結果発表
2019/02/25 10:00

第35回 「日本の自然」写真コンテスト

応募作品数:1万882点(プリント部門:4979点/デジタル部門:5903点)
受賞作品数:25点(プリント部門:18点/デジタル部門:7点)(入選および都道府県一賞を除く)
主催:朝日新聞社、全日本写真連盟、森林文化協会
※ここでは、各部門の最優秀賞から優秀賞までをご紹介します
プリント部門

最優秀賞

貯食に大忙し
佐藤 圭
貯食に大忙し
審査コメント
ナキウサギの写真はよく見られるが、餌をくわえてジャンプしている姿を正面から捉えたものは珍しい。素晴らしいシャッターチャンスをものにした。ナキウサギの行動をよく観察し、通るコースを定めてカメラを構えた。まさに観察眼の勝利だ。

中村征夫賞

光芒
今尾祐子
光芒
審査コメント
西表島のマングローブを捉えた水中写真だが、河口域の水はふだん濁っているので、時間と場所をしっかり選ばないと撮れない。光が水にどのように入ってくるのかと、その光を浴びながらマングローブの気根が育っていく様子がよくわかる美しい写真だ。

福田健太郎賞

ハサ木を見つめて
井上正和
ハサ木を見つめて
審査コメント
「静かにささやく」という印象の写真だ。今はもうほとんど使わなくなった稲を干すハサ木だが、消えていく農文化の象徴ともいえる。冷たく静かな大地と天がそれに呼応しているようにも感じる。リアルだが、幻想的な世界に我々を誘っている。

前川貴行賞

蜜を求めて
森田昭代
蜜を求めて
審査コメント
日本はとてもカラフルな国で、チョウもその立役者だ。この作品は、はっきりとしたコントラストで、画面にアサギマダラが美しく、バランスよくちりばめられている。また周辺部の光を落とし、チョウのもつ独特の色味を印象的なものにしている。

吉野 信賞

雄叫び
大川不二夫
雄叫び
審査コメント
ヤマドリに出合うことは大変難しい。いいチャンスに巡り合えた。縄張りを誇示するための雄たけびを上げる瞬間をうまく捉えている。色彩にも品格がある。暗いところで動きの速いヤマドリをしっかり写し止めたのは観察力のたまものだ。

米 美知子賞

湖岸飛沫氷
八田一徳
湖岸飛沫氷
審査コメント
飛沫氷は十和田湖などが有名だが、これは琵琶湖だ。朝日に照らされ、自然が素晴らしい造形美を作り出した。的確なシャッタースピードで飛沫が舞った瞬間と氷ができる過程を写し、凝縮された構図だ。動と静をしっかり捉えている。

朝日新聞社賞

冬の足音
加藤利光
冬の足音
審査コメント
人気撮影スポットだが、この場所で撮れる一番いい光線状態の写真ではないか。登場人物、犬が絶妙な動きをとり、余計なものが写らず、この写真の重要な要素である白い息がきっちりと写っている。人と自然の関わり、触れ合いを見事に表現している。

森林文化協会賞

止まり木
鷲澤 悟
止まり木
審査コメント
佐渡で飼育されているトキ。一度は絶滅した鳥がこれだけ集まっている光景は現地では珍しくないのかもしれないが、写真として改めて見ると感無量だ。ここまで繁殖できる自然環境を整えたことも素晴らしい。ここには写っていない水田風景を想像したくなる。

優秀賞

ワイドスクリーン
高木サダ子
ワイドスクリーン
家族愛
戸田利一
家族愛
ゲット
志賀俊夫
ゲット
Dolphins in Twilight
今井寛治
Dolphins in Twilight
子孫繁栄
鈴木小百合
子孫繁栄
寄り添う
小澤 翔
寄り添う
風に舞う
大庭眞治
風に舞う
もういいかい
八代万里子
もういいかい
春の里山
北村健三
春の里山
百花繚乱駅
北脇英雄
百花繚乱駅
デジタル部門

最優秀賞ソニー4K賞

朝稽古
大野泰之
朝稽古
審査コメント
背景が素晴らしい。シンメトリックに木が覆いかぶさり、キツネの後方がスカッと抜けている。よくこのフレーミングを実現できた。狙って撮れる写真ではないが、狙っていなければ撮れないのも事実。その幸運を見事にものにした。明暗の階調が豊かで奥行きもあり、大画面で鑑賞するのにふさわしい作品となっている。

ソニーネクストフォトグラファー賞

Ice Age
長尾岬生
Ice Age
審査コメント
ドローンは、これまで人間が見ることのなかった視点から新しい発見をもたらす撮影ができる画期的なツールだが、単に真上から撮っただけでは測量写真と変わらない。作者はどのような面白い映像が撮れるかをしっかり考え、氷が川を流れ、橋脚で割れていくという自然と人間とのせめぎ合いを見事な作品にしている。

優秀賞

乱舞
金澤弘治
乱舞
猛進
齊藤晃大
猛進
黎明
曽布川善一
黎明
さまざまな緑に囲まれて
高坂信也
さまざまな緑に囲まれて
夢覚める頃 秋口
佐藤悠大
夢覚める頃 秋口
関連記事