結果発表
2017/09/22 9:50

サンゲツ壁紙デザインアワード 2017

応募作品数:506点
受賞作品数:7点
主催:株式会社サンゲツ

大賞

mist(gold)
山田 茂
mist(gold)
作品コンセプト
ミニマルな表現に和のテイストを融合した現代の日本らしさをコンセプトにした。背景は琳派も採用した箔、そして不規則に配置したドット(=水とも光とも断定できない粒子)で、壁全体が霧のような空気層になるイメージ。
受賞者コメント
この静かな作品に着目していただいてありがとうございます。画家として空間に合わせた作品づくりをオファーされることも多いのですが、いつか壁一面、壁紙をデザインしてみたいと考えていました。壁紙は空間の一要素。私の作品が商品化され、その空間を体感できることを楽しみにしています。
審査員コメント
ランダムなドットが金箔の強さを和らげ、家、レストラン、商業施設など幅広い用途が。(寶田 陵)

完成度の高さに軍配。和にも洋にも使いやすく、アナログ感を残しながら洗練された作品。(黒田美津子)

金箔の強さを生かしつつ伝統的な“和”になりすぎず、有機的なドット使いが斬新だった。(木住野彰悟)

洋金箔でも輝度は出せるので十分に製品化が可能。外資系ホテル等ニーズはかなりありそうだ。(安田正介)

優秀賞

固定されない壁紙
磯部真吾
固定されない壁紙
作品コンセプト
壁紙の印象を変える「動き」がテーマ。日本古来の書道(かな)やポップアートのように大胆に筆を走らせる技法にインスピレーションを受け、美しい表情を模索した。モチーフは花弁、貝、雲など様々な見え方が可能。
受賞者コメント
モチーフの大きさにもこだわることで、余白を残し使う人に想像させ、大胆かつ主役になる壁紙デザインを目指しました。普段は化粧品会社で商品パッケージ等のグラフィックデザインをしており、大きな空間に挑戦してみたかったので今回の受賞はとてもうれしい。
審査員コメント
“見たことがない”雰囲気の壁紙なのに、余白やモチーフのサイズ感が絶妙で空間に馴染む。(寶田)

グラフィカルでいてナチュラル。繊細さとデリケートな色づかい・センスで卓越した作品。(黒田)

単体の絵、デザインとしても素晴らしい。壁紙のモチーフをここまで拡大する感覚が絶妙。(木住野)

横幅3メートルのサイズ感でプリントしてみたい。空間を体感したくなる新鮮な作品だった。(安田)

入賞

CMYK Rainbow
Tiffany Loy
CMYK Rainbow
作品コンセプト
ヴィヴィッドカラーの極細線により、柔らかなグラデーションを提案。虹を感じられる空間に。
審査員コメント
グリッドが格子のようで新しい日本らしさを感じた。建築的でスッキリした空間にマッチ。(寶田)
TO SPOT(点をつける)
フランク・ラ・リヴィエレ(株式会社フランク・ラ・リヴィエレ・アーキテクツ)
TO SPOT(点をつける)
作品コンセプト
書道にも通じる紙質のニュアンスや墨の濃淡、にじみで手作りの柔らかさ、空間を広げる余白を表現。
審査員コメント
幾何学的なものと有機的なものが融合され、海外の方だから提案できる“和”モダン。(木住野)

奨励賞

amour doux
三ツ井ちづる
amour doux
作品コンセプト
タイトルは仏語で「甘い恋」。愛の花言葉を持つ花々を描き、恐れずに愛することをテーマに。
審査員コメント
エネルギーがいきいきと溢れ出すような、大きなポテンシャルを感じずにはいられなかった。(黒田)
SHIFT
立花弘章(株式会社PHISDESIGN)
SHIFT
作品コンセプト
壁紙の貼り分け、貼り方向で空間の立体的変化をもたらす、新しい壁紙にチャレンジ。
審査員コメント
壁紙の使い方で空間の在り方を変化させる提案は、ありそうでない。壁紙の可能性を感じた。(寶田)

サンゲツ 社員賞

IROTORIDORI
藤村麻里愛、片山めぐみ、大岩菜摘
IROTORIDORI
作品コンセプト
好きな時に、好きな画材と色、自由な発想で色を塗る ── 世界にたった1つの空間づくり。
審査員コメント
今回のテーマ(Joy of Design)を、自分や家族が参加して壁紙を完成させる解釈に感銘を受けた。(安田)
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