|
|
|
最終審査 2002年10月10日 |
|
|
テーマ「21世紀の街の公園を創ろう」~暮らしとランドスケープ~
■ 応募趣旨
フォーラムは、みどりに携わる5団体が「21世紀のみどりへの取り組み」を合同でアピールし、市民も含めた各界の人々との交流とパートナーシップにより、みどりの環境づくりに貢献する事を目的としています。
この設計競技は、このような目的の一環として次代を担う学生諸君の若々しい息吹と実際の作り手である我々5団体、整備と管理を進める役所が協力し“みんなでこれからの公園を創ろう”との想いを応募の基本スタンスとしています。
■ テーマ
街の公園を考える上で福祉と防災は、神戸はもとより全国的な今日的課題と言えます。我々のランドスケープの業務は、人々の暮らしと密接に繋がった良好な生活空間を創造することであり、暮らしを通したコミュニティの醸成が生きた福祉や実効性のある防災に繋がるものと考えられます。今回はテーマを『暮らしとランドスケープ』とし、暮らしと一体となった公園づくりの案を募集いたしました。
■ 対象地
・対象公園:小寄公園(近隣公園、現在は交通公園として使用)― 約1.1ha
・所在地:神戸市東灘区本山南町4丁目
■ 審査
一次審査:10月9日 9:30~12:00 神戸市小野八幡会議室
二次審査:10月10日 14:00~18:00 神戸市小寄公園会議室(設計対象公園内)
|
審査員
|
委員長◆杉本正美【神戸芸術工科大学環境デザイン学科教授】
小森正幹【神戸市建設局公園砂防部長】
三宅祥介【ランドスケープコンサルタンツ協会関西支部国際委員長】
口丸伊佐夫【日本造園建設業協会近畿総支部技術委員】
木下裕允【日本公園施設業協会関西支部技術委員長】
松居隆地【日本植木協会関西ブロック長】、久保広貴【日本水景協会関西支部技術委員】
|
|
|
|
■ 応募件数
・ 応募点数;総数35点(昨年は25点)
・ 内 訳 ;東京2点、名古屋2点、高知1点、金沢1点、滋賀・京都・大阪・兵庫27点、福岡2点
■ 審査経緯
☆ 一次審査
一次審査は、応募35点について、作品が審査に足りうる表現力を発揮されているか、また課題である『暮らしとランドスケープ』の観点からの取り組みがなされているかなどの面から慎重に審査を行い14の作品を選出しました。
☆ 二次審査
二次審査は、一次審査にて選ばれた14作品について独創性、地域性、実現性、環境性の4項目により評価を行い、総合点の高いものについて個々に協議し、その中から優秀な6作品を選出しました。再度6作品について一点づつ討議を行い、最終審査として採点・協議の上、『最優秀作品』を選び、優秀ではあるが、今一歩の工夫や検討が望まれた作品を『優秀作品』として評する事を決め、その結果3点の優秀作品を選定しました。
■ 作品の講評
《総評-審査委員長 杉本正美 》
みどりに携わる5団体が「21世紀の取り組み」の一環として、昨年に引き続き第2回目の学生を対象とする公園の設計競技を実施されたことは、大変意義深く思います。本設計競技の特徴の一つは、最優秀作品が実際に作られることにあります。
今回は昨年よりも10点も多い35点の応募があり、本設計競技に対する関心の高さが伺えます。その背景には、昨年は、関西地区に応募を限定しましたが、今回はその枠を外したため、東京や九州からの応募も加わったことが考えられます。
審査は、一次審査と二次審査の2段階で行われました。審議は実現性のある設計案であるか、周辺の住民の暮らしを通してのコミュニティの醸成が可能であるか、地域の人々がこの公園をどのように使っていくのかというイメージが描かれているか、地域にとって個性的で魅力的な空間となっているか、防災面や環境面について配慮されているかなどについて行われました。
応募された作品全般についての総評をしますと、丁寧にまた誠実に努力している優れた作品も幾つかは見られました。しかしながら一方では、設計課題である「暮らしのランドスケープ」の観点からの取り組みの希薄な作品、隣接する小学校との連携や周辺道路や住宅環境に対する配慮がなされていない作品など、課題の未消化や現地の解析不足の案など設計に対する基本的事項が欠如している作品も多く見られ、相対的にデザイン力が不足しているという印象を受けました。
この設計競技は来年も実施されると聞いております。多くの学生諸君の積極的な参加を期待しております。
|
|
*各作品をクリックすると、拡大画像等がご覧いただけます
|
■ 最優秀作品 |
|
|
『四季楽縁』 共作-中村哲也、青木わかさ、世利喜裕、松本良太
|
|
■ 優秀作品 |
|
|