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表彰式 2005年11月 |
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>> 募集要項。参考としてご覧下さい。(終了しています) |
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学生の卒業制作を対象とする同賞は、将来有望な若い世代のデザイナーの発掘、支援を目的として2001年よりスタート。以来毎年開催され、今年で5回目を迎えます。主催はレイモンド・ローウィ・ファウンデーション日本事務所。

2005年度の応募作品総数は、217点。第一次審査会(2005年8月)、最終審査会(2005年9月)において審査員8名による厳正な審査が行われました。
結果、大賞1点と佳作2点、および各審査員が選出する審査員特別賞8点が決定。またこれに加え、惜しくも前述の賞からは漏れたものの、受賞に値する優れた作品として特別奨励賞1作品が選出されました。
大賞に選ばれたのは金沢美術工芸大学大学院を卒業した木戸雅史さんの『振動スピーカーを利用したCDプレーヤーの提案』。表彰式は2005年11月16日、東京・六本木ヒルズで行われ、木戸さんには賞金200万円とトロフィーが贈られました。

ここでは大賞をはじめとする受賞作品12点をご紹介します。

応募作品数 : 217点
受賞作品総数 : 12点
主催 : レイモンド・ローウィ・ファウンデーション日本事務所
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大賞
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賞・賞金 |
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●大賞(1点)…200万円 ●佳作(2点)…50万円 ●審査員特別賞(8点) ●特別奨励賞(1点)
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審査員(敬称略、順不同) |
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●レイモンド・ローウィ・ファウンデーション日本委員会
◇委員長
水野誠一 ((株)インスティテュート・オブ・マーケティング・アーキテクチュア 代表)
◇委員
石井幹子 ((株)石井幹子デザイン事務所 代表)、榮久庵憲司 (インダストリアル・デザイナー / GKデザイン機構会長)
向井周太郎 (武蔵野美術大学名誉教授)
●「ラッキーストライク・ジュニア・デザイナー・アワード」特別審査員
柏木 博 (武蔵野美術大学教授)、河原敏文 (プロデューサー・ディレクター/CGアーティスト/名古屋学芸大学教授)
都築響一 (編集者)、日比野克彦 (アーティスト/東京芸術大学助教授)

◎審査員の総評 → 詳細
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*各作品をクリックすると、拡大画像/作品説明などがご覧いただけます。 |

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『振動スピーカーを利用したCDプレーヤーの提案』

木戸雅史さん(金沢美術工芸大学大学院 卒業)

作品概要
壁全体を振動させて音を出す振動スピーカーを使用したCDプレーヤー。プレーヤー本体はアタッチメントを使用して壁面裏に設置できるため、CDだけが壁に浮き、回り、自然に音楽が流れ出しているかのように見えます。また、CDのレーベル面のアートワークが部屋のインテリアにもなります。リモコン、充電器、壁取付け用のアタッチメントが付属します。メディアが一見、ハードなしで動作しているように見える“驚き”、“不思議な空間”。それら全体がコンセプトであるCDプレーヤーの提案です。
審査員選評
個人で音楽を楽しむツールとして、すでに広く一般に普及しているCDプレーヤーが、さらにここまでシンプルな形状にデザインされていることに驚きを覚えます。すでに広く認知された形から、いかにパーツを消していくかという作業を、作者は緻密に計算し、丁寧にデザインされています。実際に稼動し音が出るところまで制作した完成度の高さ、また壁面をスピーカーとした発想も素晴らしいです。
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『運筆を視覚化したデジタルフォントの試み −タイムストロークフォント「じりゅう」−』

西川貴さん(名古屋市立大学芸術工学部 卒業)

作品概要
文字の持つ生命力は、書から印刷活字へと移行していった過程で失われたのではないかとの問題意識から、卒業研究においてデジタルにより文字の生命力を復活させることを試みました。失われた生命力は、時間性、人間性、象徴性である「じりゅう(時流・自流・字流)」を統合することで蘇ります。そこで運筆に注目し、小野道風の書を基にリアルタイムでレイアウトされるデジタルフォントを制作し、それを“タイムストロークフォント”と名付けました。
審査員選評
テレビや雑誌、書物などで文字を目にすることは多いですが、自分で文字を書く行為は、現代人の生活の中では少なくなっています。読むという目的だけの存在となりつつある文字に焦点をあて、その成り立ちや造形、美しさを見せるこの作品は、意外な盲点を突いている気がします。さらにデジタルならではの表現方法として、筆圧にまでこだわった点は着眼点が素晴らしく、新たなデジタル媒体の活用法を認識させてくれました。
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『Paper Crafts Museum』

藤原麻祐子さん(武蔵野美術大学造形学部 卒業)

作品概要
この作品は、19世紀末から20世紀初頭のデザインの名作をポップアップカードの形で制作したものです。そのため、立体作品は閉じることができ、持ち運び可能なミュージアムとなります。また、サイズはすべてA4に統一しているため、誰でもシートを印刷して切り抜き、組み立てることができます。形やその構造を、興味と驚きを持って見るというペーパークラフトの特性を活かし、モダンデザインの名作に触れることができるミュージアムを制作しました。
審査員選評
モダンデザインの名作を平面図に再現する作業は、相当な時間と体力、忍耐力、そして何より創造力が試される制作となったと思います。一作一作、ディテールにまでこだわった作品群は、切り抜いて組み立てるだけでなく、一冊の本としても見ごたえのあるものです。大変な力作です。
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水野誠一賞
『花唄』
横山理恵さん(京都工芸繊維大学工芸学部 卒業)
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石井幹子賞
『東京点空図』
曾我益巳さん(多摩美術大学造形表現学部 卒業)
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榮久庵憲司賞
『dou dou −抱きしめられる光−』
伊藤史子さん(東京芸術大学大学院 卒業)
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向井周太郎賞
『テロを事例としたリアルタイムに変化するダイヤグラムの制作』
中村佳嗣さん(名古屋市立大学大学院 卒業)
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柏木博賞
『How people lived in Japan』
遠藤裕妃さん(武蔵野美術大学造形学部 卒業)
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河原敏文賞
『洞窟の真実』
山下彩奈さん(専門学校 アートカレッジ神戸グラフィックデザイン学科 卒業)
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都築響一賞
『WEARABLE FOOD ? EATABLE WEAR ?』
参木玲子さん(武蔵野美術大学造形学部 卒業)
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日比野克彦賞
『laughing ? −笑ってる ?−』
高木千代さん(多摩美術大学美術学部 卒業)
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特別奨励賞
『遺そう注音符号』
王怡琴さん(京都精華大学芸術学部 卒業)
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