第31回 長三賞常滑陶芸展

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応募作品数:伝統部門147点(120人)、自由造形部門138点(128人)
入賞作品数:6点
主催:常滑市

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長三大賞【自由造形部門】

「流れのあと」
「流れのあと」

服部真紀子

審査員講評

金子賢治(茨城県陶芸美術館館長)「深鉢形のボディーに、極めて薄い磁器の板で作った小花のような形を延々と貼り付けていく。作者は「果てしない反復作業ですが、苦しくはありません。日々、淡々と制作しています。」と述べている。過剰ともいえる装飾的精神に、現代の若い世代の造形感覚の典型を見る。」

長三賞【伝統部門】

「太陽の未来」
「太陽の未来」

宇佐美成治

審査員講評

鯉江良二(陶芸家)「裏も見せていただきました。私は貴方の作品を虫めがねで覗き込んで見るとその不思議がとけた。下仕事が深く、版画のテクニックを感じました。離れた所に感じの似た作品を見かけましたが、私はこちらを選びました。」

長三賞【自由造形部門】

「コンペイ塔」
「コンペイ塔」

佐藤千恵

審査員講評

鯉江良二「会場を何回も行き来しながら十数点にしぼり込んだ中にコンペイ塔はあった。作業として未熟な所がよかった。」

審査員賞(金子賢治)【伝統部門】

「moca sakazuki」
「moca sakazuki」

片瀬有美子

審査員講評

金子賢治「鋳込みで作った盃がまだどろどろの時に、タバコの葉を水につけて作った溶液に溶かした顔料を筆で滲ませる。色彩が花のように広がっていき、美しい文様となる。moca wareと呼ばれる技法を応用したものだが、白磁の形、白色、文様の色の選択すべてに現代的な感覚が溢れている。」

審査員賞(金子賢治)【自由造形部門】

「inward」
「inward」

徳保美樹

審査員講評

金子賢治「正方形5点、円形4点の9パーツで構成されたもので、それぞれ薄い鉢形を基盤にし、その上に様々に切り抜いた四枚の板を重ねている。鉢形の見込みにたっぷりと施されたガラス状の釉や、随所に置かれた黄色の釉が輝き、あたかも万華鏡を覗いた時の感覚である。見るものが中へ中へと吸い込まれていく。まさにinwardである。」

審査員賞(鯉江良二)【自由造形部門】

「月明り」
「月明り」

加藤真美

審査員講評

鯉江良二「あまり目立たない作品ですね。でもよくよく見るとメロディが聞こえて来ました。現代陶芸の呼吸困難は原点である素材、原料からトライしたら「月明り」はより満月へと、そして再度、闇へと行き来しながら宇宙遊泳の旅は止まらない!!」

第29回
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