結果発表
2020/02/07 10:00

2019年度 東京ビジネスデザインアワード

応募作品数:161点
受賞作品数:9点(最優秀賞1点、優秀賞2点を含む)
主催:東京都
※ここでは、最優秀賞・優秀賞をご紹介します

【提案最終審査総評 抜粋(審査委員長 廣田尚子)】
過去最高にレベルの高い提案が集まった素晴らしいものとなりました。9組すべての提案が上位の賞を受賞するに値するもので、審査委員も正直なところ選ぶのに苦慮したほどでした。(中略)2018年に経済産業省・特許庁により「デザイン経営」宣言が出されましたが、2012年から行っている東京ビジネスデザインアワードで実践してきたのは、まさにその考え方そのものです。本アワードを通じて、中小企業にもデザイン経営が入ってきており、そこでデザイナーは単なるモノのデザインに留まらず、企業活動のより根幹の部分、例えば経営や収益体制を変えるといった一段上の価値あるデザインを行っているという点を今後も伝えていきたいと思っています。

最優秀賞

新規培養技術による「酒づくりイノベーション」
清水 覚(ヤフー株式会社)、清水大輔(SHIMIZUDESIGN)
新規培養技術による「酒づくりイノベーション」細胞ファイバの特性を生かした、新しい発酵飲料の提案。
テーマ
生きた細胞をものづくりの材料に変える「細胞ファイバ技術」/株式会社セルファイバ
受賞コメント
セルファイバは、東京大学発のスタートアップ企業で、生きた細胞をまるで糸のように扱える「細胞ファイバ」というテクノロジーを持っています。今回、「発酵」に着目し、「ゲルチューブに酵母を封入し好きな飲み物に入れることで手軽に発酵させる」という全く新しい飲料づくりビジネスを提案しました。細胞はその見た目から「食」とは結び付きにくいイメージがありますが、第三者へのヒアリングを綿密に行い、技術含め一般の人々が受け入れられやすい形をデザインすることを意識しました。東大から世界に向けて飲料を通じ健やかで楽しい生活を提供すべく、実現化に向けて動いてまいります。(清水 覚)

優秀賞

「段ボール加工技術」から生み出す明かりの防災プロダクト
柳沢祐治(YUJI YANAGISAWA DESIGN)
「段ボール加工技術」から生み出す明かりの防災プロダクト
テーマ
アイデアに富んだ製品を実現する「段ボール加工技術」/有限会社坪川製箱所
受賞コメント
昨年の台風で被災し避難所で過ごした自身の経験から、懐中電灯を差し込むだけでランプに変えることができる非常時用の段ボール防災プロダクトを提案しました。坪川製箱所は、被災時に使用できる段ボール箱まくらなど開発しており、その想いに共感しました。被災時のストレスを少しでも和らげたいという想いをデザインに込めています。
ものづくりをアップデートする新サービスの提案
清水 覚(ヤフー株式会社)
ものづくりをアップデートする新サービスの提案制作現場向けに進行を効率化するウェブ上でのサポートシステムの提案。
テーマ
運営者と参加者をリアルタイムに繋ぐ「イベントサポートシステム」/株式会社アーク情報システム
受賞コメント
TBDAにおいて「システム」というテーマは珍しいものでしたが「技術に紐づいた新規性のあるビジネスモデル」という面を評価していただいたことを嬉しく思います。30年以上、受託業務を真面目に取り組んできたアーク情報システムにはいぶし銀のような卓越した技術があり、それを魅力的なサービスに昇華すべく一丸となって進めていきます。
関連記事