結果発表
2018/04/20 10:00

第2回 「未完成映画予告編大賞 MI-CAN」

応募作品数:205点
受賞作品数:7点(ダブル受賞あり)
主催:株式会社オフィスクレッシェンド

グランプリ+小原信治賞

猿楽町で会いましょう
児山 隆
受賞者コメント
素晴らしいスタッフ、キャストとともに大切に作った作品が、グランプリを獲れたことは本当に本当に嬉しいです。
みっともなく映像業界にしがみついてきた自分ですが、ようやくスタートラインに立てました。これまでの思いを本編製作にぶつけたいと思います。
最後に、関係者の皆さま、ありがとうございました!
審査員コメント(グランプリ、一部抜粋)
予告編として応募され、一見したときから、この作品は突き抜けた空気感があると感じていました。その後、弊社クリエイター、映像業界の著名人の皆さまの審査を経ましたが、ほぼ全員が高評価で、正に満場一致でグランプリ獲得となりました。
児山 隆監督、おめでとうございます。
若手カメラマンが街角で知り合った可憐な読者モデル。突然、子猫のように自宅マンションに転がり込んできて、すぐさま恋人関係に。「好きだよ」と純真に告げられ、二人は甘い季節へと。しかし、どうも彼女の行動が怪しい。男の影が見え隠れする。彼女は嘘つきなのかそれとも…。恋に翻弄される複数の男女。それが渋谷・猿楽町で繰り広げられる展開。
各メンバーから「続きが見たい」「彼女の嘘の理由を見てみたい」との声が相次ぎました。
「未完成映画予告編大賞 MI-CAN」事務局リーダー
株式会社オフィスクレッシェンド取締役副社長COO
神 康幸
審査員コメント(小原信治)
猿楽町の裏通りで人が歩いているのを見たことがありません。通るたびにいつも「どんな人が生きているのだろう」と感じていた東京でも不思議な場所でした。個人的な話ですが。そこを切り取って「確かに、猿楽町だったら今もこういう90年代っぽさを感じさせる少女が生きているかもしれない」と思わせてくれた点がひとつ。ただ最終的には「この役者さんをスクリーンで観てみたい。」というのが今回は期せずして僕の賞選びのポイントになってしまいました。「猿楽町で会いましょう」と「ヒノのヒゲとレインコート」の2本はそのぐらい主演の方の魅力が(もちろん監督の演出力により)他と比べて突出していたような気がします。これもまた個人的な話なのですが。

堤 幸彦賞

高円寺えれじぃ
土山晃憲
受賞者コメント
この度はこのような栄えある賞に選出していただきまして、ありがとうございました。
高円寺の街を不眠不休で駆け抜けた二日間は、最高のお祭りでした。現場のヒリヒリ感がうまく映像に反映できたと思います。
撮影の大久保君はじめ、出演者、高円寺の仲間たち、本当にありがとうございました!
「高円寺えれじぃ」をこのまま未完で終わらせるわけにはいきません。化物映画になって皆さまの前に返り咲けるよう頑張りたいと思います。
審査員コメント(堤 幸彦)
1970年代以降、変わらぬ高円寺の人間模様に安心した。
行き場のないバンドマンと突きつけられる事件の中間に位置する少年の存在がとにかく気になる。
映像技術もプロはだし。音と音楽も臨場感がある。
そこに住んでいる視点でなければ作りえない迫力。
でも「仲間ウチの余興」では済まされない凄味が、素晴らしい。
とにかく見てみたい!
それに尽きる。

大根 仁賞

ヒノのヒゲとレインコート
八幡貴美
受賞者コメント
自分が信じたことをやる。
私とスタッフ・キャストの中ではグランプリだと思っています。
大根監督のように支持してくださる観客がいるならきっと本編に向かえます。
漫画原作ばかりの日本の映画業界を小さな一歩から変えて行きたい。
“Originality Revolutionary Timeless” 石岡瑛子さんの言葉を胸にこれからも撮り続けます。
大根 仁賞ありがとうごいざます。
審査員コメント(大根 仁)
特に「ヒノのヒゲとレインコート」は、予告だけで完成され過ぎているような気もしましたが、おそらく本編になったら、“その先の裏切り”も用意されているのではないかと…。
何よりフェチズムという、プロでも難しい描写に真っ向から挑む姿勢が素晴らしい! はっきり言ってダントツのクオリティでした。
本イベントのコンサバな性格上、グランプリは難しいかもしれませんが僕は、全面的に支持します。

平川雄一朗賞

青い、森
井手内 創、内山拓也
受賞者コメント
僕は本当に幸せ者だなと今作を通じて実感しました。機会をくださった関係者の皆さまに、まず深く感謝致します。
石井裕也監督が“グランプリは通過点”と言われていたことを内山から教えてもらった時、感銘を受けました。例えどんな賞を獲ったとしても、その先で創り続けるしかない。創り続けた先で、常に勝負は待っている。
あの日々を僕は絶対に忘れない。あの日あの時の皆んなの顔を、絶対に忘れない。
皆んな、本当にありがとう。(井手内)

