作品名
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『東京ゴッドファーザーズ』
劇場公開
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作者氏名・プロフィール
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今 敏(こん・さとし)
1963年北海道生まれ。
武蔵野美術大学在学中に「ヤングマガジン」(講談社)誌上で漫画家としてデビュー。
漫画作品は、『海帰線』('90)『ワールド・アパートメント・ホラー』('91)を発表。
その一方でアニメーション作品『老人Z』('90)に美術設定として参加。
以降、『機動警察パトレイバー2』('93)(美術設定・レイアウト)、『MEMORIES/彼女の想いで』('95)(脚本・美術設定・レイアウト)などを担当。
1998年には初監督作品となる長編アニメーション作品『パーフェクトブルー』を発表。
内外で高い評価を得た。
2002年には『千年女優』が劇場公開。
本作品は3作目の長編映画となる。
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作者コメント |
制作スタッフ、並びに本作をご覧いただいた皆様を代表してお礼申し上げます。
どんな作品もそれを観る人なしには完成し得ないものでしょう。
本作制作中や完成後の披露の場において、私は作品が発生する場所とは観るものと観られるものの間にこそある、という思いを新たにしました。
今回の受賞を現在制作中のテレビシリーズ「妄想代理人」の制作の励みにさせていただくと共に、観るものと観られるものの豊かで健全な関係の回復を目指すための追い風にさせていただきたいと思います。
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贈賞理由 |
一見してJ・フォードの『三人の名付親』を思い出した。マフィア物と誤解されそうな題名だが、そんな挿話も組みこまれているのが面白い。
濃密に描きこまれたゴミゴミした風景が、異次元の東京のように見え、俳優による劇映画なら照れくさくて出来ないような“幸運な偶然”が相次ぐハッピーエンドを成立させてしまった。
アニメーションの効果を実に心得た語り口である。
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