結果発表
2020/01/31 10:00

SHIBUYA ART AWARDS 2019

受賞作品数:8点(入選を除く)
主催:一般社団法人SHIBUYA AWARDS ASSOCIATION

大賞、オーディエンス賞

XENON
田島治樹
XENON
作品コメント
遠い地球によく似た星。その地表は白い霧につつまれている。白い巨大な塔を中心にビル群のようなものが増殖している。生物と呼べるようなものは存在せず白いもやのようなものが飛び交っている。

Shibuya賞

Fragments
サトウタカヒト
Fragments
作品コメント
数え切れない程に溢れたモノ、処理し切れない大量の情報、分かち合うことのできない感情や思想…ありとあらゆるものがバラバラのまま混在しているのが、私たちの生きる世界だ。散らばった断片によるカオスが、キャンバスというフレームにより辛うじて“一つ”としての秩序を保つ様は、私たち自身の存在と、私たちが存在するこの世界そのものの姿である。

区長賞

コソコソしてませんよ
イワミズアサコ
コソコソしてませんよ
作品コメント(一部抜粋)
ファションデザイナーからアーティストへと転身、様々なアート表現をしていきながら10年という歳月を重ね、色々な物が削ぎ落とされ、一つのスタイルとテクニックが誕生しました。それが2017年より本格的にスタートした今回応募のキメコミアートです。日本の工芸の要素を含みつつ、伝統に囚われ過ぎない新しくポップなアートです。社会問題となりつつある現在の薄利多売の世界と過剰包装、そしてファストデリバリーのファッション大国日本の中で感じる様々な問題にも着目した作品は、廃材の発泡スチロール、古着の生地、また服を作る過程で出るサンプル用の生地などを主に使用しています。身近にある服やファッションを普段と違う世界へと生まれ変わらせます。

今村有策賞

yarn×yarn2019-03
小形麻依
yarn×yarn2019-03
作品コメント
直線と曲線、白と黒、地と図、光と陰、静と動。対の関係にあるそれらは重なり合うことで時に相対するものの特徴を表現しうる。その不思議さに魅せられて線を重ね続けた。糸での線描写により、「線」でありながら実物の「影」を持つ様は、視覚的に明確な姿が概念として曖昧になるのではないかという試みである。雨上がりのシンとした夜の部屋に差すわずかな外光の鋭さと、静かさを保ちながら心地よく肌で感ずる音のない風の動きがイメージの根本にあるかもしれない。対比と融合の関係性を探るような作品となった。

小山登美夫賞

Comfortable
Sacco
Comfortable
作品コメント
「作品から音楽を感じる」という意見をいただくことがある。本作は、工場へ勤務していた頃を思い出しながら描いた。丸一日続く単調な作業は、季節を問わず精神的にも体力的にもきつい。変化やエラーが発生しないように、反復に拘束された運動が延々と続く。しかしそんな中、単調な作業によって生み出されるリズムに心地よさを感じる瞬間がある。無駄な動きが削ぎ落とされ、正確な動きが向かう先に、心が無になる瞬間がある。機械音と作業音が生み出す独特なグルーヴを思い出しながら、バラバラな単音を繰り返して一曲を紡ぐように、反復作業の先に作品がうまれた。

綛野匠美賞

彩雨・邂逅(あやめ・かいこう)
岡﨑莉望
彩雨・邂逅(あやめ・かいこう)
作品コメント
懐かしくあたたかな出会いに再会のような感覚を覚え、あふれ出した感情を、きつねの嫁入りのような雨の日をモチーフに描いたよう。数え切れないほどの線が重なっているが、すべて必要で不要なものはない。素材の紙の色(マゼンダ)は大変好きな色。完成図を俯瞰すると、大きな滝に見えると言っていただけることが多い。絵から発信されるメッセージは照る日のように明るい。

平泉千枝賞

Entrance1・Entrance2
田中さお
Entrance1・Entrance2
作品コメント
「何か」が起こる前夜の光景、また人や生命が存在する以前の水や光、地形等、無機質な物質のみがある創世記の風景。紙にたらされる墨汁の物理的な流れによって岩場を形作る制作方法は、「マグマの動きによる地質形成過程」を連想させる。私たちが科学として受け入れる地球誕生のプロセスを、山水画や、アニメ的テクスチャーによって表すことで、キッチュな「神話」や「物語」として表現した。

ShibuyaforSNBA賞

該当なし

明日の神話賞

地球から太陽へ愛を送ります
Natsuko Elgar
地球から太陽へ愛を送ります
作品コメント
地球は太陽から放出される大量のエネルギーの恩恵に預かり生きている。惑星である地球からは、愛のエネルギーを太陽へ恩返しとして送ります。地球には無数の生命体がいる。その生命体からは無限の愛が生まれている。太陽は光を。地球は愛を。地球が放出する愛のエネルギーは、光の不死鳥達に守られながら、太陽へ送り届けられます。光の不死鳥達は、歓びの讃歌と祝福の導きと共に、愛と光で満ち溢れた相互関係を永遠に往き来します。
関連記事