結果発表
2024/12/11 10:00

トチギ・デッサングランプリ 2024(リモート型)

主催:文星芸術大学トチギ・デッサングランプリ実行委員会

応募作品数:228点(石膏デッサンの部:89点/構成デッサンの部:139点)
受賞作品数:4点(石膏デッサンの部:2点/構成デッサンの部:2点)
石膏デッサンの部

大賞

高橋莉子(東北生活文化大学高等学校)
審査コメント
リモート部門大賞おめでとうございます。大変よく描かれています。ブルータスの大きさや、スケール感など印象も的確に捉えており、全体をゆったりと描き、繊細に描き込む力は非常に高いレベルにあるといえます。今後も新鮮な観察力で、感動や美しさなどの表現に更に磨きをかけていってもらいたいものです。今後の活躍が楽しみです。(吉田利雄)

準大賞

多田みなみ(愛知県立旭丘高等学校)
審査コメント
とても絵画的な作品です。マルスの優しい面立ちが観ている者にしみ込んできます。日本画に向いているデッサンですね。三角筋から大胸筋にかけての描画がデリケートかつ魅力的に表現されています。あなたの描いたマルスというギリシャの神様は、戦神だったため神々からも嫌われ、ひとりぼっちでした。唯一彼に優しくしたのはビーナスでしたが彼の兄の嫁でした。二人は恋仲になりますがいつもマルスは哀しそうな顔をしていました。あなたの描いたマルスは物語そのもののマルスの気配があります。あなたが描いた絵を僕は見たくなりました。(多田夏雄)
構成デッサンの部

大賞

武井そら(大分県立芸術緑丘高等学校)
審査コメント
スーパーなどに置いてあるビニール袋ですが、その質感が非常によく描けています。半透明の感じもバッチリです。薄く擦るとシャカシャカする音が、このデッサンから聞こえてくるようです。ビニール袋の上面をつまむ左手とビニール袋の下面に隠れた右手が、ビニール袋を中心に前後関係を作り出し空間表現につながっています。表情の差が生まれ複雑で豊かな画面構成となりました。余白を少なくすることで、手の動作がより大胆に表現され力強さを感じるデッサンです。手の皺や関節、爪の表情など丁寧に観察し描き切っています。2年生とは思えない力量あるデッサンです。審査員全員が満場一致で大賞としました。(中村寿生)

準大賞

審査コメント
何よりも手の力強さが印象的なデッサンです。自分からの視点ではないので描写の難易度は上がります。掌と押しつぶされている袋、両者の関係性は理解できますが、上部の袋と手(手首から腕部分)のつながりが希薄な印象です。半透明な袋の透け感を出すにはどうするかをアイデア段階で検討することが大切です。(千葉知司)
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