サンスター文具 第26回 文房具アイデアコンテスト
応募作品数:5596点(一般部門:3596点/ジュニア部門:2000点)
受賞作品数:19点(一般部門:10点/ジュニア部門:9点)
主催:サンスター文具株式会社
※ここでは、グランプリ・優秀賞をご紹介します
一般部門
グランプリ
- 作品コメント
- 「手触りで判別できるノート」はその名の通り、表紙の紙質の違いで視覚的・触覚的に判別できるノートです。様々な触り心地の中からお気に入りを選べるため、愛着を持って使用することができます。また、用途別に複数のノートを使い分ける際でも、すべて白いノートで揃えられるため、統一感のあるスッキリとした印象を保つことができます。従来のノートが持つ大量生産大量消費といったイメージを覆すシンカしたノートです。
- 審査コメント
- 私たちは、ザラザラとサラサラの違いがわかります。それは、高感度な触感のおかげです。しかし、この優れたセンサーに頼るプロダクトはほとんどありません。いまや指先は、タッチパネルやキーボードの操作にばかり使われています。「手触りで判断できるノート」は、この忘れつつある触感の真価に気づかせてくれるでしょう。そして、人と道具がお互いの能力を引き出し合う関係が、両者の進化を促すことを示唆しているように思います。(安次富 隆)
優秀賞
- 作品コメント
- 子供が創意工夫しながら楽しく使うことができる消しゴム。完成形が定められているプラモデルは、物を作る楽しさに触れることができる身近なコンテンツだ。しかし、完成した先にあるカスタマイズ性は子供が行うには難しい部分がある。そこで、子供に身近で、簡単に加工が可能な上、同じプラスチックでできている消しゴムを掛け合わせた。消しゴムとして使うことで生まれる偶然できた形の発見や、自分が作りたい形を作る再現性など、子供の発想力や創造力を刺激することができると考えた。
- 審査コメント
- 消しゴムを使った作品はたくさんありますが、その中でもスタイリッシュで、まさに「進化」ですね! プラモデル×消しゴム、という掛け合わせの妙、そして使っていくうちにどんどん形を変えていく消しゴムはまさに自由自在。進化の可能性が無限に広がっているのが良いです。消すための消しゴムが、「作る」という方向にシフトした瞬間にこんなワクワクする感じになるんだなあ、と思いました。これを持っていたら、学校の人気者になりそうですね!(木原 陽子)
- 作品コメント
- スリットがついたマスキングテープの提案です。いまやマスキングテープは単なるテープとしてだけでなく、工作道具や装飾用品として様々な用途に進化してきましたが、依然として画一的な直線しか描くことができません。このテープは左右に入れられた切込みによって、滑らかな曲線や、抑揚のある直線を描くことを可能にします。壁面を装飾したり。おもちゃの一つとして使ったり。より自由で幅広い用途に対応することができるようになる、マスキングテープの「シンカ」の提案です。
- 審査コメント
- スプレー塗装などの際に塗装したくない場所をガードするマスキングテープは本来の用途を置いてきぼりにシンカしている文具の一つですが、さらにもう一段階、しかも最小の手数でシンカさせてくれた気持ち良さを感じました。
想像力をくすぐられ、やってみたい気持ちにさせるプレゼンテーションも素晴らしいと思います。(ザリガニワークス)
- 作品コメント
- 本体の色を2色に分割し、色と色の境界線をガイドとして応用したステープラー。色の境界線と書類の端が重なるように合わせることで、簡単かつ綺麗に留めることができる。また、既存のガイド付きステープラーでは、位置出しが難しかった書類の角の打ち込みは、より簡単に美しく45°の角度で打ち込むことができる。
- 審査コメント
- 本体を2色に分ける境界線をガイドにすれば、既存のガイド付きステープラーのように紙の縁に並行に針を打てるだけでなく、紙の角に45°に打つこともできるという気づきが素晴らしいと思います。なぜなら、既存のステープラーも色だけ変えれば同じことができるからです。もし、このアイデアをオープンソース化できれば、すべてのステープラーをコストをかけずに一気に進化させられる。それがアイデアの真価なのではないでしょうか。(安次富 隆)
- 作品コメント
- パソコンのキーボードにフィットする付箋。常に目が届く場所に、自分が必要な情報だけをメモすることができる。デジタル機器と共存する文房具が、より快適なオンラインワークに導いてくれる。
- 審査コメント
- いままでにありそうでなさそうな商品で、個人的にとても欲しいなあと思いました。付箋として予定やスケジュールのメモにも使えますが、パソコンのアプリってキーコマンドがとても多いんですよね。そんな時に、どのキーがどんな役割をするのかユビサキフセンでメモできれば、とても役に立つなあと思いました。(はじめしゃちょー)
ジュニア部門
グランプリ
- 作品コメント
- カッターを使っている最中刃が完全にしまいきれず、怪我しそうになった!! などの問題を解決できる!! ドアを閉めることによって、刃が完全に仕舞われて怪我防止になる!!
