結果発表
2018/07/30 10:00

第44回 全国造園デザインコンクール

応募作品数:329点(住宅庭園部門:193点/街区公園部門:86点/商業施設部門:27点/実習作品部門:23点)
特別賞:7点(入選から選出)
主催:一般社団法人日本造園建設業協会

文部科学大臣賞

山梨県立農林高等学校

国土交通大臣賞

玄関前のつなぐ庭
大学生の部 実習作品部門
石田将隆(西日本短期大学)
玄関前のつなぐ庭
審査コメント
この作品は、福岡市植物園内のモデル庭園として設置されたもので、「市民が自分でも作りたくなるようなモデルガーデン」として提案されています。
審査会では、(1)玄関前の緑化によるまちなみへの参加・貢献という明快なコンセプト、(2)アイディアからデザインへの落とし込み・設計の詳細検討・市との打ち合わせ・施工に至る一連のプロセスが写真と図面により分かりやすく取りまとめられていること、(3)出来上がった作品は、福岡市の要請どおり、市民にも手が届く現実的な庭であることが高く評価されました。
指導に当たられた先生方に心より敬意を表しますとともに、素晴らしい作品を作り上げた皆様の今後の活躍をご期待申し上げます。(古澤達也)

公益社団法人日本造園学会会長賞

生垣で囲む中間領域の庭~人と人を繋ぐ団欒生活~
大学生の部 住宅庭園部門
岡部 隼(E&Gアカデミー青山校)
生垣で囲む中間領域の庭~人と人を繋ぐ団欒生活~
審査コメント
本案は、住戸周囲の生垣と棚を組み合わせ、住宅内部の居住空間の快適さをそっくりそのまま庭にも生み出しています。
2種類の混ぜ垣にはめ込まれた棚類は単に収納として機能するだけでなく、キッチンガーデンや菜園の「場」を生み出しています。
南側のアウトドアリビングと北側の勝手口を繋ぐデッキも使い心地もよさそうで、住民の活動が想像できます。
同時にこれらの棚はまちに開く「窓」にもなっています。
街並みに配慮しつつ足元に配置したり、住戸側から開閉が選択できるスクリーンを併用した細やかな配慮も印象的でした。
日本造園学会賞にふさわしいと判断しました。(篠沢健太)

一般社団法人日本造園建設業協会会長賞

緑の図書館
高校生の部 商業施設部門
田中愛乃(長野県須坂創成高等学校)
緑の図書館
審査コメント
今年度の日造協会長賞は、高校生247作品の中から計画、施工、利用について最も優れた作品として、商業施設部門に応募された田中愛乃さん(須坂創成高校)の「緑の図書館」が受賞されました。
 プラザ部の読書空間にはブックスペー(一社)日本造園建設業協会会長賞田中 愛乃 長野県須坂創成高等学校(一社)ランドスケープコンサルタンツ協会会長賞安藤 楓 埼玉県立児玉白楊高等学校(公社)日本造園学会会長賞岡部 隼 E&Gアカデミース、多目的空間はデッキと芝生を配し、バリアフリー化されさまざまな人々が利用できる計画でした。
また、他部門にもたくさんのアイデア作品がありましたが、奇抜過ぎや施工、利用性でもう少し工夫が必要かと思います。
 今回も全329 点の応募をいただき、応募者そして指導者の皆様に感謝するとともにこれからも多くの作品を応募されることをお願い致します。(卯之 昇)

一般社団法人ランドスケープコンサルタンツ協会会長賞

木村九蔵庭園
高校生の部 実習作品部門
安藤 楓(埼玉県立児玉白楊高等学校)
木村九蔵庭園
審査コメント
この作品は、その土地の特性を十分把握して、造園デザインによって土砂流出という課題を解決した、いわばグリーンインフラによる防災対策を行ったものであり、恒久的整備であることから大変リアリティのある作品です。
駐車場との境界にある既存の土留め擁壁は、端部の形状が景観的にも問題があるばかりか、盛りこぼしにより土砂流出を招いていました。
この土留め擁壁を回り込むように斜面に階段を設け庭園的にデザインしています。
そして、擁壁には手をつけずも、上部の庭を囲む塀のように印象を生まれ変わらせています。
回り込む階段から庭全体を円でまとめていることも、うまくいっています。
機能と美の相乗効果を見事に生み出していて、プロの設計者顔負けのコンセプトとデザインであり、高校生がここまでできるものかと大変感心しました。(萩野一彦)

全国農業高等学校長協会理事長賞

ハート型の芝生広場で癒される公園
高校生の部 街区公園部門
廣瀬 琳(山梨県立農林高等学校)
ハート型の芝生広場で癒される公園
審査コメント
集合住宅から見た公園として開放感と細部まで工夫された今までにない視点での作品でした。(渡邉清美)

全国高等学校造園教育研究協議会会長賞

ヤギがメェェ~ブツ(名物)自然に癒される庭
高校生の部 住宅庭園部門
石橋陸人(山梨県立農林高等学校)
ヤギがメェェ~ブツ(名物)自然に癒される庭
審査コメント
小動物を庭園施設として捉えた新しい発想でのデザインでした。
ともに高校生らしい豊かで斬新な着想と表現力の作品でした。(渡邉)
関連記事