2016/12/26 13:00
近未来のコンビニのデザイン募集 Future Convenience Store Contest
主催:公益社団法人計測自動制御学会 システムインテグレーション部門
セブン-イレブン賞
無人移動販売コンビニロボットCAPxSELL
菊井 海
金賞
CARGO STORE BOT
塚本裕仁,松沢研(首都大学東京システムデザイン研究科インダストリアルアート学域)
銀賞
映像と音でオススメ商品を見せるコンビニエンス・ストア
酒井聡,中島瑞紀,菅野勇仁(東北芸術工科大学 デザイン工学部プロダクトデザイン学科)
24h Apartmennt
有澤雄介(東洋大学大学院福祉社会デザイン研究科人間環境デザイン専攻)
ハイパーコンビニエンスストア
上ノ内智貴(東洋大学大学院理工学研究科建築学専攻工藤和美研究室)
入選
地域限定商品を集めた電車型コンビニエンスストア・テトテ
佐野友優,小笠原菜摘, 和田遥菜,秋山大暉(首都大学東京システムデザイン学部インダストリアルアートコース)
Convenience Store in 2020
曽憲錠(早稲田大学基幹理工学研究科メディアデザイン研究室)
machibako
笹本佳史(グレープ株式会社)
近未来のコンビニシステムIDAP
柳谷百合子(サステナビル株式会社),河角由香(株式会社アサノ大成基礎エンジニアリング)
世間話、散歩、子供の遊び、読書そんな小さな日常が生まれる公園のようなコンビニ
松原悠希(東京理科大学工学部建築学科宇野研究室)
総評
- 審査委員長 鈴木敏彦(工学院大学 建築学部 教授)
- 今回、ロボット技術の導入により2020年に実現可能となる新たなサービスやコンビニのデザインについて広くアイデアを募集した。一般のコンテストと異なる点は、単にアイデアを募集するのではなく、優れたアイデアを持つタレントを発掘し、今後毎年実施するロボットコンテストに参画してもらい、2020年に共にアイデアを実現させることにある。2020年に実現可能なロボット技術をテーマに設定したことと、総勢30人の日本を代表するロボット研究者が技術部門の委員に肩を並べたことがプレッシャーとなったのか、応募数は予想を下回った。しかし、応募者27人から10組のタレントを発掘することができたことは大きな成果であった。
本コンテストでは、セブン-イレブンという実店舗の未来像を求めた。株式会社セブン-イレブン・ジャパンが実務の中から感じているニーズや実現可能性の中から選考したのが、セブン-イレブン賞「無人移動販売コンビニロボットCAP×SELL」(菊井海)であった。奇しくもこの提案は、金賞の「CARGO STORE BOT」(塚本裕仁、松沢研)と同じく、自走して無人で販売するカプセル型ロボットの提案であった。これらは、過疎地域における移動型スーパーや移動型コンビニなどのニーズを反映し、電気自動車や自動運転技術の普及も踏まえて、アイデアの実現可能生を高めていた。
銀賞には、自動陳列・自動運転技術を駆使して都市に面的に多数分布するコンビニをオムニチャネル化する「ハイパーコンビニエンスストア」(上ノ内智貴)、賃貸住宅とコンビニ機能をロボット店員を介して融合する「24h Apartment」(有澤雄介)、そして、消費者ニーズを表情やタグから読み取り、必要な情報をダイレクトに提供する「映像と音でオススメ商品を見せるコンビニエンス・ストア」(酒井聡、中島瑞紀、菅野勇仁)が選ばれた。
入選案には、イートインの車両を含めた3両編成コンビニを提案した「地域限定商品を集めた電車型コンビニエンスストア・テトテ」(佐野友優、小笠原菜摘、和田遥菜、秋山大暉)、バーチャルロボット店員と陳列棚型ロボットで未来のコンビニライフを提案した「Convenience Store in 2020」(曽憲錠)、都市のビルの隙間や空き地のスペースを活用し自動販売機とKIOSKの中間のようなコンビニを提案した「machibako」(笹本佳史)、倉庫機能を拡張し、搬入、荷解き、棚入れを自動化してバックヤードから商品を直接届ける「近未来のコンビニシステムIDAP」(柳谷由里子、河角由香)、そして、老若男女が集う公園を提案した「世間話、散歩、子供の遊び、読書そんな小さな日常が生まれる公園のようなコンビニ」(松原悠希)が選出された。
10組の受賞者にはデザインアドバイザーとしてTechnology Challengeに参画してもらう。Technology Challenge 2017は、2017年12月19日~21日に仙台国際センターでの開催を予定している。その後は、2018年10月中旬に東京、2019年は未定。そして、2020年10月上旬には愛知で「近未来のコンビニ像」のデモンストレーションを予定している。