井戸浦からの眺めが、再生された防潮林の植樹により、一変した新しい風景です。居久根とは異なりますが松林の生長により、一面が緑になる日が待つ気持ちが伝わります。正面の仙台大観音様や少し雪をかぶった山々に囲まれた美しい松林、その成長を日本中の人達が見守っています。(池邊このみ)
復興の歩み賞(池本洋一選)
7年ぶりの歓声
遠藤清作
作品コメント
いわき市の薄磯海水浴場で東日本大震災の津波で被害の大きかった同海水浴場が7年ぶりの海開きとなり、塩屋崎灯台を望む県内屈指の景勝地に親子連れや若者の歓声がようやく戻ってきた様子を捉えました。
審査コメント
あ、そうか。いわきはフラガールのロケ地だったか。震災からしばらくその写真や映像を見ることがなかったから少し忘れかけていた。屈託のない若い女子たちのこの1枚からは「せーの、いぇーい」という声が聞こえてくる。元気をもらいに、久しぶりにいわきに遊びに行こうかなと感じさせる「観光促進効果」もある作品だ。(池本洋一)
復興の歩み賞(一ノ瀬ちひろ選)
海の方を見て何を思う
渡邉啄磨
作品コメント
震災遺構の荒浜小学校での風景です。2階の窓から海の方を見る5歳の孫を撮りました。この子にすれば初めて目にする風景です。すっかり瓦礫がなくなり、一面は緑に覆われています。防波堤が奥に見え、左手の方には避難の丘もあります。しかし、町としての風景は、まだ先のように思えます。
審査コメント
震災から7年が経とうとしている今、新たな未来を描きたいと願う復興への想いとそれでも残り続ける震災の記憶の生々しさは、お互いが複雑に絡み合っていて、その心情は一言で語れるものではないと思います。この作品には震災で倒壊した小学校の建物、津波のため更地となった土地、そこに新たに現れた草原、震災の経験を持たない5歳の少女、といった、異なる時間軸を持つ要素が重ね合わされるように映し出されていて、これはとても写真的な行為だな、と感じました。撮影者の切り取った一枚の写真から、毎日私たちが目にする何気ない景色も、本当は簡単に理解することが難しい複雑な要素のつながりで成り立っていることに気付かされます。(一ノ瀬)
復興の歩み賞(キン・シオタニ選)
一本まつとクレーン車
菅原ゆい
作品コメント
一本まつよりクレーン車の方が高く見えました。一本まつへのみちはフェンスだらけで、まがりくねっていてとおかったです。
審査コメント
7歳の子が描いてくれたこの絵には大人にはできない、心で描いた作品で、何回も重ね塗りした色鉛筆から楽しんで絵を描く様子が伝わってきます。そしてコメントの「一本松よりクレーン車の方が高く見えました」という文と女の子の笑顔からこれから先への気持ちを勝手ながら感じ取りました。(シオタニ)
復興の歩み賞(西田 司選)
明日もまた「ココ」で
日野 大
作品コメント
トヤケ森山(馬っ子山)からの風景です。
石巻を一望できる「ココ」は石巻に来る時は必ず立ち寄る場所です。のどかな景色と復興の様子、そのどちらも見ることができます。明日もまた「ココ」で。
審査コメント
まちを見下ろすアングルの先に広がる石巻の復興。空と大地に切り取られたこの場所からの風景は、季節や時間とともに刻々と変わっていく。日常的に暮らしているまちを、ちょっと俯瞰してみると、自然の移ろいとともに復興の移ろいがあわせて感じられる構図が素晴らしい。タイトルの(明日もまた「ココ」で)に込められた、未来への期待に共感した。(西田)
復興の歩み賞(UR都市機構選)
7年目の航空祭
相沢 開
作品コメント
地元の人をはじめ、全国から4万人以上の来場者を迎え、震災から7年ぶりに松島基地の航空祭が執り行われた。晴れ渡った、抜けるような青空にブルーインパルスのハートがとても綺麗で、来場者も大満足の一日となった。
審査コメント
UR都市機構の職員投票により最多得票を獲得した作品です。
公式ホームページ
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