第115回 有田国際陶磁展
応募作品数:233点(美術工芸品・オブジェ部門:127点/産業陶磁器部門:106点)
受賞作品数:34点(美術工芸品・オブジェ部門:15点/産業陶磁器部門:19点)(入選を除く)
主催:佐賀県、有田町、有田商工会議所
※ここでは、各部門の上位3点をご紹介します
美術工芸品・オブジェ部門
文部科学大臣賞
- 作品コメント
- 人間が造り出した数々の遺産に共感し、長い時を経て変化してゆくうつろいの美しさの一瞬の今をとらえた表現。
2位・佐賀県知事賞
- 作品コメント
- 空間に余韻を残す造形をテーマに制作。プロセスの中で磁器轆轤での造形が現在最も自分に適していてテクスチャーを消す作業や土の塊が薄くなる形に轆轤という技法或いは道具が相応しいと感じる。素材と技法との関係を織り交ぜながら独創性のある空間を作りたい。
3位・有田町長賞
- 作品コメント
- タタラをはり合せ成形し、乾燥後、テラシジラータを表面にぬり重ねていく。1050°C本焼をした。SILENTEとは、静かな場所という意味で音もなく過ぎ去る時間の流れを表現した。
産業陶磁器部門
経済産業大臣賞
染付銀蘭手古伊万里松竹梅9寸平皿
福田雄介(福珠窯)
- 作品コメント
- 古伊万里金襴手の絵柄を染付と銀彩のみのツートーンで再構築。初期伊万里調の柔らかな染付と釉肌、華美過ぎない上品な銀彩の相性は抜群です。
和食器の定番ではないフラットなプレートですがクラシックとモダンのギャップを楽しんでいただくため、あえて洋の形状にデザインを落とし込みました。ライフスタイルの和洋がボーダレスな現代だからこそ生まれた器です。
2位・佐賀県知事賞
- 作品コメント
- 伝統的な絵の具・呉須を基調とし、手描きでは表現できないグラフィックで表現したInfinityシリーズです。ダイヤモンドをイメージしたグラデーションのあるグラフィックに、異なる釉薬(白磁・青白磁・ルリ)を施した「Gradation」。おもてなしの器としても表情豊かに食卓を彩ります。実際の有田の風景写真をベースとしたグラフィックにMoon、Star、Meteorの転写紙を重ねて模様を施した「Picture」。食器としてはもちろん飾り皿としてインテリアにもおすすめです。
3位・有田町長賞
- 作品コメント
- 伝統技法の「飛び鉋(かんな)」に注目し、飛び鉋を回し続けることで小さな鉋目が大きな文様(うねり)となり、磁器に柔かい表情が生まれました。絵具を中心に集めることで中心に吸い込まれていくイメージ、ブラックホールを表現しました。