結果発表
2022/07/04 10:00

bud brand 2022 コンテスト「間・余白」

受賞作品数:8点
主催:一般社団法人日本 DESIGN BANK

グランプリ

kagikakko.
Toda Rina
kagikakko.
作品コメント
机が散らかっていて、集中できなかったり、探しているものを見つけられなかったりして困ったことはありませんか?

「 」の間にものを置くことで、自分だけの間と余白を作ることができるアイテムを考えました。間に入れるものに合わせて「 」の間隔を変えることで、自由に空間を作ることができ、家族で空間を分けたり整理することもできます。

「 」は日本でのみ使用されている引用符です。そのため、日本で使われている「 」は、ケヤキの木を使って日本の雰囲気を表現しています。表側はペンスタンド、裏側はカードスタンドとしても使用できます。
使い方はあなた次第です。自分だけの間と余白をお楽しみください!

準グランプリ

夢を更新するだるま
Creative Director&Copy Writer:Aoyama Kie
Art Director&Designer:Shimizu Masaharu、Kinoshita Shotaro
夢を更新するだるま
作品コメント
予想外のことが次々に起こる、不確実な時代。
そんな時代に、私たちができることはなんでしょうか。
それはきっと少しずつでも夢を描いて、一歩一歩前に進んで行くこと。
うまく行かない時は、描いた夢をいったん諦めること。
そして、新しい夢をすぐに描きなおすことではないでしょうか。
夢は、状況に応じて調整していけばいいと思うのです。
私たちが提案するのは、今の時代に即したかたちでここちよく夢見る、
そんな勇気を与えるプロダクトです。

伝統的なダルマは、願いを込めて左目を入れ、
願いが叶った後、右目を入れるプロダクトです。
私たちは、そんなダルマの全体をホワイトボード化。
夢を何度も書き換えられるようにしました。
ダルマの目は本来のダルマが持つ「余白」。
その「余白」を拡張することで、新しい夢の見方を提案します。

奨励賞

Love 炭
Satake Toshihiko
Love 炭
作品コメント(一部抜粋)
普段、何気なく目にする炭
歴史は長く、昔から変わらず人々の生活の中に在り続け、
自然に還る再生可能なエネルギー。
硬質化した炭を時間をかけ一粒一粒、丹念に削り・磨き、
様々なハートのフォルムに整えていくと、
個性豊かでブラックダイヤのような輝きを纏った炭達が出来上がる。

世界中が混乱の中
ソーシャルディスタンスという言葉が当たり前となった世の中で、
忘れかけていること 忘れてしまったこと
いつも当たり前にあった身近で忘れてはいけないこと・・
そんな感情を呼び起こすのに「間」という言葉がある。
人間/時間/空間
人やものとのあいだに存在し「相手を想い合う余白」であり調和を生み出す。
Love炭はその大切な人との時間を繋ぐ火種となり、
真っ赤に燃えゆくハートの火が、心と心の距離をそっと近づけ、
絶えぬ笑顔をあちらこちらに灯してくれる。

佳作

ArrayPolar
Ishigaki Junichi
ArrayPolar
作品コメント
使い方に余白を。くらしに遊び心を。再生フェルトで構成したストレージテーブル。

作者が幼い子供たちと過ごすなかで、あちこちに椅子や机を移動させ、
どこでも遊び場にしてしまう自由奔放な姿から着想を得た、使い方に余白のある家具です。
軽く、床を傷つけないので、気分やシーンに合わせて気軽に配置を変えられる。
来客前に部屋に散らばったものをざっくり収納することもできる。
使い方の自由度が高いので、使い手の想像力を沸き立てます。
角度によって表情を変える構成は、内と外を曖昧に仕切る和家具のように抜けがある一方で、
庭石のようなずっしりとした存在感もある。
和とも洋とも感じられるいろいろな表情を楽しんでいただけます。
素材には再生PETを混合した硬質フェルトのみを使用し、接着剤なしで組立て。
製品はフラットパックでお届けするので、輸送コストが低く環境負荷を抑えます。
cross
Nishihara Kai
cross
作品コメント(一部抜粋)
日本の伝統的な組木技法である「地獄組」を用いたパーテーション。

地獄組とは、古くから日本建築に用いられてきた組木技法の一つで、
溝を彫った木材を互い違いに組み合わせることで、釘や接着剤を使わずに固定する手法であり、
一度組んだら外すことが困難なことから「地獄組」と呼ばれており、襖や障子の枠として使われてきた。

そこで「地獄組」の技法を応用したパーテーションを考えた。2種類のパーツを交差させたものを
一つのモジュールとして、それらを互い違いに連結させることで立体的に組み合わさり自立する構造体となる。
そうすることで、視線の角度によってパーツの隙間から見える景色が変化して、
空間を緩やかに仕切り曖昧な境界を創り出すことができる。
また、パーツ同士を無数に連結させることで、空間のスケールに合わせて拡張させることができ、
一つのパーツから無数の構造体に変化する。
tokinari
─ 時間を伝えるお香のプロダクト ─
Kondo Chinatsu
tokinari<br />─ 時間を伝えるお香のプロダクト ─
作品コメント
日本人の持つ「間」という感覚は、非常に曖昧なものですが、大切なものとして意識されてきました。
「もの」と「もの」との距離を示す間。
「動き」と「動き」の間に生まれる時間の間。
そんな、なんでもないような距離や時間の「間」に日本人は意味を感じ、
様々な美の表現や動きの様式に取り入れてきました。
tokinariは、時間の「間」をお香と音を使って感じることのできるプロダクトです。
お香は消えても「かおり」は漂い、tokinariの鳴らす音にも余韻が残ります。
tokinariは、時の区切り(終わり)をやさしく余韻をもって伝えてくれます。
本棚の句読点
Kamitani Tomoe
本棚の句読点
作品コメント
「句読点」は、文章を読みやすくするために「間」を可視化する記号です。
点(読点・カンマ)は文を区切るために、丸(句点・ピリオド)は文の終わりに、
括弧(鉤括弧・クオーテーションマーク)は、
会話など他の文との違いや強調を示すために使います。

これらの句読点(記号)が文章を読みやすくするように、
本棚を「句読点」で整理するプロダクトを提案します。

本棚に句読点が入ることで「間」が生まれ、本を整理することが楽しく、
並びの意図が明解になります。
紡ぎ紙
Ikoma Tomoko
紡ぎ紙
作品コメント
作者は原稿用紙に想いをつづる。
文豪たちにとってのキャンバスは原稿用紙であり、ペンは身体の一部だ。

書き連ねた文字、修正のために引かれた二重線。
手書きには、その人の心や背景があらわれる。

私は、作者の心や背景を感じ取り、タイトルと共に、言葉をカバーに残す。
それは時間を超えた「心の伝達」

作者と私(読み手)、私と未来の私、私と大切な人。
書き込むことで心がつながるブックカバー。

ペンを走らせ、想いを記す。
この行為を活かすため、原稿用紙というキャンバスを日本特有のブックカバーに採用した。
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