結果発表
2022/05/30 10:00

リサイクルアート展 2021

応募作品数:312点
受賞作品数:23点(一般の部:10点/高校生の部:3点/中学生の部:4点/小学生の部:6点)
主催:リサイクルアート展実行委員会
※ここでは、上位5点をご紹介します
一般の部

グランプリ

今日までの地図 明日への道
林 誉之・麦穂
今日までの地図 明日への道
審査コメント
段ボール片に古い道路地図を巻いたブロック約1万2000個を積層し、循環型社会へのロードマップとなることを願って、わが子とつくった造形作品とのこと。圧倒的な量の古い地図のブロックが形や色の微妙なグラディエーションを醸し出し、みる人に絵画やデザインと異なるアートを表出させています。新型感染症がいまだ治まらない中、明るい未来へ続く道を表現したいというメッセージが伝わってきます。(審査委員長 村瀬千樫)
作品コンセプト
これまで使ってきた古い道路地図を使用して、これからの明るい未来へ続く道を表現したいと思いました。
感染症の蔓延、そして通信技術の革新によりいま、移動することの意味が大きく変わりつつあります。また、情報伝達手段としての紙は電子記録に置き換えられ、誰でも簡単に正解らしいものは見つけられるようになりました。
しかし、実際に出かけて様々な土地や多様な人・文化を肌で感じ、迷ったり遠回りして得た経験は我々にとって大切なものです。同時に、人間の社会・文化活動は未だ環境負荷が大きく、その価値を守るために自覚を持って行動することが必要だと思います。
地球上のあらゆる地域の人々が積み重ねてきた歴史が環境と調和し、循環型社会へのロードマップとなることを願います。

凖グランプリ

Neptune(ネプチューン)
クラブザンビア(6名)
Neptune(ネプチューン)
審査コメント
※リサイクルアート展全体の作品を審査した上で、審査員全員が高校生の部「クラブザンビア」のNeptune(ネプチューン)はダイナミックで力量が高くリサイクルアートの象徴的な作品で一般の部の準グランプリに相当すると評価しました。

アフリカのザンビアの学校と文化交流をしているクラブの仲間たちと、水や身の回りの資源の大切さを考え、水不足のシンボルとして蛇口を作ったとのこと。校内にリサイクル用の回収ボックスを設置し、それを使っての造形作品、まさにリサイクルアートです。やや、グロテスクな中にも形の変化の面白さや色の集合体としての美しさ、光を活用しての独特の表現の魅力が評価できます。(村瀬千樫)
作品コンセプト(一部抜粋)
私たちクラブザンビアの生徒はアフリカのザンビアの学校と交流を持ち、アートを通して文化交流を深め、様々な課題に取り組んでいます。
今回はリサイクルをテーマにクラブザンビアの1年生6名で制作しました。
リサイクルをテーマに制作するに当たって、私たちは「メッセージ性のあるもの」を作ろうと案を練り、世界の中で大きな問題となっているアフリカなどにおいての水不足にスポットを当て、蛇口を作ることとなりました。
水は古代から地球や人間と共生をしてきたものであり、今では生命の源となっています。人は水を利用し、様々なものを生み出し、それを生活の一部としてきました。その水の調節をコントロールするために生まれたのが蛇口です。ひねるだけで簡単に水が出る、そんな当たり前のことができない地域の人々からすると、作品の蛇口から出ている少量の水もとても貴重なものです。
高校生の部

グランプリ

あっ! スズメさんが危険! 密を避けて! チュンチュン♫
WE♥ART(11名)
あっ! スズメさんが危険! 密を避けて! チュンチュン♫
審査コメント
捨てられる運命のコピー紙を包んでいた茶色の包装紙を、ねじり合わせることで雄大な木の生命力を出し、葉脈は一枚一枚折るなどディテールにも神経を使ってスズメの集まる木を制作したことを評価したいと思います。また、スズメの形はもちろん、背骨の本数、中の臓器、一枚一枚の羽毛など、絵の具などは一切使わず、一羽を約10時間かけて作ったとのこと。全体の形はややいびつですが、鳥の表情など全員で一生懸命制作したその努力と工夫は素晴らしいです。(村瀬千樫)
作品コンセプト
「不要になった紙は古紙に変化するが違う形にも変化するのではないか?」

解けないかもしれないテスト
提出期限が短い宿題プリント
各家庭へ配布されたコロナ感染防止策のお知らせ
美術のアイデアスケッチのための用紙

私たちは学校でたくさんの紙を使っています。それらが白紙の状態の時は茶色い包装紙で包まれています。そしてその茶色い包装紙はゴミ箱へ?
この茶色い包装紙をARTに変えてみよう!
そんな思いつきから制作が始まりました。
何を作ろうかなー。
私たちの学校は田園地帯や盆栽園に囲まれ、白鳥やカルガモ、大きな蟻、足長蜂、そして野良猫
様々な生き物に囲まれた長閑な場所に建てられました。中でも雀がたくさん集まる木があります。そんな何気ない日常の一コマを限界まで紙で作ってみることにしました。
これは長い長い紙との戦いでした。
中学生の部

グランプリ

段ボールオブジェ(シロナガスクジラ、犬、フクロウ、魚2匹)
木村 孔
段ボールオブジェ(シロナガスクジラ、犬、フクロウ、魚2匹)
審査コメント
何気ない段ボール原紙の素材の美しさに気付き、それを生かした動物の造形作品を作ろうとした発想力や実行力を評価したいと思います。どの作品も形が面白く表情もあり、段ボールの素材が生かされ、ユーモラスなリサイクルアートになっています。(村瀬千樫)
作品コンセプト
段ボール原紙の素材感が好きでそれが生きるようなオブジェにしました。
小学生の部

グランプリ

デイノティラヌス(恐ろしい暴君)
橘 漸
デイノティラヌス(恐ろしい暴君)
審査コメント
近所の鉄くずを見て怪獣をイメージし、身近にあるビール缶で恐竜のようなものを作ろうとした発想力や実行力が素晴らしいと思います。目の切り込みや歯のプルトップ、爪など、いろいろ表現を工夫し、形や色もシンプルで面白い造形作品となっています。(村瀬千樫)
作品コンセプト
近所の大きな廃棄物処理場の鉄くずを見て、ゴミでできたゴジラならぬゴミラを作りたいと思いました。
でもそれで作ることはできないので、身近にあるとうさんが毎日のむ、缶ビールのごみがいっぱいあるので、これをつかって大きいゴミラを作りたいと思いました。
でき上がってみたらとてもカッコイイので、オリジナルの名前デイノティラヌスにしました。

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