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2016/11/14 15:00
飛騨の家具®アワード 家具デザインコンテスト 2016
工芸・ファッション・雑貨
プロダクト・商品企画・家具
建築・インテリア・エクステリア
応募作品数:353(国内311+海外42)
主催:飛騨木工連合会
最優秀賞
「PINUS」
加藤 僚真(カトウリョウマデザインスタジオ)
作品コンセプト
曲げ加工を施し松の葉をモチーフとしてデザインした後ろ脚は、三本脚の様なフォルムバランスと三本脚にはない安定性を持ちあわせた、ふたつでひとつの脚。モチーフにした松の葉は、のしの表書きに使われたり、葉が落ちるときもふたつでひとつであることから、寄り添う夫婦に例えられる縁起物。日本らしい文化をデザインに取り入れ、結婚を機に購入するファーストファニチャーや海外に日本の技術と文化を同時に伝える椅子となる。
受賞コメント
飛騨デザイン憲章を読み、飛騨の家具としての姿と明確な進むべき方向性がとても素敵だと感じました。日本の技術とアイデンティティーを持った製品を世界の人々のために生み出そうとしている飛騨の方々のお手伝いができたら、私は大変幸せであります。この度は受賞させていただきありがとうございました。
優秀賞
日本の机
戸田 光祐(手考業)
作品コンセプト
グローバル化が進む昨今において、ローカルカルチャーはとても重要な財産であり価値である。 それは、均一化する世界の中で欲求を満たす対象と成り得ると共に、日本が世界へ向けて堂々 と自己の文化を誇る象徴とも成り得るからだ。本作は飛騨産業様の圧縮杉と曲本の技術を応用し、 日本建築のような均衡を保つ日本文化を携えた一人用の座卓である。洋室においてはローテーブルともなり、世界も視野に入れた日本の家具である。
受賞コメント
このような賞を頂きましてとても光栄に存じます。今回私は「飛騨」という日本を代表する家具産地だからこそ、日本の文化を誇り、世界へと発信できるような日本の家具を生み出したいと思い「日本の机」を手掛けました。家具といえば洋家具が浮かぶ昨今において、堂々と「日本の家具」と言える家具を生み出すことは価値があることだと考えています。この想いに共感を頂きまして誠にありがとうございます。心より感謝申し上げます。
リバーシブルチェア
橋本 誠(株式会社ハーズ)
作品コンセプト
表と裏で2通りに使える折りたたみイス。
表面は座リ心地のよいクッション座面。 裏面は平らな
トレイ型でサイドテーブルとして使えます。フラットにたためて狭いすき間にも収納できます。
受賞コメント
日本の小さな住まいならではの折りたたみ椅子のアイデアを、国産材を用いて、きめ細かな日本の木工技術で形にできることを嬉しく思います。
この椅子を通じて日本の木の文化を、世界に、そして未来に繋げていけたらなによりです。
HANGING BRANCH LAMP
Wong Kai Shing(PAPER X DESIGN)
作品コンセプト
木材の製造工程で発生する部材も最大限に活用したい、それが自然への敬意だと考えました。どうすれば皆が木の製品を大切に使うかを考え、木を連想させるものとして「枝(Branch)」が良いものだと思いました。木材の製造加工プロセスで発生する端材を使用したかったので、小さくて、製造が簡単なデザインにする必要がありました。 古来、「枝」は何かを吊るしたり支えたり、また、火をともして照明に使われていました。そこで、吊るすことと照明をともす機能を組み込んだデザインとしました。
奨励賞
LILLY CHAIR
Edouard Pillet(Strate école de design)
作品コンセプト
「The Lilly chair」は椅子の接合技術をさらに前進させ、組み木と匠の技を具現化させたものです。 このイスの構造は、軽量合板のシートを組み合わせる、曲げ木の要素から成り立っています。視覚的なインパクトをさらに大きくするため、接合部材は色合いの異なる木材としました。「The Lilly chair」はワーキングチェアやダイニング椅子として使えるような用途が広いものです。
特別賞
Gradazione
井上 ダイスケ(studio +d)
作品コンセプト
海に囲まれた島国日本では、「波」を表現した模様が多く作り出され、 縁起がよいとされています。
「青海波」や「波千鳥」などが有名です。 そして今回、その大小の「波」を表現したサイドボードを考案しました。 扉枠内に垂直に立てられた支柱の前後を、 交互に
4種類の高さの違うベニアを通していきます。こうして組みあがった扉は「波」のような意匠になり、やさしく、そしてどことなくかわいらしい表情となりました。
受賞コメント
この度は特別賞を設けていただき誠にありがとうございました。受賞のご連絡を受けたときは何かの間違いじゃないかと思いました。飛騨の家具は、わたし個人的に強い思い入れがあり、もっと世界中で評価されるべきだと以前より考えておりました。今回応募に至ったのは、少しでも何かお力添えできればと考えたからです。こういったコンペティションを機に、良い製品が生まれ、世界中に飛騨の家具が広まることを心より願っております。
「Paraboloid」
濱西 邦和(Hamanishi DESIGN)
作品コンセプト
建築物のHPシャル構造としても利用される双曲放物面(Hyper bolic paraboloid)を椅子の背に適応することで身体を優しく向かい入れ、紐の張力により、背にかかる荷重を分散し、心地よい角度でしっかりホールドすることを可能にする。
紐の柄・色をカスタマイズすることで、使用者独自の生活空間を彩るオンリーワンの椅子となる。Paraboloidを構成する背と後脚が一体となった最重要部材は、 高精度な3次曲線状に曲げ、加工する匠の技により完成する。
受賞コメント
この度は、このような賞をいただき大変光栄に思います。また実験的アプローチを評価していただけたようで大変嬉しく思います。製品化にむけてはクリアしなければならない課題は山積していますが、この賞を励みに引き続き、デザイン制作活動に邁進していこうと思います。
公式ホームページ
関連リンク
飛騨の家具®アワード 家具デザインコンテスト
飛騨木工連合会
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