【公募情報】「国際家具デザインコンペティション旭川 2020」が作品募集を開始
3年に一度の木製家具コンペ「国際家具デザインコンペティション旭川」が、6月1日に作品募集を開始する。これに先立って、5月16日にプレス発表会が行われ、主催となる国際家具デザインフェア旭川開催委員会・会長の桑原義彦さんや、審査委員長の建築家・藤本壮介さんが登壇した。
同コンペは、日本有数の家具産地である北海道・旭川で開催される「国際家具デザインフェア旭川(IFDA)」のメイン事業。1990年よりはじまり、以来3年ごとに実施され、今年で11回目。地域に根ざした企画でありつつ、毎回世界中から作品が集まる国際色豊かなコンペでもある。大きな節目となった前回は、世界30カ国、地域から683点の応募があった。
桑原会長によると、前回で30年を迎えたため、区切りとして終了することも考えたという。しかし、よりよい暮らしのための道具づくりを追求し続け、次の30年につなげたいという家具産地としての想いから、第11回の開催を決定したとのことだ。
今回から木材×異素材のデザインも応募可能に
同コンペのテーマは「木製家具」。注目したいのは、今回から木材だけでなく異素材を活用した作品の応募も可能となった点だ。桑原会長は、その意図を次のように語った。
「旭川は大雪山系の豊かな広葉樹林を活かした木製品が特徴。ただ、現代社会の生活空間には他の素材もあふれているため、『限られた資源を活用すること』『より長く使い手に愛され、使い継がれるデザインが必要』との観点で異素材の活用も可能とし、幅を広げて作品を募集することにした」
また、審査員には藤本さんをはじめ、さまざまな分野で国際的に活躍する5名が就いている。藤本さんは木材素材について「古くからある素材ながら機能面で優れた点が多く、サスティナブルだ」と評価し、多様な審査員と新しい視点から審査をしていきたいとコメントした。
まずは作品画像で応募が可能だ。応募締切は10月31日。画像による予備審査を通過した入選候補者は、地元メーカーもしくは自身で作品を実製作し、本審査に進む。最高賞金は300万円。
世界的な家具デザイナーの登竜門となる同コンペ。産地と世界、未来をつなげるデザインを、ぜひ応募してみてほしい。
コンペのあゆみや今回の意図が語られたムービー。応募をご検討の方はぜひご覧いただきたい。
公式ホームページ
http://www.ifda.jp/
取材・文・撮影:猪瀬香織(JDN)