生きもの写真リトルリーグ 2018《小・中学生限定》
受賞作品数:9点(奨励賞を除く)
主催:生きもの写真リトルリーグ実行委員会
※ここでは、最優秀作品賞・優秀作品賞をご紹介します
最優秀作品賞
中国・四国地区「アサギマダラの春の旅」(組写真)
村上八雲(小学6年生)
- 審査コメント
- アサギマダラは海を渡って旅するチョウです。アサギマダラが旅の途中に寄る大分県の姫島という島で撮影したものです。写真の組み方が大変上手で、審査員一同感心しました。組むことでアサギマダラの生活をドラマチックに表現した写真は見る人の心を打つ作品になりました。旅の途中で、鳥に襲われ傷ついてしまったチョウの写真と、海の上を飛ぶアサギマダラを入れたことで、このチョウの旅の大変さを表すことができました。(海野和男)
優秀作品賞
北海道地区「北海道の冬に撮った身近な野鳥」(組写真)
本多雄高(中学1年生)
- 審査コメント
- 雪をのせた赤い実に3羽の鳥が絵になる構図でとまっています。
まっすぐに伸びた茎と木の間に、赤い帽子と黒いコートを着た鳥が虫をくわえていたり、木と同じ色で木に紛れてしまいそうな鳥、水たまりに姿を写す鳥や赤い実を引っ張って、大きな口を開けている鳥もいます。
寒いときに一生懸命に鳥を探して、チャンスを狙って撮りましたね。
どの写真も構図が素晴らしく、鳥が好きで美しく撮りたいという気持ちに溢れています。(安珠)
- 審査コメント
- 宮城県 蔵王後 烏帽子岳(みやぎけん ざおううしろ えぼしだけ)に登ったときに撮ったアサギマダラだそうです。それもアサギマダラをメインに、クジャクチョウが花にいっしょにとまった瞬間を、2匹がきれいに写るような良い位置から撮っています。撮影した堀内夕太朗さんは、その後、数々の山に登ってもアサギマダラには会えていないそうです。タイトルの「一期一会」は、アサギマダラと出会ったことであり、この一枚の写真は“魔法のような瞬間”を思い出させてくれる、「宝物」なのですね。(石田立雄)
関東地区「いそに生きる生きものたち」(組写真)
谷口 青(小学3年生)
- 審査コメント
- ウミウシ、イソギンチャク、ホシキヌタなどのいその生きものを撮影した5枚の組写真です。水中にいる生きものの写真ですが、水の上から撮った写真で、水面からの光の反射をうまく抑えて撮影しています。
いそは潮の満ち引きがあり、とても興味深い環境ですね。写真を見ていると、いそに行って何がいるかを探してみたくなります。いそにはいろいろな生きものがいることが伝わってくる良い作品になりました。(伊知地国夫)
中部・東海地区「共存」(組写真)
青柳愛莉(中学2年生)
- 審査コメント
- どうやって生きものたちが暮らしているのか、小さな虫やカエルをよく観察して、その良さが伝わるように撮りました。「共存」している生きものたちの雰囲気を壊さないように、心を静かにして、生きものに寄り添っています。その中で、光の入り方や色、構図を工夫して、丁寧に撮っています。一枚一枚が物語のある美しい写真として仕上がりました。美意識をもって、生きものの世界を撮りたいという気持ちが写真を上手にしています。(安珠)
関西地区「我が家に棲みついたムササビ大滑空!」(組写真)
田中 碧(中学1年生)
- 審査コメント
- 何と! ムササビが屋根裏に巣を作ってしまいました。そして子どもも生まれて…、さあ~大変。でも、田中 碧さんは“これは、チャンス!”とばかりに撮影を始めたのです。ところがムササビは夜行性。
巣から出てきてくれるのはいつも夜中。帰って来てくれるのも早朝。
実は撮影チャンスはわずかだったのです。でも、巣からかわいらしい顔を出したところ、子どもムササビ、親子の大滑空シーンと、決定的なシーンをねらいうまくまとめました。(石田)
九州・沖縄地区「幸せを運ぶブルービー」(組写真)
土屋昌寛(小学6年生)
- 審査コメント
- 昆虫のような小さな生きものは、焦点距離の短いレンズで撮ることが多いと思いますが、この作品は望遠系のレンズで撮影した5枚の組写真です。
背景がきれいにボケて花とブルービー(ルリモンハナバチ)が浮き上がり、とてもきれいな作品になりました。いろいろな角度から撮影し、形態もよくわかります。写真を見ていると、まるで自分がカメラを覗いてる感じがして、写しているときの情景が伝わってきます。(伊知地)