第20回 手帳大賞
応募作品数:21,345点(名言・格言部門:19,936点/商品企画部門:1,409点)
受賞作品数:7点
主催:高橋書店
名言・格言部門
大賞
- 作品コメント
- (ガンの)外科病棟を退院し、帰宅した翌日、台所に立った妻の一言。
- 審査コメント
- 病気を乗り越えて、家族が後ろにいる台所から朝陽のまぶしさを感じて思わず口に出てしまった一言だと思います。「台所」という言葉が生活感をより際立てていて、飾らない言葉だからこそ日常生活に戻った時の感動が表現された作品でした。
優秀賞
ひとつふたつの傷は目立つけど、傷だらけになるとそれは、「磨かれた」ということ
濵中 良
- 作品コメント
- 還暦超の高校同期会で、半生を振り返って誰からともなくそういう話しになってなんとなく一同、納得した言葉。「そういうことダヨナ」
- 審査コメント
- この言葉を聞くだけで、膝を打つような納得感を感じることができる、まさに完成された一言です。還暦を超えて、人生を振り返ってこそ出てくる奥深さが表現されています。内面的な心の傷も磨かれているのだと思うと、前向きになれる言葉です。
- 作品コメント
- 息子は強くて大きい怪獣に憧れる腕白な男の子でした。ところが、自然災害のニュース映像を見て、土砂崩れに巻き込まれた自宅をみて泣く人や、川の氾濫で電柱につかまって助けを待つ人に心を痛めたようです。優しい怪獣になって、困っている人を助けてあげたいそうです。息子の小さな成長を実感した言葉です。
- 審査コメント
- 子どもにとっての怪獣は、一見すると怖いし強いというイメージを持っています。けれどもそんな姿に憧れて、正義の味方ではなく「優しい怪獣」になることで、困った人を助けてあげたいと思う素直な気持ちがうまく表現されています。
泉 麻人賞
- 作品コメント
- 娘が5~6才だった頃、ニラの買物を頼まれて…。
- 審査コメント
- これ、読んで一瞬、?となって2秒後くらいにヘヘッと笑った。大阪の方のようだから、関西に多い青ネギですよね。アイロンでシューッとなった感じが目に浮かぶ。(泉)
椎名 誠賞
赤ちゃんランドセルだ!! ママも一年生だね。
須合里美
- 作品コメント
- 赤ちゃんをおんぶしていた時に、小学校入学したばかりの息子に言われました。上の子と下の子は6歳差。久しぶりの育児にバタバタしていたので…その発言に、また一からがんばろうと思えた一言でした。
- 審査コメント
- 手帳大賞では小さな子のほんの一言が取り上げられることが多い。これも小さな子しか思いつかない、思わずはっとする愛情あふれる発見で、なんとも微笑ましい気分になります。(椎名)
黛 まどか賞
- 作品コメント
- 言葉遣いの丁寧な私の友人が帰ったあとで、三歳だった娘がしみじみと。そんなことに心を留めていたことにおどろき、それを三歳児の語彙で表現するとこうなるんだと新鮮な印象を受けた。
- 審査コメント
- 日本には昔から「言霊」の文化があります。美しい言葉には、美しい心が宿り、周囲まで幸せにする。それを理屈でなく直感で覚った子供の感受性に、はっとさせられました。(黛)
商品企画部門
優秀企画賞
- 審査コメント
- 全ての週間ページ上部に該当月の月間カレンダーを掲載し、前後週の予定の連続性を把握しやすくした週間セパレート式の発展型手帳です。記入欄には当日の予定欄を設け、自由度を増すためにタイムラインは斜めに、時間目盛も12時とAM、PMのみ記載しています。1日のメモスペースはあえて区切らず、フリーで使えるグリッドメモを配置することで使い方の幅が大きく広がっています。レイアウトの複雑さが記入を難しく感じさせてしまう面もありますが、限られた紙面を有効に使用できるレイアウトに新たな可能性を感じ、この度の受賞とさせていただきました。