結果発表
2021/03/18 10:00

TOKYO MIDTOWN AWARD 2020 アートコンペ

応募作品数:279点
受賞作品数:6点
主催:東京ミッドタウン
協力:一般社団法人ノマドプロダクション

グランプリ

つながり
船越 菫
つながりグランプリ「つながり」
作品コメント
人の肌が大地の起伏に相似する瞬間があるように、光の陰影が生むつながりは自然における事物の関係性そのものをもあらわすようだ。日常の自然の中の光を色彩へと解体し、感情を伴う記憶へと変容させる。東京ミッドタウンという、自然と都市が一つに融合した空間とつながり合うこの作品から、近年失われつつある人と人/人と自然の美しい「つながり」、自身と外界との本来的な「つながり」を思い出してほしい。

準グランプリ

郊外観光 ~Time Capsule Media 3
川田知志
郊外観光 ~Time Capsule Media 3
作品コメント
建築と都市の関わりや身近な社会、生活環境に注目し、公共空間を利用した壁画やインスタレーションを制作しています。今回、郊外の景色を都心に持ち込みます。経年劣化により偶然剥がれたトタン壁面の裏側に、過去でもあり同時に未来でもあるどこかの景色を覗かせ、現在都心で暮らす人々の記憶する地場へ接続します。

優秀賞(4点)

Floating Surface
坂本洋一
Floating Surface
作品コメント
この作品は六本木のタイムラインをテーマとしています。太古の地球温暖期では東京の中心部まで海岸線が迫っていて六本木周辺は海岸や岬であった可能性があり、この場所も海面と同じ高さだったのかもしれません。モーターによって制御された波打つ矩形は太古にあったであろう水面を切りとっています。太古の東京に広がる海を想像させ小さな気づきやゆったりとした時間の流れを作ります。
拠り所の行方
佐野 魁
拠り所の行方
作品コメント
まるで宇宙空間にいるかのように家やビルが中に浮かんでいる。木炭により描かれたこれらのイメージは、フィクションであると同時にひび割れたコンクリートから現実としてのリアリティーが感じられ、観る者は現実と空想の間を行き来する。強固な素材の「コンクリート」と安息の場所である「家」という私たちの生活の中で安全性が確保されたものに、強い揺さぶりをかけることで明日にも変わるかもしれない都市の不安定さを表現した。
Where Are We Going?
山本千愛
Where Are We Going?
作品コメント
12フィートの木材を都内で購入し、それを持って東京都港区を歩く。木材は東京のアスファルトによって削られ、両端が尖っていく。木材が削れた分、歩くに関する私の経験値が蓄積されていく。目にはみることができない。あらゆる公共交通機関が一堂に介する東京で、この木材を手に持って移動したいとき、歩くことしか選択できない。果たして本当に選べないのだろうか。選べたとして、私たちはどこへ向かおうとしているのだろう。
微かにつながる
和田裕美子
微かにつながる
作品コメント
きっと髪の毛には、その人の記憶や想いがつまっている。たくさんの人の髪の毛を編んで一つにつなげることで、知らない誰かとつながるとともに、いつかは忘れ去られてしまうような様々な想いをつなぎとめておきたい。お互いの存在に目を向けずに忙しく行き交う中で、一瞬でも他人の存在を感じてもらえたらと思う。
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