結果発表
2018/07/10 10:00

タイニーハウスデザインコンテスト 2018 小菅村×YADOKARI

作品提出者数:124組
受賞作品数:7点
主催:小菅村役場(山梨県)×YADOKARI

最優秀賞

凸凹ハウス 森に開かれた細長い家
根岸 陽
凸凹ハウス 森に開かれた細長い家
審査コメント
建物を細長い形状にすることにより森林の中でも傾斜地でも効率よく建設する事が可能である。細長い形状により直角方向へのスペース拡大も簡単にできる。高さ方向への展開も、在来工法での建設も可能である。細長い平面を採用することによりさまざまな点を解決した点が評価された。高さの違う屋根が森の中に連なる、住んでみたいと思わせる家である。

優秀賞

森に咲く家 森と踊る家
蜷川 結
森に咲く家 森と踊る家
審査コメント
何もない空間の四隅に生活機能を持たせたL字ユニットを配置、扉を開閉する事により部屋の機能が変化する。小さな単一空間をL字ユニットにより多彩な空間に変化させるアイデア、ある時はリビング、ある時は大きなお風呂、ある時は書斎へと変える仕組みは今までにない家の形ではないだろうか。外部扉の開閉により開放的にも閉鎖的にも変える事の出来る家は森林等の気象環境の厳しい地域では有効な方法である。技術的な検討点は残るが新しい住まいを提案した点が評価された。

特別賞

OFF-GRID LINK
高橋賢治、山本至
OFF-GRID LINK
審査コメント
住まいの機能を3分割しそれぞれの建物に自然エネルギーの活用システムを負わせた分散型のタイニーハウスの提案である。ユニットの組み合わせ方により単一住居だけでなく大人数での利用やタイニーハウスビレッジなどにも変化する。単一機能のユニットをリンクさせることにより多彩な空間を創出したアイデアが評価された。
NAGA-HOSO HOUSE
塩島康弘
NAGA-HOSO HOUSE
審査コメント
巾1.49m、長さ10.92mのガラスで覆われた透明な空間が森の景色と一体化していくようなデザインが評価された。住まいとして利用するには抵抗があるかもしれないがゲストハウスやホテルの様な非日常空間を求める要求にはぴったりの建物かもしれない。生活空間と非日常空間の違いにより評価が分かれたが、デザインの美しさで最後まで残った作品である。

YADOKARI賞

SAUNA HOUSE 自然と遊ぶシェアするサードプレイスハウス
大西 洋
SAUNA HOUSE 自然と遊ぶシェアするサードプレイスハウス
審査コメント
「自然の活用」と言う視点でサウナと小菅村の自然をかけ合わせる事によりSAUNA HOUSEという提案に至った。関係人口の増加、地域資源の活用や創出など、サウナハウスの建設のみならず、事業化への展開まで提案した点が評価された。タイニーハウスの小ささを活用した同じ様な提案は他にも見られたがその中で最も優れた案である。すぐにでも建設したい提案である。

村長賞

週末東京 仕事小屋付オフグリッドタイニーハウス
田中健昌
週末東京 仕事小屋付オフグリッドタイニーハウス
審査コメント
小菅村の自然と立地を生かした、タイニーハウスによるテレワークを考えた提案である。小菅村で仕事や生活を楽しみながら、東京での生活も満喫しようとする欲張りな提案であるが、仕事改革やエネルギーの自給等をうまくかみ合わせて、やってみたいと思わせるユニークな提案である。個人にとても企業にとっても、小菅村にとってもメリットのある提案が評価された。実際小菅村にはこの様な生活を送っている家族もおり、いつでも実行できそうである。
ZOOM-IN IN TO THE NATURE
Thet Su Hlaing (タスーライ)
ZOOM-IN IN TO THE NATURE
審査コメント
この作品はタイニーハウスと自然とのかかわりはどうあるべきかを考察した提案で、自然への負荷を最小限とするため丸太基礎のデッキを設定、その上に木造の四角い箱を乗せた構造となっている。自然とのかかわりを強めるためのカメラのレンズのような仕掛けや東南方向からの採光を考えた配置となっている。事実、気候の厳しい小菅村では朝日が最も重要なエネルギーであり東西に延びた川を考慮すると正しい選択である。工法に対する提案がないものの、自然のビューを思いっきり楽しむ仕掛けが評価された。
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