結果発表
2018/02/22 10:00

第11回 長谷工住まいのデザインコンペ《学生限定》

応募作品数:283点
受賞作品数:14点
主催:株式会社長谷工コーポレーション
※ここでは、最優秀賞・優秀賞をご紹介します

最優秀賞

+1000歩の回(めぐ)り合い
前田佳乃、田中彩英子、大岡彩佳
+1000歩の回(めぐ)り合い
作品コンセプト
ストックとしての空き家を、歩く仕掛けとして繋げることで「+1000歩のまち」をつくる。人びとが町を巡(めぐ)り、新たなめぐり逢いをつくり出し、空き家もソザイとして回(めぐ)り、活用される。空き家が増えるにしたがって歩く範囲が広がっていき、ますます歩いて楽しいまちに変わっていく。そして集合住宅はこの町の拠点となり、町に歩き出す玄関となる。集合住宅も歩きを促進させるような山のような形。集合住宅の中で歩く動線をつくることで、歩くことによる新たな「めぐり逢い」を誘発する。

優秀賞

自治工房
井筒陽祐、Oh Jongmin
自治工房
作品コンセプト
自発的な人間関係がある場所こそ、今後、資産価値以上の意味を持つ。そこで、人びとの循環を促し、人びとの振る舞いにより街を発展させる計画を提案。これを促すシステムは、集合住宅と繋がる工房から始まる。ペンキを塗ることやパン屋を営むという「つくる」という行為や機会を共有し、ソフト面での共有資産として機能する自治工房を企画する。「つくる」住民がインタープリターとなり、地域の人びとなどとの連携を図ることで、権利を阻害することなく、よりよい環境として整備し、周辺の空き家まで新たな価値観を発生させる。
香具礼場所 ─ かぐればしょ ─
中原比香莉、坂本佳子
香具礼場所 ─ かぐればしょ ─
作品コンセプト
現在では高層マンションの増加により街が均質化され、コミュニティは希薄化している。しかし、かつての下町には路地にモノが溢れ、モノが建物の一部となり、そのモノが空間を共有し隣家との距離感を緩く保つことで、人情あふれる環境を構築していた。そんな下町での通路や階段、玄関先で行われていた人の助け合いやモノを共有する環境を「蔵」として空間化することで、モノを中心に人が集まり、コミュニティとしての下町風景を現代に再構築できるのではないかと考えた。
Vacan-Cycle
小林章太、沖林拓実
Vacan-Cycle
作品コンセプト
自転車屋台によるネットワーク的都市の再編を計画。街中に存在する空き家や空き地は自転車屋台の受け皿へと変容し、そこにさまざまな種類の屋台が重なることで生まれる小さなコミュニティから都市が活性化していくのではないだろうか。自転車屋台は集合住宅の住民がそれぞれ所有し、持ち主の特徴が現れるような屋台となっている。趣味の本で溢れかえった本棚が移動図書館になったり、アートなどの趣味が興じて外に滲み出していったり、飲食屋台など屋台を生業としている人がいたり。それらが街中を走りまわることで普段は交わることのなかった人同士の交錯を表出させ、都市の等身大の賑わいを取り戻す。
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