結果発表
2025/03/10 10:00

Fukuoka Wall Art賞 2024 作品募集

主催:福岡市

応募作品数:143点
受賞作品数:30点
※ここでは、優秀賞をご紹介します
※著作権の関係で作品コメントのみを掲載しております。公式ホームページにてご確認ください

優秀賞

朽ちた壁
加藤玄彰
作品コメント
太平洋戦争の歴史や悲惨な事故を刻む記憶遺産として残されている旧砲台跡の写真。
設備BOXの跡だろうか、木材の模様が刻み込まれた壁に設備は無く、その残像が古の面影を残している。
その施設もひび割れ等経年劣化し、老朽化が進行している状況である。
補修を行い、後世に伝える努力の様子が垣間見えるものの、平和な時代となり、人々の戦争への記憶が風化していく中、この施設も後どのくらい残るのだろうか……。
≡ 22
興梠優護
作品コメント
私は人体のモチーフを軸に光・色彩・視覚といった、曖昧で移ろいゆくものに着目した絵画作品を制作しています。この作品では、福岡市内でのリサーチを通して発見した事柄、街並み、博多山笠、お堀の水蓮、火事羽織など、現代と過去のイメージを重ねています。構図には「福岡図巻(博多湾の風景)福岡市博物館所蔵」から参照した、絵巻物特有の時間の概念と、横軸展開を引用しました。偶有性に溢れた街のなかで、絵画との関係性がどのようなランドスケープを形成し人々と繋がっていくのか、興味を抱いています。
茫茫星人
しまうちみか
作品コメント
稲藁で作られた道祖神をモチーフとしたオリジナルのキャラクター茫々星人(ぼうぼうせいじん)を描きました。草がぼうぼうと生い茂るような生命のエネルギーをもつ造形が博多の都会の真ん中に現れたらおもしろいと思って描きました。
森の入口
瀬戸口朗子
作品コメント
大事なことやものは常に隠されており、それらは視線で穢されてはならないという予感と、垣間見たい衝動との二つの感覚を惹き起こします。対照的で相反するアンビバレントな感情は、私の作品の表現や制作の取り組み方に密接に関わっています。
パーツの行方
tsumichara
作品コメント
カラフルなパーツを3Dデータで作成し、斜め上方向に2軸で回転させたカメラアングルで2Dに描き出した絵画。デジタル空間には重力が存在しないが、パーツは画面左下に向かって落ちるよう構成されている。本作が仮囲いに掲出されると(仮囲いは実際に存在している物質なので)鑑賞者はリアルな物質として認識し、鉛直方向への力を前提に眺めるが、パーツはその動きに沿わないため違和感が生じる。この違和感を通じて、日常の感覚を揺さぶることを目指した。
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