第37回 丹波の森ウッドクラフト展
主催:丹波の森ウッドクラフト展実行委員会
応募作品数:69点(一般の部)
受賞作品数:11点(同上)
※ここでは、一般の部のグランプリ・準グランプリをご紹介します
一般の部
グランプリ(文部科学大臣賞)
回して学ぶ多機構 ─ 手のひらの“ゆったりメカ” ─
竹澤雄理
- 作品コメント
- クランク、ゼネバ、遊星ギアなど、さまざまな機構をモチーフにした回転玩具です。
試作を重ねて軸や木の厚みを工夫し、長く回して遊べる強度を持たせました。
回すたびに異なる動きが指先に伝わり、ハンドスピナーのように“ゆったり”と癒やされながら、仕組みの面白さを直感的に学べます。
大人は機構の美しさに、子供は動きの楽しさに夢中になる、誰でも楽しめる木のおもちゃです。
- 審査コメント
- 今回のグランプリ作品は、審査員が審査基準を改めて見直すほど、近年にない意表を突くものでした。10の基本機構を手のひらサイズにまとめ、先進的なレーザー加工技法が凝縮されています。高度なメカニズムと精密な仕上がりなど完成度は驚くほど高く、各作品の中の小さな顔の刻印は、ほのぼのとした温かみを醸し出しています。さらに、ペンダントになる工夫や、QRコードによりメカニズム動画が閲覧できるなど、あらゆる仕掛けが一つの小さな作品に詰まっています。(渋谷 寿)
準グランプリ(兵庫県知事賞)
- 作品コメント
- 木の棒を鳥の巣のように積み上げるおもちゃです。バランスを大切にしながら遊べます。
- 審査コメント
- 枝分かれの違う数種類の枝木をバランスよく組み上げて鳥の巣を作っていく、単純だが構成力と想像力を使って遊ぶ構成おもちゃだ。枝の仕上がりが荒く、精緻な感じはしないが、これがかえって摩擦力を高め枝のかみ合わせを良くしているのか? 作者の計算だとしたら、お見事。
枝に紛れて「鳥はどこ?」鳥を枝とは違う色の樹種にして、アクセントにすることで全体が立体的になり、可愛さも増すのでは。鳥だけではなくたまご、小鳥などの別アイテムが欲しかった。
最後に、このおもちゃはゲーム要素が含まれると考えられるので、そのアイデアと説明が欲しかった。(中井秀樹)