悔しいです。
スタッフ、キャスト、並びに審査員の皆さま、この作品に関わってくれたすべての方々に感謝申し上げます。(内山)
審査員コメント(平川雄一朗)
「人生は冒険だ」という雰囲気で始まり、青春ロードムービーかと思いきや、苦悩する若者の動と雄大な自然の静、生と死などを対象的に描きながらサスペンス要素を含み、死生観まで感じさせる。
てんこ盛りな予告。
映画スタンドバイミーを彷彿とさせ、予告だけでなく本編を見てみたいと思い選ばせていただきました。序破急の破れがあれば面白い作品になると思います。

MI-CAN男優賞

波役:野川雄大
出演作品「青い、森」
波役:野川雄大
受賞者コメント
初代・男優賞をいただき光栄に感じております。受賞の知らせを監督からいただいた時、ほんの少し恩返しができたかもしれないと言われました。この作品を陽のあたるところまで連れていくと意気込みクランクインしたのは4年も前のことです。紆余曲折を経て「青い、森」公開最期の希望の光として本コンペティションに挑みました。悔しい。この作品に関わったすべての人に恩返しをしたい。野川雄大を覚えてください。
審査員コメント
井手内 創監督、内山拓也監督「青い、森」で、類い希なる存在感を見せつけてくれた波役「野川雄大」さん、男優賞受賞おめでとうございます。この賞は今回から新設しましたので、栄えある初代・男優賞です。激戦となりましたが、多くの審査員が票を投じられた結果です。
昨年の第1回の審査を終え、弊社クリエイターより「あの予告編の役者さんをキャスティングしたい」という声が上がったことがあります。また某TBSの某植田プロデューサーより「立派な役者プレゼンの場になっているから、俳優賞を作った方がいいですよ」とのアドバイスを受け、少し悪乗りで始めた賞なのですが…。
野川さんも、受賞されて喜んでいただけるのか定かではありませんが、オフィスクレッシェンドの気持ちとして受け取っていただければ幸いです。チャンスがあれば、ぜひ、お目にかかりたいです。
野川さんに、輝ける未来が訪れますように…。
「未完成映画予告編大賞 MI-CAN」事務局リーダー
株式会社オフィスクレッシェンド取締役副社長COO
神 康幸

MI-CAN女優賞

橋下澄美役:徳永えり
出演作品「終点、三宅島」
橋下澄美役:徳永えり
受賞者コメント
この度MI−CAN女優賞を受賞したと聞き、喜びと同時に大変驚きました!
はじめは予告編だけの内容でどう役をつくっていけばいいのかと不安になりましたが、ガイドが少ない分その瞬間感じたことをそのままださせてもらったので、撮影はとても楽しかったです。
作品のグランプリを取れなかったのは残念ですが…私自身とても貴重な経験をさせていただき、まさかの賞までいただき、本当に嬉しいです。ありがとうございました!
審査員コメント
遠藤広隆監督「終点、三宅島」で、迫真の演技で挑まれた橋下澄美役「徳永えり」さん、女優賞おめでとうございます。初代受賞でございます。男優賞よりも、さらに激しく有力候補がぶつかり合いましたが、徳永さんのオーラが審査員の心を打った結果です。
逃げ込んだ三宅島の納屋。少女と知り合い、つかの間の平和を得たものの、どうやら殺人鬼のような男に追跡され。緊張感溢れる恐怖の醸造、また男と最終決戦を挑む決意の眼差し、すべてに魅了されました。
男優賞と同じく、果たして喜んでいただけるのか疑問だらけではございますが、受け取っていただけば、これほど嬉しいことはございません。
三宅島まで行かれ、渾身のエネルギーを予告編にぶつけていただいたこと。これはMI-CANに勲章を与えていただいたと思います。ありがとうございました…。
「未完成映画予告編大賞 MI-CAN」事務局リーダー
株式会社オフィスクレッシェンド取締役副社長COO
神 康幸

審査員特別賞

終点、三宅島
遠藤広隆
受賞者コメント
審査員特別賞、ありがとうございます。
講評を読めば読むほど、悔しい気持ちがこみ上げてきますが、「終点、三宅島」をここまで評価していただいたことに感激しております。
この賞は、ハードスケジュールの中、文句一つ言わずついてきてくれたキャスト・スタッフの皆さまのおかげです。本当にありがとうございました。
三宅島は素晴らしい場所です、ぜひ足を運んでみてください。
来年はグランプリ、獲ります。
審査員コメント
惜しい、惜しい…。グランプリ受賞の「猿楽町で会いましょう」と並び、実は、ほぼ満票に近い評価だったのです。
三宅島というローカル性。MI-CANの応募作の中ではレアなサスペンスもの。美しく謎めいた女性と純真な少女。熱帯雨林と殺伐とした火山地形。センス溢れる編集と音楽。この物語は、一体、どこに行き着くのか。正に「終点」が気になってしょうがなく、エンタテインメント性も抜群だったと思います。
各審査員の評価はもちろんのこと高く、審査員特別賞を受け取っていただきたいと思います。遠藤広隆監督、ぜひ、次回も応募をお待ちしております!
「未完成映画予告編大賞 MI-CAN」事務局リーダー
株式会社オフィスクレッシェンド取締役副社長COO
神 康幸
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