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受賞作品発表 2010年10月
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同コンテストは、CG-ARTS協会が未来を担う若い才能の発掘と作品発表の場を提供することを目的に開催しています。学生を対象に、CG静止画やアニメーション、Webをはじめ、ゲーム、インスタレーション、インタラクティブアートから、建築や工学のシュミレーション、ビジュアライゼーションまで含めた幅広いジャンルの作品を募集しています。
16回目を迎える今回は、1,221点の作品の中から28点の作品が受賞しました。
「静止画部門」の最優秀賞は高田茉依さんの「faddist」。CGと手作業から生み出された9点からなるこの作品には、さまざまな欲求に溺れ、逃避し、堕落した人間たちが描かれています。観る者を引き込む強い力を持った作品です。
「動画部門」は若井麻奈美さんの「SANKAKU」。◯でも×でもない〝さんかく″という存在を独自の視点で捉え、独創的な空気感と演出で表現した作品です。
「インタラクティブ部門」は、須木 じゃらしさんの「エスパードミノ」。「ドミノ倒し」という古典的な遊びをデジタル技術を駆使して、現在に新しい表現としてよみがえらせたポップでコミカルな作品です。
また、2011年2月2日から2月13日まで、 国立新美術館(東京・六本木)にて受賞作品展が文化庁メディア芸術祭の協賛事業として開催されます。会場に訪れて、次代を担う才能の“想像力”に触れてみてはいかがでしょうか。
ここでは、受賞作品の中から最優秀賞3点と特別賞1点をご紹介します。
過去の受賞作品
>> 2009 >> 2008
応募作品総数: 1,212 点
受賞作品数: 28 点
主催: CG-ARTS協会
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静止画部門 / 最優秀賞 【 faddist 】
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賞・賞金 |
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●賞品:デジタルビデオカメラ、デジタルカメラ、プリンター、ハードディスクなど(予定)
部門ごとに最優秀賞・優秀賞・エンターテインメント賞・奨励賞を決定します。また各賞の選考後、CG-ARTS協会が実施する検定の合格者で最終ノミネートに選ばれた作品に CG-ARTS推薦賞を贈呈いたします。
協力:キヤノンマーケティングジャパン株式会社
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受賞作品展示 |
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2011年2月2日(水)~2月13日(日)
国立新美術館(東京・港区六本木)
※ 受賞作品展は、文化庁メディア芸術祭の協賛事業として同時開催いたします。
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*各作品をクリックすると、全画像がご覧いただけます
(タイトル、受賞者、講評)
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faddist
高田 茉依(多摩美術大学 美術学部 情報デザイン学科情報芸術コース 4年)
この9点からなる作品には現代社会のある側面が描かれている。さまざまな欲求に溺れ、逃避し、堕落した人間たち。戦略に踊らされ、感覚を麻痺させられた我々の姿が描かれている。人、物、広告、乗り物や食品、すべてが同等の情報で接合された一つの現象のようにフラットな表現がされている。そのCGと手作業から生み出された質感も合わさり、観る者を引き込む強い力を持っている。グラフィックアプリケーションが基本的な道具となった事で今後の美術表現の新たな可能性を示している作品だともいえる。
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SANKAKU
若井 麻奈美(多摩美術大学 絵画学科 油画専攻 3年)
見終わった後、審査員全員が笑ってしまった。全員が笑うというのはすばらしいことだ。そしてその笑いは作者の独特の発想や演出によるものであり、コマーシャルな世界で日々流れている笑いとは異質なもの。しかし難解な笑いではない。だれもが思わず笑ってしまう知的な良質な笑いである。もちろん技術的な部分も確かなものがあり、演出家としての作者の力量を強く感じる。とくにラストカットのカットアウトは秀逸。今後の活動に期待する。
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エスパードミノ
須木 じゃらし(情報科学芸術大学院大学 メディア表現研究科 2年)
ワイアレスネットワーク社会における情報の構造は、従来の物理空間ではありえなかったさまざまな関係を生み出す。その飛躍を、因果関係を象徴する「ドミノ倒し」という古典的な遊びに当てはめて、わかりやすく体験することができる。ポップかつコミカルでありながら、新しい情報環境を直感的かつ構成的に理解できる教育的な側面も兼ね備えている優れた作品である。
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フミコの告白
石田 祐康、岩瀬 由布子、村上 和浩、川野 達朗、永田 勇作 (京都精華大学 マンガ学部アニメーション科 4年)
ここ10年強の商業アニメーションを受け継ぎCGを先入観なく作品に取り入れているあたり、今後のアニメ界を背負って立つ逸材の登場というところか。第 14回でノミネートされた「rain town」が卒業制作で完成されると聞く。今後が楽しみだ。にしても万乗パンツ見え過ぎ。
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