結果発表
2020/02/19 10:00

CGWORLD学生CGコンテスト「WHO’S NEXT?」2019年 第2弾 作品募集《学生限定》

応募作品数:128点
受賞作品数:25点
主催:株式会社ボーンデジタル CGWORLD編集部
※ここでは、上位5点をご紹介します

第1位

Steam Edo
仲條駿輔(デジタルハリウッド大学)
Steam Edo
作品コメント
「蒸気機関を取り入れた江戸の街」をコンセプトに制作しました。当時の江戸の空気感とイギリスの産業革命時の空気感をいかに再現するかを工夫しました。
審査コメント
色見の少ない背景ですが情報量、ディティールのつけ方のバランスでそこを補っていてうまくまとまった作品になっていると思います。もう少し気を付けるとよくなる部分はテクスチャーのモデル一個一個の汚れかたがどこを見ても一緒に見えることで、これによって絵が平たんに見えてしまう所です。本来であれば下の木造部分と上の鉄部分の差がもっと出ると絵が生き生きしてくると思います。(鈴木卓矢)

第2位

二千十九年夏某所
平田 翼(デジタルハリウッド大学)
二千十九年夏某所
作品コメント
夏をテーマに、雰囲気を大事にしながら制作を行いました。
審査コメント
全体的な雰囲気は素晴らしく、技術力は高いと思う。電化製品から察するに、昭和の頃を彷彿とするアイテムがあり、ストーリー性も感じる。恐らく察するに、季節夏だが、ブロック塀が奥にあり、薄暗い部屋で少しかび臭い。住人は売れない作家だろうか。そんな温度や匂いを感じられる。惜しいのは、建具のサイズ感や、畳の目のサイズ感などをもう少し現実に寄せることで、より写実的な作品に仕上がったと思う。(秋元純一)

第3位

通学
中川 祐(デジタルハリウッド大学)
通学
作品コメント
電車で通学中の女子生徒です。とにかくフォトリアルを目指しました。
審査コメント
かなり細かい部分まで作りこまれていて素晴らしいです。とくに肌に産毛があるかないかでリアルさが変わってくるのですがそこがしっかり表現されているのと髪の毛も細かく作られているのでよくできていると思います。目線の方向を窓の外にするともっと自然に見えるのではないでしょうか?(鈴木)

少し憂鬱な通学のタイミングを切り取っている感じが、アンニュイで素晴らしい。そもそも、フォトリアルヒューマンをチョイスする点が、恐ろしくチャレンジングで、勢いを感じる。実際、かなりいい質感に迫っていると思うし、レイアウトもいい。(秋元)

第4位

slum
留目貴央(日本工学院専門学校)
slum
作品コメント
lightingとcomposite、世界観の構築に力を入れ、いつもとちがう表情を魅せるスラム街を表現しました。絵全体を歪ませ建物に圧倒されているようにしたり、ポイントで補色を使い、それぞれが引き立てあうように制作しました。
審査コメント
モデルのスケール感がしっかりとれていると思います。アングルも面白いですしライティングもきれいです。壁を伝っているパイプなどはこれくらい荒廃しているのであればもう少し歪ませると建物にもCGっぽくない表情がでてきて良いと思います。テクスチャーはどこを見ても同じフラクタルのようなものが貼られているのでスケール感が感じられません。モデリングは好きだけどテクスチャーはそんなにという感じが出てしまっているように思えました。(鈴木)

第5位

水時計の町
林 晃広(ECCコンピュータ専門学校)
水時計の町
作品コメント
「水時計」と「東アジア」をコンセプトに、町の少し劣化した雰囲気や生活感を出すことを目指して制作しました。
審査コメント
今回のコンテストでは、こちらの作品に最高評価を付けさせていただきました。リアルタイム作品で他のプリレンダ作品に劣らないクオリティという部分も評価できますが、構図の工夫や空気遠近法を用いた表現で奥行きが見事に再現されていて、非常にクオリティの高い作品に仕上がっています。視線誘導された先、霧に包まれた画面中央右奥をよく見ると、作品のテーマにもなっている水時計の正体が見えてきます。世界観にも、視線誘導にもストーリーがあり、とても魅力的な世界観です。被写界深度ボケを使わずに色収差でレンズ歪や遠近感を出している部分も評価が高いです。背景の作り込みを殺すことを恐れないならば、被写界深度で手前や奥を少しぼかしたバージョンも拝見したかったです。是非、この世界観を一人の冒険者としてVRで動き回ってみたいです。素晴らしい作品と出会えて刺激を受けました。今後の活躍を期待しています!!(坂本一樹)
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