結果発表
2018/11/27 10:00

JIA Illustration Award 2018

応募作品数:594点
受賞作品数:13点(入選を除く)
主催:日本イラストレーター協会
※ここでは、上位3点をご紹介します

グランプリ

ねころも and 2 other works
小野崎理香
ねころも and 2 other worksねころも
審査コメント
私が最高点をつけた作品である。
3点とも違う表現方法を用いながら作者の世界観が共通しているところに感心した。
私も飽きっぽい性格のため色々な絵を描くが、なかなかこのように共通したイメージを伝えるということは難しいもの。
そして静かなるインパクトといっていいだろうか、大概インパクトを追求すると下品なものになりがちだがそれもなく、例えるならインテリが日常的に入る妄想のような感覚がある。(小林正直)

斬新な発想と確かな描写力、日本画的なバックの処理と現代性が見事に調和しています。(田中淑恵)

審査員特別賞

Invasion Of The Stuffed Animals
Eszter Kocsis - Dávid Lukács(ハンガリー)
Invasion Of The Stuffed Animals
審査コメント
表現力は申し分ない。
そして、コンセプトがはっきりしているのもいい。
これほどの表現をするとかなり時間を要したことだろうと思うが、できれば2点以上観たかった。
もしプロを目指すなら、短時間でクオリティの高い作品作りができるといいと思う。(小林)

先生と動き回っているのはぬいぐるみたち。
おとなしく耳を傾けている生徒たちとの対比が、これから始まる物語への興味をそそります。(田中)

フラットな二次元性の強いイラストの少なくない中で、奥行きのあるこうした立体作品はとても新鮮に感じました。
複眼から俯瞰して細部にまで神経を張り巡らせたこの作品は既に完成の域にあると思います。
是非ともこの人形達を使ってオリジナルのストップアニメーションを制作してもらいたいです。(増本大二郎)

ホルベイン賞

精-I and 2 other works
Mu Tong(中国)
精-I and 2 other works精-I(1)
審査コメント
ストーリー性があるのがいい。
3点で一つの作品というのはいいコンセプトだ。
そしてこの細かい描写、こういう表現ができる人は個人的に羨ましい。
また、鑑賞者の視線を誘導する色使いも注目したい。この抑揚の振り幅を広げるとさらにいろんな表現ができるだろう。(小林)

緻密な筆致で描かれたセピア調の画面から、人間と自然界、その境にいる霊的な存在が浮かび上がります。(田中)

サワサワと静かに葉がこすれ合う音が聞こえてきそうです。
画面を覆う木の葉の向こうから差し込む光の優しさと空間の妙、そして少女の佇まいが一体となり、鑑賞者の心を憩わせます。
単色にも関わらず温もりを感じさせ、細密な画面を更に奥深いものにしていると思います。
作者の森羅万象を観察する目は穏やかで何に対しても愛情深い方でしょう。
そんなホッとする心の扉が開きます。(増本)
関連記事