- 審査コメント
- これ本当あるあるですし危ないですよね! 最後の1クリック分、刃を納めきっていなくても気づきにくかったりして。それを「扉が閉まりきってないのは気持ち悪い」という人の性理に訴えて解決しちゃうセンスの切れ味に感動いたしました。勿論、毎回刃を出す度に扉の中の様子を窺うのも楽しい。(ザリガニワークス)
優秀賞(A. ペンケース・筆箱部門)
- 作品コメント
- ふでばこに手を入れると家につながっている。
- 審査コメント
- 「ふでばこに手を入れると家につながっている」このワードで最強だと感じました。わすれものをよくしていた自分にとっては素晴らしい性能ですし、忘れ物を取りに行く他にも、学校にいるのに漫画やゲームを家から持ってこれる、といったような様々な使い方ができそうですね。近い未来に商品化されることを祈ってます。(はじめしゃちょー)
優秀賞(B. 国語・算数・理科・社会・図工部門)
- 作品コメント
- 私はよくみずのりをひっくり返したりなどして、気泡を動かして遊んでいたことがありました。それをなんとか活かせないかと思いスノードームのようにしたらきれいなのではないか、そう考え水のりをスノードームのようにしました。今回描いたのは季節シリーズだけだけど、他に動物などいろいろな種類があってもおもしろいと思います。中のおきものは固定されています。ラメが入っているため、少しのりもキラキラします。のりがなくなったあとは、水を入れるなどしたら、普通にスノードームとして部屋などにかざっておいてもきれいです。
- 審査コメント
- のりをスノードームに見立てるというアイデア、絶妙だと思いました。気泡から思いついたんですね! 季節ごとに色が違うのも素敵で、特に春の桜が舞う様子など、見た瞬間にかわいいと感じました。のりの中をゆらゆらと漂うキラキラした花びら…なんだか、のりということを忘れて見入ってしまいそうですね! 毎日、いろいろなことをこなして行かなければならない日々の中で、ゆっくり落ちてくる桜の花びらを眺める時間って…ちょっといいなと思いました。(木原 陽子)
優秀賞(C. 「シンカ」で考えてみよう!部門)
- 作品コメント
- えんぴつを教室におとして、中のしんが割れてしまい、けずってもおれてしまう…そんなことを防止するキャップです。えんぴつのけずってないほうにはめて、おとした時にとんがった部分がクッションとなって、かつ、ゴムになっているので、しょうげきを吸収しやすくなっています。図3にあるとおりおとした時に、左側がゴムで浮くのでえんぴつを下につけず、えんぴつの中のしんがおれることがなくなります。
- 審査コメント
- 鉛筆を削った時、まだ使っていないのに芯が折れていて悲しい思いをした人は多いでしょう。それを鉛筆を落とした人のせいにせず、問題を解決する方法を論理的に考え、とてもシンプルな道具を発明していることに驚きました。しかも、商品名、価格、素材、色、販売方法まで、細かく考えられています。自分好みの鉛筆をそのまま使いながら芯割れ防止できるキャップは、人の気持ちを大切に考えた素晴らしいアイデアだと思います。(安次富 隆)