TOKYO MIDTOWN AWARD 2024 デザインコンペ
主催:東京ミッドタウン
協力:東京ミッドタウン・デザインハブ、株式会社JDN
応募作品数:1410点
受賞作品数:3点
グランプリ
- 作品コメント
- このトイ文具は、人の成長に合わせて役割を変化させることができるプロダクトで、乳幼児期には赤ちゃん用の「玩具」として、就学期以降からは学業等で必要となる「文具」として活用することができるといったものです。赤ちゃんの頃から使い続けたこの思い出の玩具は、時がたって姿形が変わっても、それまでの愛着や思い入れによってこれから先も長く大切に使い続けたくなるようなアプローチをした提案です。
優秀賞
丁寧な退出
nanka(川畑紗希、明石怜旺、児玉菜緒)
- 作品コメント
- 画面越しのコミュニケーションが増えた今、別れはボタン一つで完結する。しかし本来、人との別れ際はお互いの仕草や開いていく距離によって心に余韻を残すものだ。現代のインスタント化された別れの時に新たな余韻を提案する。
- 作品コメント
- 人間にとって心地よいリズムは、心拍と同じリズムだと言われている。これは、自分の心拍のリズムにあわせて様々な音が発されるスピーカー。指を置くと脈拍が計測され、それと同じリズムで水の音、木魚の音、金属音など様々な音がスピーカーから流れる。目を閉じて、自分の中を流れる“とき”を静かに聞いてみよう。それが、自分と向き合う時間となるはずだ。
ファイナリスト
- 作品コメント
- 時針と分針の光点が部屋を回る時計。時計の中心の灯台みたいな光源から、光点がくるくる室内を揺蕩う。時間という概念が少しずつ空間と身体に内在化していって、次第に文字盤を見ることは無くなる。朝の8時には床の隅を光点が滑り、昼の12時には天井を通って、夜の10時には窓を掠める。小さな天体を観察するみたいな、そんな時間の在り方。
- 作品コメント
- 循環印は印を通して物がどのような過程を経て自分のもとにやって来たのかをウェブ上で確認できるサービスです。物と過去の所有者との関係性を可視化することで、現在の所有者が物と特別な関係性を築けるような手助けをします。普段、新しい物に価値を置きがちな私たちですが、物が経てきた“時”に改めてフォーカスすることで新しい価値の転換ができるのではないかと考えました。
- 作品コメント
- 街かどのアイスクリーム屋周辺の地図が描かれた、アイスカップです。人はアイスを手にすると、溶ける前にすぐに/近くで食べられる場所がないか探し始めます。地図からお気に入りの場所を見つけて立ち止まって食べるもよし、歩き続けるもよし。アイスがなくなるまでの数分間が、この街の好きなところを見つけるきっかけになる、そんなデザインです。
toki-shirube
Baumkuchen(栗本真亜人、稲葉 巧、西門 亮)
- 作品コメント
- 現代を生きる我々は、時刻という普遍的な尺度を用いて時間を認識しています。しかし、昔を生きた人々は、空の色の移ろいや草木の香りの変化などを通して、身体的に時間を捉えていました。「toki-shirube」は、1日の中で香りが変化する層構造のアロマキャンドルです。グラデーションのデザインは、空の色の移ろいを表現しました。嗅覚と視覚から、身体的に時の流れを感じられます。
- 作品コメント
- 小さい頃、問題は早く正確に解くものでしたが、大人になってから直面するのは正解のない問題ばかりです。自分で時間をかけて正解を決めて、納得していくことは、本当に難しくて、問題を抱え、考え続けるのには訓練が要ります。ゆっくりドリルには、問題も、模範解答も、制限時間もありません。今の自分では答えが出せないことを書き留めておくための場所、あの日葛藤したことに丸をつけるための場所、それがゆっくりドリルです。