提案部門 佳作
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作品名 『GLASS BLIND』ガリレオ温度計を応用したガラスの簾
氏名 宮下信顕・山下貴成((株)竹中工務店/東京芸術大学大学院)
コメント 他 ガラスは透明で、延び縮みしない。そんな素朴な性質に着目したのが、ガリレオ温度計である。液体の体積が温度によって変化することと、容積が変わらないガラスの容器とガラス球との対比から浮力を利用した温度計が発明された。
昨今、電力の供給不足という非常事態によって顕在化された地球温暖化・ヒートアイランド現象により、100年前の東京の気温と比べ真夏の平均温度は2.4度も上昇しているという。この提案は、かつて縁側に簾を下げることによって「涼」を感じていた情景を、ガリレオ温度計を応用したガラスの簾として現代に蘇らせることで、温暖化防止の一役買おうとするものである。
無論、電力等のエネルギーは一切使用しない。各温度に対応した色とりどりのガラス球は、温度の上昇と伴に日射を遮る簾として自動的にそのポジションを変化させる。
ビルのファサードから駅等の公共施設・道路や公園にまでガラスの簾が組み込まれ、天気・時間・四季によってその表情を虹模様に変化させていく。
ガラスの簾は環境にやさしいだけでなく、視覚的にも環境と一体化した新たな都市景観を提示することになる。