エプソンフォトグランプリ 2023
主催:エプソン販売株式会社
応募作品数:1万165点
受賞作品数:15点(ネイチャー部門:8点/ヒューマンライフ部門:7点)(入選・佳作を除く)
※ここでは、グランプリ・優秀賞をご紹介します
※グランプリおよびヒューマンライフ部門の優秀賞は組写真のうち、1枚をご紹介しています
グランプリ
- 審査コメント
- 中米に生息するケツァールという鳥を、10年間に渡って撮り続けた大作です。緑や赤の調子、羽の質感などがリアルに見え、動画や肉眼では捉えられない、写真ならではの世界を表現できているのが素晴らしいと感じました。技術的にもピントがしっかりと合っているだけでなく、自然の中にいる鳥の一瞬の動きや表情を捉える、動体視力の良さにも感心させられます。枚数が108点と圧倒的に多く、アップの写真が中心なのは気になりましたが、じっくり見ると本作には必要な枚数と手法なのだと納得させられました。今後、さらに大きくプリントして展覧会を開くことができたなら、本作の圧倒されるような世界観をより表現できるのではないかと感じました。(三好和義)
ネイチャー部門
優秀賞
- 審査コメント
- スタジオフォトのようにライティングして、昆虫の様子を捉え、不思議な世界観を表現した作品です。10代の若い作者だが、独自のライティングと撮影技法によって、独特な色と質感を表現している点に凄さを感じます。特に蜂の虹色の色味がリアルで、体毛の質感も見事に再現されています。まるでアニメのように、写真を見ている人が小さな昆虫になったかのような視点で撮られている点がユニーク。背景をシンプルにぼかすことで、世界観をしっかりと作り込んでいる点も面白いと感じました。プリントが丁寧で、美しく仕上がっています。(三好)
ヒューマンライフ部門
優秀賞
明日入試のくせに
西村七海(山口県立下松高等学校)
- 審査コメント
- 高校生である作者が、高校受験前の弟さんとその仲間たちを撮影した作品。まず何より、実年齢に違わず、表情の捉え方などが若々しく、被写体が生き生きとして感じられるのが素晴らしい。笑いを誘うタイトルの付け方もユニークですが、それに劣らず、写真の組み合わせ方も面白いと思います。個々の写真を見てもフレーミングなどが特徴的で、特に顔の半分を画面に大きく入れた大胆なフレーミングのカットは、等倍を超えるほどの大きさにプリントしたことで、斬新な印象を覚えました。大切な青春の1ページとしても、素晴らしい作品です。(三好)