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結果発表
2023/03/09 10:00
第22回 学生限定 立体アートコンペティション AAC 2022《学生限定》
絵画・アート
建築・インテリア・エクステリア
学生向け
応募作品数:93点
受賞作品数:3点
主催:株式会社アーバネットコーポレーション
最優秀賞
千種万花
平尾祐里菜(広島市立大学大学院 芸術学研究科 造形計画研究 金属造形領域)
最優秀賞「千種万花」平尾祐里菜(広島市立大学大学院 芸術学研究科 造形計画研究 金属造形領域)
受賞コメント
「動中の工夫は静中に勝ること百千億倍す」
紙の上で構造を練り続けることも大切ですが、実際に手を動かし素材と向き合い続けるなかで、これまでとは異なる制作手法や新たな素材を見つけることができました。私自身今回の制作の中で得られたものがとても多く、これからの作品づくりの新たな起点、貴重な経験となりました。
また、今回の作品は私一人ではなく後輩たちの力を借りて制作しました。私が先輩から学んだように、今ここで技を受け継ぐことができたと実感しております。
最後になりましたが、AACは学部生の頃から憧れのコンペティションで、学生最後の年で実制作まででき、そして、最優秀賞に選んでいただけたこと身に余る光栄に存じます。誠にありがとうございました。
審査コメント
本当に審査は難航したのですが、この作品があのマンションに住まわれる方々にとってどう愛されていくかを考えると、それは多分、毎日毎日愛でるものでもないと思うんですね。毎日きちんと愛でたくなるようなものだと、ああいう場所、つまり日本のマンションのエントランスという場所だと実際には困るわけです。でも、毎日はきちんと気づいてもらえないかもしれないけれどもリサーチに基づいてきちんと美しくつくられたもの、そういうものがエントランスロビーにそっとあるという、そういう佇まいの繊細さみたいなものも含めて選ばせていただきましたので、マンションに住まわれる方はもちろん、マンションを購入された方など、いろいろな人たちに気に入っていただけたら非常にうれしいなあと審査員を代表して思っております。改めて平尾さんおめでとうございました。(保坂健二朗)
優秀賞
サクラの柱
袁 方洲(東京藝術大学大学院 美術研究科 工芸専攻陶芸〈ガラス造形〉研究分野)
受賞コメント
私は昨年に続き、今年も優秀賞をいただき、作品を実際に制作する機会を得ました。
AACで得た2回の実制作では、制作補助金の支給や関係者の皆様のご支援もあり、自分自身が作りたいと思っていた作品を完成させることができました。
それは私にとって、何事にも代えがたい経験となりました。
今後もAACで入賞したことにより得られた貴重な経験を生かして、作品の制作に取り組んでいきたいと思っています。
審査コメント
袁 方洲さんの《サクラの柱》は、発泡ガラスの立方体の重なりがエントランスでも威圧的ではなく大きな存在感を示していました。そして、さまざまな試行錯誤のうえで新しい技法に挑戦している姿にも好感を持ちました。(岩渕貞哉)
袁さんの作品については、発泡ガラスという変性のある素材を使われていて、桜の風景という日本の四季から思い浮かべることができる情景を、抽象性を持った形態で表現していて、シンプルな形状ながらもさまざまな景色を見ることができるような迫力ある作品だったと思います。ただ、このような場所に恒久的に設置されるという点において、素材の性質上の安全性の不安が残り今回はこのような審査とさせていただきました。(大竹利絵子)
杜の黎明
中居瑞菜子(東京藝術大学大学院 美術研究科 工芸専攻 漆芸領域)
受賞コメント
今回、栄誉ある賞に選んでいただきありがとうございます。
実際に制作して、たくさんの挑戦と失敗がありましたが、全て今後の制作の糧になったと思います。
公共の空間に作品を設置するということは今まで作ってきた作品とは違い日常に入り込むこと、安全性など意識することが多く、新たな発見があり勉強になりました。
審査員の方々から貴重なアドバイスをいただけたり、同じ学生の方の作品を見て話せたことはこのコンペでしかできない経験だったと思います。
これからも作家として新たな価値を創造し、挑戦を続けたいです。この度は誠にありがとうございました。
審査コメント
中居瑞菜子さんの《杜の黎明》は、フクロウがエントランスで出迎えてくれる、住民のそれぞれが愛称をつけて呼んでくれそうな、長く愛される存在になる光景がイメージできました。また、多くの技術を駆使していて、細部の見どころも多かったです。(岩渕)
中居さんの作品は小さい作品なのですが、研究している漆の表現が凝縮されていて、素材のいろいろな表情を見て取ることができました。ただ、フクロウというモチーフについて作家の観点からの主張ができるようになると更に面白いものになるのではないかと思います。(大竹)
公式ホームページ
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