結果発表
2024/07/05 10:00

長亭GALLERY展 2023

主催:長亭GALLERY

受賞作品数:4点(入選を除く)

​グランプリ

該当なし

優秀賞、薄久保 香賞

ママ、なぜ変わったの?
龍 羽均
ママ、なぜ変わったの?
作品コンセプト
10年間愛していた姉が変わり、私たちは最初は友達だったが、その後は恋人になり、今まで家族のような友人関係を続けている。私と彼女の関係は恋愛ではなく、友情でもなく、家族愛でもなく、第4の感情があるようだ。でも私も母に頼るように彼女に頼っていて、恋人同士の愛よりも私は彼女の赤ちゃんのようなものだったので、私の母は変わった、知らなかった。。。
審査コメント(一部抜粋)
母性、恋人、仲間など、愛を形作る関係性には様々あり、恋愛関係のように一人と一人が結ばれ二人になる愛がある他方、母と子供の関係性のように、親が子供の成長に従い別離を受け入れるような二人から一人になる愛がある。一人から二人になる愛の喜びは、時に「あなたしかいない」という限定的意識と情動から恐怖に陥る危機を孕むが、二人が一人と一人になる愛は、より想像力を要する主体的な行為だ。私には、龍さんの絵画が彼女自身の情動的愛と客観的愛が拮抗する場所のように見えた。そして龍さんの言葉は、龍さんの絵の具や筆致のあり様と同じように率直であった。特に感情的要素が、彼女の表現の初動の燃料として大きく作用しているように感じる。この彼女の生まれたばかりの絵画がその燃料を用い、これから目指す表現のために、マテリアルの抵抗や技術、知識を通してどのように自身の力を育て変化させてゆくのか。(薄久保 香)

特別賞、O JUN賞

モーリス・ラヴェルの肖像
本岡景太
モーリス・ラヴェルの肖像
作品コンセプト
本作は、紙と酢酸ビニル系樹脂によるオリジナルの技法、「歪曲張り子」で作られている。私は、作品の外の世界と作品の中の世界との間を行き来しながら、人間が世界を見ること、触れることの、本質を追い求めている。
審査コメント
会場に入ってすぐに目に入った、と言うか目をつまずかせた作品。
これは絵画のコンペではなかったか?と思わずギャラリーオーナーに確認した。ともあれ壁に居並ぶ絵画を背にこの彫刻を見た。
作曲家の像は熱?によって変形された(素材の説明で「歪曲張り子」とあるが作者の造語か?)ビニール素材を貼り固めて造形されているが、癒着する青灰色のたわむ躯体とともにダイキャストのよう。作曲家は肖像写真(印刷されたページなのか?)もろともそこに写り込む光も陰影も貼り付けてつまり自前ですべて事を造って見せている。なので人の目と手が素材と渡りあえば、成形のほどは損ないと拙さを率直に伝える。となれば、肖像と言うよりはこれは「事物」ではないか。

私は事物の自立というのは基本、宇宙の涯の外にしか認めないがそのことを産声のように報せてくれる一個だと思った。
絵も彫刻もかんたんじゃねーよなと思った。(O JUN)

諏訪 敦賞

untitled (no.1)
相緒れお
untitled (no.1)
作品コンセプト
何も置き去りにすることなく画面が出来ないか。全てがそこにある様な。描くことと拭い去ることで画面は同時に動き何とか絵画になった。
審査コメント
諏訪 敦賞とした相緒れお「untitled (no.1)」は、応募作中最小のサイズであったが、動かし続けたに違いない画面は十分な内容を備えた時点で静止していた。彼についてはネット上にも多くの情報は見当たらず、私には未知の画家として映った。この作品だけで強引にグランプリに推すことはためらわれたが、描く行為に対する純度の高い感応力がうかがわれ、個人的に応援したいと思い受賞作とした。

小林正人賞

該当なし

長亭GALLERY賞

該当なし

人気賞

Amorous
山谷菜月
Amorous
作品コンセプト
タイトルの「Amorous」とは艶かしい、色気がある、多情な、好色な、魅惑されたという意味の英語です。
色気のある魅惑的な女性をイメージしています。
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