第17回 大分アジア彫刻展 作品公募
主催:大分アジア彫刻展実行委員会、大分県、豊後大野市
応募作品数:209点
受賞作品数:7点(入選を除く)
大賞
The Time(時間)
Chatchawan AMSOMKID(タイ)
- 作品コンセプト
- 身体も心も、時間とともに進化します。幸福と苦悩は移り変わりますが、多くの人は過去の喜びを懐かしんだり、過去の苦しみにこだわったりします。時が経つにつれ、私たちは人生や物事の不確実性を理解し、成長します。過去の幸福は戻ってきませんが、過去の苦しみは私たちに生きていく方法を教えてくれます。この世のすべては時間とともに変化します。
優秀賞
Joy and Sadness(喜びと悲しみ)
Darshana PRASAD(スリランカ)
- 作品コンセプト
- 喜びを表す片方の目と悲しみを表すもう片方の目が象徴するのは、人間の感情の複雑さと二面性です。
耳を覆うことは、外部の影響から隔離され、内省できることを意味します。片方の耳の上に立っている男性は、夢と現実の間の微妙なバランスを強調し、理想と現実、そして人生における様々な側面を巧みに調整することの重要性と難しさを示唆しています。
シンプルでありながらも深い意味が融合した、人間の感情や経験の旅路を表現しています。
- 作品コンセプト
- 鉄は近代化に導いたように繁栄を象徴する物質でありながら、軍事利用によって破滅をもたらす象徴であると思います。
今、世界中で起こっている紛争によって失われた多くの命を思う時、鉄を扱う作家として何ができるのかを考えるようになりました。
この作品は、スズメバチでありながら武器である針がありません。
武器を捨てることによって、平和への願いを表現しています。しかしながら、蜂は針を失うと生きていけないという事実もあります。
そのような平和に対する矛盾やジレンマを抱きながら制作しました。
- 作品コンセプト
- 年輪は木の成長過程の記録であり、それぞれの年輪は木の一生を表します。年輪を削り、削ることで生命の痕跡を抽出し、新たな形へと変化させます。
- 作品コンセプト
- 風景や家族などにまつわる自身の記憶と、現在の生活を重ね合わせて、記憶・空間・時間・感情を行き来できる装置としての彫刻を目指して制作しています。
今回は、自分の身近な場所(住居)から瞬間移動して想い出の場所(野山)に行ったり、トンネルをくぐって別の場所に行ったりできるような装置を制作しました。
- 作品コンセプト
- 「どうしても逃れられないものであれば、いっそ抱きしめるしかない」
というシェイクスピアの言葉に刺激を受け、運命と立ち向かい苦闘する人の姿を表現しました。
豊後大野賞
- 作品コンセプト
- 大勢の動物も人類と同じ、夢を見る。動物は言葉ができないが、それは彼らには夢がないとは限らない。夢はある種の幸せで、信仰でもあり、憧れでもある。たとえ実現できなくても、美しい希望であることに変わりがない。本作品は魚を原型に、質の違った素材を入れて、美しい未来への思いと憧れを表している。