富山ガラス大賞展 2021
応募作品数:1126点
受賞作品数:9点(入選を除く)
主催:富山ガラス大賞展実行委員会、富山市、富山市ガラス美術館
大賞
Photo: Ryohei Yanagihara
- 作品コメント
- 私は、存在の記録や保存が可能な素材としてガラスを用い、自分が存在する場所で知覚した「微かな懐かしさ」を作品を通して、探求している。植物採取は、海外から帰国した際の母国への「懐かしさ」の感情の欠如によるリバースカルチャーショックから、五感の記憶を蘇らせる行為として行い始めた。この作品には、訪れた各地で採取した植物が真っ白な灰として、ガラスの中に保存や記録されている。また、ガラスの中には植物を介して、その土地の湿気や雨や空気も、焼成後に泡として視覚化され、保存されている。真っ白な灰が、ガラスを通した照明で照らされることで、灰が透明になり花びらの重なりや器官や葉脈のデティールが浮かびあがる。自分の身近にある自然に興味を持ち、ガラスで制作することで日常の微かなことに気づき、「懐かしさ」を見つけていく。
金賞
- 作品コメント
- 私の焦点は、可能な限り最小限の介入で明確な構造体を取り出すことです。
銀賞
審査員特別賞
Pilchuck, Autumn 2019 (2)
カーリン・サザーランド(United Kingdom)
- 作品コメント
- 私の作品の中心には人々と場所の結びつきに関する長年の関心がある。空間の特徴や質がいかに私たちの経験、記憶、環境への結びつきを形成するか作品を通して探っている。基本的に自伝的である私の作品は、鮮明な記憶や大事な瞬間など触れることのできない特質に対する反応であり、特定の空間における光、影、雰囲気に対する経験の本質を抽出して伝えるものである。作ることは黙想的で、それは私自身の場所との関係や意味を探り、熟考し、強化する道具である。この作品はピルチャック・ガラス・スクールでの毎日、早朝の時間の記憶によって誘発されたものである。折りたたみ式シャッターの窓に霞のかかった空気と変化する光を通してくすんだ秋の色が見え、新しい一日が約束されている。
Photo: Okamura Kichiro
- 作品コメント(一部抜粋)
- 作品の発想の原点は再生医療で、動物の体内で人間の臓器を作る研究に対する違和感から始まった。多くの動物が道具として使われている。人間によって量産されている生物として、動物実験の9割を占めているネズミを作品のモチーフに選んだ。「人間と生命活動が似ている」「小型で扱いやすい」「繁殖のサイクルが早い」ことから研究に重宝されている彼らは、そこに確かに生物として存在しているのに、まるで存在していないかのように次から次へ生産されて消費されていく。現在、私たちは体調が悪ければ薬を飲み、病院で治療を受ける。動物実験に基づいていない医療などほぼ無く、様々な動物たちが私たちを支えてくれているといえる。
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